見出し画像

鬼の先に見える景色

非常に見応えのあるドキュメンタリーである。

32年生まれなので、まあ92歳ということになるのか。
それだけでも凄まじいが、一線を張っているというのは並大抵ではなかろう。
後に続くものがあっても見込みのない者が多いのも時代によるところか・・

“今の時代、本当の酒造り職人を育てるのは難しい。職人というのはやっぱり過酷でハングリーな状態であるべきなんですよ。昔の酒人は家も何もかも全部売って試作に没頭した。酒造り職人もそうあるべきなんです。そのくらい没頭するべきなんです。ワシなんかも家内なんて捨てたと一緒ですよ。半年家に戻らないんだから。”

全てがここに集約されていると思う。
それが、出来にくく、また周囲がそれを許さない時代は、そこに生きてきた分野にとって残酷な試練だろう。
あらゆるところにこの思想が復活するのが良いのではないかとさえ思う・・
泥舟脱却の第一歩は些細な心を入れ替えるだけの作業である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?