狂うマックス

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最近の記事

エスター ファースト・キル

 さて、今回の記事で色々述べる前にざっくりした感想で言うと超面白かったよ!ネタバレをこのあとガンガンするし、なんなら観たこと前提の書き方するから映画館でやってるうちに観に行きましょうね! というわけでこっからはネタバレするよ!  さて、まず考えてみたいのは、エスターというキャラクターが、そもそも何を象徴しているのかってこと。この映画でも語られるように、彼女はホルモン異常で成長が止まった大人だ。で、1作目の大きなポイントだったのは、ある意味で老いを受け入れられないということ

    • 映画『牛久』2022年4月3日岡山シネマ・クレール舞台挨拶

       以下は、舞台挨拶を聞きながら書き留めたメモをもとに書き起こしたものです。細かい部分では実際に話された内容と差異があると思います。特に、登壇者のお二人は丁寧に話しておられましたが、私の聞き取りの問題でニュアンスは本記事では表現できておりません。大きく意図と違う内容は無いようにしているつもりですが、ご指摘があれば記事の変更や取り下げを行いますのでよろしくお願いします。  また、石川議員のスタッフの方に許可は頂いています。 映画牛久公式Twitter https://twit

      • 『大怪獣のあとしまつ』プロデューサーインタビューについて俺が感じたこと

        https://www.oricon.co.jp/special/58541/?utm_source=Twitter&utm_medium=social&ref_cd=twshare まずこちらの記事を読んでいただきたい。  クッソむかついた。映画観たときよりムカついた。なぜなら本編は特撮好きをコケにしていたから、俺に怒る権利はなかった。年に何本もあるただのつまらない映画だった。しかしこのインタビューは観客をバカにしている。だから俺がどう感じたかは書いておく。 1."正

        • 謎メキ!花の天カス学園とオトナ帝国の野望を比較解釈してみた話

           これは、イエスタデイ・ワンスモアが勝つオトナ帝国だ  というのは、あくまで俺の見立てだが、一応どうしてそう考えるに至ったかを書いておく。  そもそもの発端は終盤のレース展開でオトナ帝国を思い出したということが大きい。今作の最後はレースだ。かすかべ防衛隊と離れたくないと考えた風間くんが、友達全員をエリートにするために走る。その風間くんを止めるためにしんのすけたちが走る。周囲は当初風間くんを応援していたが、全力で走り続けるしんのすけたちの姿にほだされて、徐々にしんのすけたち

        エスター ファースト・キル

          アトロクに投稿した『STAND BY ME ドラえもん 2』の感想

          採用されなかったので、供養として残しておきます。 最初と最後の「いつも楽しく拝聴うんぬん」とかは削っております。 以下本文  内容については、しずかちゃんの扱いを含め多くの問題提起がなされていると思います。そこで、私はなぜこの映画がこれほどの不満を集めているのかについて書いてみます。  端的に言って、それは製作者がドラえもんに対してリスペクトや面白さを感じていないからです。  パンフレットのCHAPTER.1「ORIGINAL AUTHOR & STAFF」のコメントを

          アトロクに投稿した『STAND BY ME ドラえもん 2』の感想

          ジョーカーについて:混乱編

          あまりにも混乱が収まらないので、混乱したまま書いてみる。 最初に観たときは、オマージュシーンとかがあんまり好きじゃなかった。 なんていうか、嘘っぽく見えるというのかなぁ。 メタ視点が入ることで、ちょっと現実に引き戻されるような気がした。 でもなんか、段々違うんじゃないかと思うようになってきた。 つまり、そもそもこれ、全部嘘なんじゃないかなっていう。 タイトルが出る直前に、倒れてるアーサーの胸についてる花から水が流れ落ちるの。 でも、そんなところから水出るわけないよね? コミ

          ジョーカーについて:混乱編

          千と千尋の神隠しで千尋が豚を見抜いた理由

           単なる俺の考えで特に根拠はないです。糞長いから注意。  ジョセフ・キャンベルという人が書いた千の顔を持つ英雄という本がある そのなかで説明される神話の原型に英雄の旅という構造がある。これは全世界の神話に見られる普遍的な構造なんだけど、大まかに流れを説明すると 1.Calling(天命を知る)  離れがたい故郷から、なんらかの運命(場合によっては魔術的な導き)によって旅に出る運命を知る 2.Commitment(旅を始める)  主人公は旅へと導かれるが、楽園=故郷での生活、あ

          千と千尋の神隠しで千尋が豚を見抜いた理由

          RPG好きとしてのユア・ストーリー

          「キミはもう、クラウドになったかい・・・?」  これは、俺の生涯に渡って絶対唯一のゲームであり、俺の全てのエンタメに対する感覚の核であるFF7のキャッチコピーだ。  ゲームと映画は何が違うのだろうか。それは、感情移入だ。どれだけビジュアルがフォトリアルになっても、主人公が勝手にしゃべるとしても、方向キーを押す、あるいは左スティックを倒して画面のなかで主人公があるき出した瞬間。コマンドを選択して敵に立ち向かった瞬間。主人公がどれだけプレイヤーの現実でのあり方と違っていても

          RPG好きとしてのユア・ストーリー

          ゴジラKOMについて

          さて、まず今回このやたら長い文章を書いた理由を先に示しておきたい。 『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(以下KoM)をゴジラじゃないと批判している人を見かけたからだ。 曰く、核の象徴としてのゴジラが~。曰く、核兵器の扱いが~。曰く、神としてのあり方が西洋的で~。 それらの批判に対して素人なりに一生懸命考えたので擁護意見として見てほしい。当然ネタバレが多く含まれるし、前提として映画を観たあとの文章なので、観てなかったら読んでも全然意味わかんないと思います。 まず大前提を最

          ゴジラKOMについて