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ミャンマーの街にお坊さんが大勢いる訳

話す人:チョウチョウソーさん(T)
ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動
聞き手:山下(Y)本noteの管理人

Y:ミャンマーは国民の9割近くが仏教徒ですね。托鉢をするお坊さんを街中で沢山見かけました。どういう人がお坊さんになるんですか。深刻な悩みがあるとか、宇宙の真理を悟りたいとか?
T:仏教徒の家に生まれた男子ほぼ全員、ほぼ全員が出家します。
Y:えっ!全員お坊さん?
T:日本と違って上座部仏教なので戒律を守り出家して修行することが重視されます。男の子が生まれると両親はその子が出家した姿を見たいと思うのが普通ですね。修行をすることで解脱の道が開かれるのだから子を思う親としては当然です。だいたいは生涯で最低2回は出家します。ただこれもいろいろあって最短で一週間くらいの出家もありますよ。期間は自由に選べます。(笑)

Y:この写真は街中で見かけた若いお坊さんです。手前のお坊さんは友達らしいもう一人のお坊さんをを引き連れて元気よく歩いてきて、僕と目が合うとにやっと笑って手をあげて、まあやんちゃというか、なんかお寺に居そうもない雰囲気が逆に格好よくて面白かったんです。そうするとこの人も短期出家ですか。

T:僕は11歳で18日間、22歳で8日間、出家して修行しました。朝は8時半に托鉢に街に出ます。托鉢が終ってお寺に帰ってからも修行です。でもね、偉い人が居ないとお寺でみんなでサッカーしたりね。この男の子達も托鉢中ですがそんな感じじゃないかな(笑)

もちろん真面目に修行する人たちは沢山いますし、一般の人はお坊さんを尊敬しています。だから貧しくてもやりくりして毎日托鉢に来たお坊さんに食べ物などのお布施をあげるんです。それが功徳を積むことになります。上座部仏教が日常生活と一つになっている、そういう国です。

(写真は2019年11月撮影)