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もしも猿が幻覚キノコを食べたら??

“道具使用法を訓練後、サルの大脳皮質の膨張を示す信号を発見”

https://www.riken.jp/press/2009/20091006/index.html

というのは2009年、理化学研究所がロンドン大学の協力を得て発表されたものですが、その後種を変えて分子生物学的手法で、遺伝子の働き方、神経細胞の活動変化について分子レベルの解析がされはじめたところまでは把握できたが、その後どうなったのかは気になるところですが・・

そういえば、ユヴァル・ノア・ハラリ著・サピエンス全史にある別様の“認知革命”がホモ・サピエンスで起こったような記述があった気がするが、その場合デニソワ|ネアンデルタール|ホモ・サピエンス|が交雑していない前提でないと解けない問題ではないかという疑問はさておき、二世代前のホモ・エレクトスあたりで道具を使って骨についた肉を刮ぐことが研究でわかっている。後のホモ・ハイデルベルゲンシス、デニソワ|ネアンデルタール|ホモ・サピエンスが、まさにその“認知革命”前夜であったとした場合、今で言うマジック・マッシュルームのような毒キノコを食べて幻覚を見たか、または覚醒することで世界が一変したとする説が面白いことは、以前にも記したと思うのだが、どうもこれがシビレタケ属の毒キノコを食べたのではないかと言うことが言えるのではないかという。
このキノコ属は全世界に広く分布していたと言うことがわかっているが、そうすれば人類が多地域で同時多発的進化をしたとして、それぞれのエリアで時期・環境の異なるところであらゆる方向に進化していったとするのはとても面白い。(現時点でそれが正しいかどうかはさておき)
ホモ・エレクトスより前、ホモ・ハビリスやアウストラロピテクス・ガルヒ、アウストラロピテクス・アファレンシス。いや、もっと前のサヘラントロプスまで遡ったところのどこでその“認知革命”なるものが起こったかは勿論定かではないが、ホモ・エレクトスより前で起こっている可能性もあろう。何せ800万年の壮大な旅の中だ、何が起こってもおかしくない年月だ・・我々には把握できない壮大な月日であるが、進化また地球の歴史や宇宙の歴史(267億年という新しい説が先日(3月中旬)に出されたのも以前話題にした)からすれば、それさえ瞬きの瞬間かもしれないが・・と言うことをぼーっと考えていた時、ニュートン別冊だったかで脳に関する諸々のところに前述の道具を使うことを覚えさせた猿の脳に構造的変化が起こったとする記事があって、ふむふむ、そうであるならば、もしもその教え込んだ猿に幻覚とか覚醒を起こす、視界が一変する毒キノコを食べさせたとしたら、はてどうなるのだろうか?という素朴な疑問。
もしや?もしかして、猿が新たな知性に目覚めはじめたりするのだろうかと考えれば、2011年の“猿の惑星:創世記(ジェネシス)”もまんざら夢の世界の話でもなくなるのではないか。

“事実は小説よりも奇なり”だから否定する理由もない。何よりそういう展開の方が圧倒的に面白い。

象が涙を流すことが一時話題になった。
猿や犬・ネズミの脳波をスキャンしてみたところ、人間の恐怖・怒り・喜びを感じた時の脳波の類似があることがわかり、またチンパンジーでは人間と同じ脳波のパターンを捉えた。これは脳波スキャンデータとして明らかに“感情的涙”と言うことができる。また、2022年・麻布大学獣医学部の研究チームの発表によれば飼い主から離されていた犬が飼い主と再会した時、涙の生成が増大しており、これは愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンの反応だと言うことだ。更に2023年末・ワイツマン科学研究所(イスラエル)の発表によれば“感情的な涙は人間特有のものではない”と言えそうである。(研究自体は女性の涙のにおいが男性の攻撃性を低下させるというものだったかと思う)
幻覚や知覚の一変が起こったその時、それは単に知覚の革命にとどまるのか。感情はどのように揺れ動き、それがどんな風なところの覚醒に繋がり、今日の我々につながるのか。太古の昔にあった“認知革命”と、近年の例えば偉人たちが同様に“現代の毒キノコ”的なものを摂取したときに見た幻覚の先にある知覚の変革は同類なのか?
だとしたら、それは是非僕も体験してみたいものだ。(大多数が現行法においては違法ということになるのだろうが・・)

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