CRAFTS OF MYANMAR

ミャンマーの人々の日常についてミャンマー人に日本人が教えてもらいます。 https:/…

CRAFTS OF MYANMAR

ミャンマーの人々の日常についてミャンマー人に日本人が教えてもらいます。 https://www.instagram.com/craftsofmyanmar/ https://www.facebook.com/profile.php?id=100083924705914

最近の記事

ミャンマーの地勢と民族と政体    多民族がひとつの国に纏まるということ

今回の話題をざっくりまとめると。 ・ミャンマーでは民族の居住地が平原と山岳地帯に分かれていて、行政区分にも反映されている。平原は主にビルマ族(とインド系および中国系)、山岳地帯は少数民族が居住している。 ・少数民族は独立を望んで反乱を起こしているが、それを軍事力で押さえてきたのが国軍。 ・国軍は独裁政治を行っている。自分たちに反対するものを敵とみなすので、少数民族だけでなく民主主義者も敵として弾圧する。 ・国民は一度民主主義政権下で自由を知ってしまい、世界の情報に触れることが

    • ミャンマーの地形と民族 平原の民と山の民

      今日の話の要約は ・ミャンマーの135の民族は大きく二つのエリアに分かれて住んでいる ・一つは中央の広大な平原地帯、国民の6割を占めるビルマ族、加えて中国系とインド系の人達が住んでいる。平原の民。 ・もう一つのエリアは周辺を取り囲む山岳地帯、ここに残りの少数民族が住んでいる。山の民。 ・ビルマ族は昔から平原に王朝を建てて住んでいた。中央を流れる大河をつかっての交通や物流も盛んで、河を下ってインド洋に出て外国と交流も行った、 ・平原を取り巻く山岳地帯には130を超える少数民族が

      • 5つの隣国と地続き 多様な文化が流入し入り混じる国ミャンマー (2/2)

        今回の話題は ・ラオスと中国とミャンマーの関係について。 ・ラオスは山岳地帯が国境なので、ミャンマーとの関係は希薄。むしろそこに住む少数民族の在り方に注目したい。 ・北に接する中国とは昔も今も関係が深く、中国系ミャンマー人も多い。近年特に中国はミャンマーに様々な影響をあたえているが、それは中国にとってミャンマーは地政学的に重要だから。その点がわかれば中国がミャンマーにいろいろと持ち掛けてくるのか理解できてくるはず。 ・国境付近の少数民族の意識にも注目したい。日本ではありえない

        • 5つの隣国と地続き 多様な文化が流入し入り混じる国ミャンマー (1/2)

          隣国との関係を二回に分けて聴いていきます。 今回の話題は ・ミャンマーの5つの隣国のうち、インドとバングラディシュとタイとの関係について。 ・インドシナ半島(東南アジア)のなかでもインドと隣り合わせなのはミャンマーだけ。ミャンマーはインドシナ半島の中でも他の国とはすこし雰囲気が違っているのは、インドの影響を受けているから。そうみるとミャンマー料理も理解できる。 ・そして東側に接しているのはタイ。ミャンマーのなかでもタイ国境の民族はタイとの関連がとても強い。ミャンマー料理はタイ

        ミャンマーの地勢と民族と政体    多民族がひとつの国に纏まるということ

          ミャンマーのティーハウス(喫茶店)文化

          話す人:(T)チョウチョウソーさん ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:(Y)山下 crafts of myanmar noteの管理人 山下:今日はミャンマーの喫茶店文化についてです。最近ミャンマーのコーヒーが日本でも飲めるようになってきました。スペシャリティコーヒー(品質が良く生産地が農場まで特定

          ミャンマーのティーハウス(喫茶店)文化

          常夏のミャンマーでウールの冬服

          話す人:(T)チョウチョウソーさん ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:(Y)山下 crafts of myanmar noteの管理人 Y:旅行でミャンマーのヤンゴンに行ったのは2019年11月の後半でした。雨季が終って一番過ごしやすいと言われる季節ですが、それでも毎日30度を軽く超える気温と強い日

          常夏のミャンマーでウールの冬服

          ミャンマーの屋台 ストリートライフ

          話す人:(T)チョウチョウソーさん ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:(Y)山下 crafts of myanmar noteの管理人 Y:今日は屋台について伺います。東南アジアと言えば屋台ですね。タイなんか屋台村があったりして。ミャンマーの屋台はどういうものなんでしょう。まずはこの写真から。朝、ホ

