大きなマーケットで見た小さなビジネス
話す人:チョウチョウソーさん(T)
ミャンマーのヤンゴン出身 日本に難民として来日、現在は高田馬場でミャンマーレストラン「ルビー」を経営。NHK海外放送キャスター、在日ミャンマー人支援、大学教授と一緒に学生の社会活動協力、など多方面で活動
聞き手:山下(Y)本noteの管理人
Y:アウンサンボージョーマッケット(一番上の写真、ヤンゴン最大のマーケット)で撮った写真です。お店の人が何かを頭の上に載せて運んでいるのがローカルな感じがしました。
T:頭の上に物を載せて運ぶのはスタンダードですね。でもこの写真で面白いのは、この人はお店の人じゃ無いということですね。
Y:エッ?マーケットの中なのでどこかのお店の店員さんだと思っていたんですが、違うんですか。
T:この人は頭の上のお盆に食べ物とかを載せてお店を回って売っています。行商というか。マーケットのお店の人を相手にした商売です。お店の人も毎日回ってくるので顔なじみになっていて、来れば何か買います。
社会にはお金のある人もそうでない人もいます。このひとはそうではない人。でも生きていくためにはお金が必要。お金が無いから毎日その日の分だけの商品、だいたい何かの食べ物を 買ってきます。そしてこうやって売って回るんです。売上から翌日の仕入金を引いて残りを生活費にします。お店の人もそれが分かっているから、この人が来ればかならず何か買います。
小さいビジネスであっても自分にできる精一杯のことをする。それを理解して支えている人たちがいる。ミャンマーの社会ではそういう関係が生きていて、街のなかでいろんな人たちのいろんなスケールの経済活動が行われているんです。
Y:そうやって小さなビジネスから徐々に大きなビジネスにつなげていく。T:まあそういう人も、そうでない人もね。いろいろですね。