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そもそも日本にエシカルバンクはあるの?

前回の記事(あなたの預金、何に使われているか考えたことはありますか?)では預金の行方について書きました。

せっかく置いている自分のお金。一か月の労働の対価。

できることなら環境破壊や搾取に使われることは避けたいと思いませんか?

でもそもそも欧州のようなエシカルバンクって日本にあるの?

そんな疑問をまとめました。

日本にエシカルバンクはあるのか?

仮に以前ご紹介Triodosのように資金の透明性を100%担保する銀行をエシカルバンクと定義するのであれば、残念ながら日本にエシカルバンクは存在しません。(それを作るのが私の野望だったりします。)→エシカルバンクって何?

ただし、今のメインバンクよりも”ベター”な選択肢は複数存在するかもしれません。

① 信用金庫を使う

信用金庫は、地域の方々が利用者・会員となって互いに地域の繁栄を図る相互扶助を目的とした協同組織の金融機関で、主な取引先は中小企業や個人です。利益第一主義ではなく、会員すなわち地域社会の利益が優先されます。さらに、営業地域は一定の地域に限定されており、お預かりした資金はその地域の発展に生かされている点も銀行と大きく異なります。※出展:一般社団法人信用金庫組合

自分の思い入れのある特定地域に貢献したい場合は、信用金庫の利用が一番理想に近いオプションなのではないでしょうか。

例えば東京都には東京信用金庫、朝日、多摩、芝、世田谷、城南等意外と様々な地域に根差したしんきんがあります。

でもしんきんのATMなんて早々見ないし、利便性どうなの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

多くのしんきんはセブン銀行やイオン銀行、ビューネット等と相互提携しており、引き出しにはそこまで苦労しないのではないかと思います。

手数料区分も、コンビニATMで引き出したとしてもメガバンクよりも安い場合があるようです。

② ダイベストメント活動に対して回答を出している金融機関を使う

ダイベストメント(Divestment)とは、投資(Investment)の対義語で、既存の金融資産を引き揚げることを指します。

例えば、350.orgジャパンでは地球にやさしい銀行のアンケート調査を実施し、回答を得た銀行のうち該当する45社を公開しています。

結果は地方銀行22行(神奈川、北日本、長野、八千代等)、ネット銀行6行(楽天、セブン、ソニー等)、信用金庫4行(多摩、西武等)、労働金庫13行がラインナップされています。※詳細はこちら

但し、回答の中にはそもそも法人融資が無いので環境破壊に寄与する融資もない、といった若干パッシブなものも多く、環境・社会的影響をどこまで配慮しているのかは各行の回答を精査する必要がありそうです。

③ ネットバンキングを使う

ネットバンキングを使うメリットは、まず通帳等の資源が不要になること。

こちらの記事では、一般社団法人日本エシカル協会の末吉さんが三菱UFJ銀行から楽天銀行に乗り換えた話が取り上げられています。

定額自動送金サービス(毎月一定金額を給与口座から自動送金するもの)等をうまく活用し、必要な資金は基本的にメガバンクを避けるというのも1つの手段かもしれません。

以上が現状考えられるオルタナティブです。

日本にも一刻もはやくエシカルバンクの設立が必要だと考えています。

ぜひご自身のメインバンクが、どのような取り組みをしているのか、興味を持つきっかけになれたら幸いです。

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