          ミャンマーの屋台 ストリートライフ

          ミャンマーの日常

          本ブログではミャンマーの日常や文化を扱い、政治や思想は対象としません。 先月7月30日にデモを取材中の日本人映像作家のクボタトオル氏が国軍に拘束されました。これもまた現在のミャンマーの日常であるということから、過去に起きた同様の出来事を整理して掲載します。 国軍による日本人ジャーナリストへの危害 2007年9月 ヤンゴン市内で民主化デモを取材中のフリージャーナリストの永井健司氏が、ミャンマー国軍兵士により射殺された 2011年 軍事独裁政権から議会制へ移行 2021年2月

          ミャンマーの日常

          モヒンガー、正月のお菓子、夕顔の実のスープの話

          話す人:(T)チョウチョウソーさん ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:(Y)山下 crafts of myanmar noteの管理人 Y:ミャンマーの国民食モヒンガーについて、「ミャンマーの麺料理 モヒンガー」として話してもらいました。今回はその続きで、モヒンガーのより掘り下げたお話と関連した他の

          モヒンガー、正月のお菓子、夕顔の実のスープの話

          ミャンマーはとても教育熱心な国で、学生服は白と緑である話

          話す人:(T)チョウチョウソーさん ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:(Y)山下 crafts of myanmar noteの管理人 Y:今日はミャンマーの学生服について教えてください。 Y:この写真はボージョーアウンサンマーケット(ヤンゴン最大のマーケット)の洋服屋です。ロンジ―(スカートのよ

          ミャンマーはとても教育熱心な国で、学生服は白と緑である話

          ミャンマーの麺料理 モヒンガー

          話す人:(T)チョウチョウソーさん ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:(Y)山下 crafts of myanmar noteの管理人 Y:今日はミャンマーの料理について伺いたいと思います。ミャンマーの代表的料理と言えばまず挙げられるのが麺料理のモヒンガーです。どういう料理か簡単に説明してもらえます

          ミャンマーの麺料理 モヒンガー

          ミャンマーの街にお坊さんが大勢いる訳

          話す人:チョウチョウソーさん(T) ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:山下(Y)本noteの管理人 Y:ミャンマーは国民の9割近くが仏教徒ですね。托鉢をするお坊さんを街中で沢山見かけました。どういう人がお坊さんになるんですか。深刻な悩みがあるとか、宇宙の真理を悟りたいとか? T:仏教徒の家に生まれた

          ミャンマーの街にお坊さんが大勢いる訳

          露店商は税金の支払いを?

          話す人:チョウチョウソーさん(T) ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:山下(Y)本noteの管理人 Y:ミャンマーでは身の丈に合わせた小さなビジネスをしている人が沢山いることが分かりました。(記事:大きなマーケットで見た小さなビジネス) 売り上げがあるから個人事業主ですが、で、そういう人たちは税金は

          露店商は税金の支払いを?

          大きなマーケットで見た小さなビジネス

          話す人:チョウチョウソーさん(T) ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:山下(Y)本noteの管理人 Y:アウンサンボージョーマッケット(一番上の写真、ヤンゴン最大のマーケット)で撮った写真です。お店の人が何かを頭の上に載せて運んでいるのがローカルな感じがしました。 T:頭の上に物を載せて運ぶのはスタ

          大きなマーケットで見た小さなビジネス

          ミャンマーから来た人たちにとっては当たり前のこと,でも日本人にとってはなじみのないこと、を知ってほしい

          永い間軍事独裁制度下にあったミャンマーも一時は民主化が進み国民は自由と希望を手に入れたかと思われましたが、2021年2月のクーデタ―により国軍の独裁制に戻り国全体が混乱状態に陥っていることは周知のとおりです。 クーデタ―から1年が経ちメディアによる報道は一時ほど多くはありませんが、迫害され困窮する国民の現状はさらに予断を許さない状況となっています。 そのような状況を背景にして、街頭で在日ミャンマー人による募金活動も多くなされ、日本人の多くは政治状況と関連させてミャンマーの人た

          ミャンマーから来た人たちにとっては当たり前のこと,でも日本人にとってはなじみのないこと、を知ってほしい

          善行を為すことがあたりまえの国

          話す人:チョウチョウソーさん(T) ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動 聞き手:山下(Y)本noteの管理人 Y:ヤンゴンの街を歩いていると不思議なものが多くありました。これはそのうちの一つで、ボジョーアウンサンマーケット(ヤンゴン最大の衣服や雑貨を中心としたマーケット)で見かけたものです。これは何ですか、な

          善行を為すことがあたりまえの国