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興味の連鎖が行き着いた「AI×ロボット」の可能性

今回インタビューしたのは、ソフトウェア(以下SW)チームでSoftware Lead Engineerとして活躍するMasaさんです。
 SW以外の分野にも興味を持ち、飛び込み、そしてパワーアップして今またSWの領域へと還ってきた彼。そんな彼のこれまでの歩み、CRへの入社を決めた理由、現在の仕事に感じているやり甲斐などについて話を聞きました。
 
「興味の赴くままに進んでいってもよいものだろうか?」
「自分がしたいことやできることが、CRでの仕事にどうつながり得るのかよくわからない」などと迷ったり悩んだりされている方にとっては特にご参考になるかと思います。ぜひご一読ください!

プログラミング、そして心理学へと興味が連鎖していった高校時代

—— はじめに自己紹介をお願いします。

SW回りを担当しています。少し前までは惣菜盛付ロボット「Delibot」のバックエンドを、現在はAI検品の仮想環境みたいなところを整備しています。 

—— そもそもSW分野に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

中学を卒業するくらいの頃、父がパソコンを買ってきました。それを僕の部屋に置いて「自由に使っていいぞ」と。それで高校時代は夜な夜なパソコンに向かっていました。当時は今とは違いデータ使用量に応じて課金される従量制が基本で、定額で使えるのは深夜時間帯だけだったので、夜11時になるのを待ってネットに接続していたんです。

全国の高校生とメーリングリストを通じて交流したり、ホームページを作ってみたり……。その辺りからプログラムをちょこちょこ書き出しました。

—— なるほど、それで大学進学時もその方面に進んだということですね?

いいえ、そのつもりだったのですが、最終的には心理学を専攻することにしました。というのは、プログラミングは既に独学である程度できていたこともあり、「これまでと同じようにこのまま独学でやっていけばよいのでは?」という風に考えるようになったからです。

また、コンピュータ自体は機械ですが、コンピュータを使うにしても人との関わりは発生します。しかもコンピュータは理解できても人の心は見えない。そんな思いを抱くようにもなっていました。図書館で心理学の本を借りて読んでみたりするうちにその思いはますます強くなり、大学ではプログラミングではなく、ある意味その対極にあるともいえる心理学を学ぼうと決めました。 

巡り巡って再びSWに回帰

—— 心理学を学んで、卒業後はどういった方向に進んだのですか?

大学卒業後しばらくは定職には就かず、フルタイムでアルバイトをしながら芝居に打ち込んでいました。在学中に女優さんから舞台の話を聞く機会があり、興味を持ったので試しにエキストラとして出演などしているうちに、その面白さに目覚めたんです。
ですが、何がどうつながっていくかわからないものです。そのときのアルバイト先というのが求人広告を手がける代理店で、そこでの経験上、趣味でもあったプログラミングを仕事にしようと思うきっかけになりました。

自分が担当した業務はすべて紙ベースでした。営業担当者の資料一つにしても、FAXだコピーだと非効率的でした。そこで、社内のサーバーにローカルなウェブサイトのようなものを作れば情報がすぐに見られるようになると提案して、実際に作って導入したところ、すごく喜ばれて、表彰までされて……。そんな経験がきっかけとなり「やっぱりコンピュータを使って人の役に立つことをしたい」という気持ちが蘇って、システム業界に飛び込みました。

スマホ開発の本場に行きたい!30歳でアメリカ留学

—— 就職先ではどのようなお仕事を?

いわゆる客先常駐の勤務形態で、航空会社の予約サイトや電子商取引関連パッケージの開発に関わりました。そこでの仕事は勉強になりましたし良い経験でしたが、残念ながら新しい技術を使う機会には恵まれず、最新の技術に触れられる環境でブラッシュアップするために3年ほどで転職しました。

転職した先は、携帯ゲーム開発会社でした。当時はまだガラケー全盛期で、僕が作っていたのもガラケー用のゲーム回りの配信システムなどでしたが、しばらくするとスマホが登場してきました。Androidの勉強会に参加するなどしてスマホのことを知れば知るほど「これはぜひやりたい!」と思ったので、まだスマホ対応していなかった会社に直談判して、Androidを担当させてもらいました。 

—— 熱意が伝わったのですね!

夢中になっていたのは確かです。そんなわけでスマホゲーム開発に携わるようになったのですが、最初は趣味のように関わり、その後は業務として参加するようになったスマホ開発の勉強会が面白過ぎて、AppleやGoogleの本拠地であり“スマホの本場”ともいえるアメリカに行きたくなってきました。ガラケー時代は日本国内のユーザーを相手に開発していましたが、スマホになれば世界が相手ですし。

でも、向こうで働くには仕事に関係する学位を持ってないとなかなかビザが取れないそうなんです。僕が大学で専攻したのは心理学でしたから、難しいですよね。
それなら……と、アメリカに留学することにしました。英語に自信がなかったので、現地で英語を勉強しつつ学位を取ろうと。留学エージェントに相談してみると、業務経験がそれなりにあるので大学院に行けるだろうということで、英語と学部の勉強をした上で大学院に進むという留学生向けのブリッジコースを選択しました。

—— 社会に出てから留学を決断するのは容易ではないと思います。すごい実行力ですね!

でも、決断した後の留学生活は必ずしもすんなりとは行きませんでした。
まず4ヶ月くらいカリフォルニアの語学学校に通って英語力をつけて、その上でオレゴンの大学に行くという運びだったのですが、TOEFLの点数が足りなくて……。

しかし、コースごとにレベルがあって、必要とされる語学力が認められればTOEFLの点数を問わず進学可能ということだったので、2学期目でそれをクリアし、予定よりも少し遅れはしましたが事なきを得ました。また、留学を決めたのが30歳のときだったので、親の年齢もそれなりになってきます。大学院に進んでからは、父が体調を崩したため1年間休学しました。

それでも結局アメリカでトータル4年ほど勉強することができました。

「AI×ロボット」に可能性と魅力を感じてCRヘ

—— 留学を終え、日本に帰国されたのですか?

はい。本場で、それこそいわゆるGAFAのような企業で働いてみたいという気持ちもあったのですが、家庭の事情もあり帰国することにしました。帰国後しばらくは、留学中にお世話になった会社でフリーランスとして働きました。休学中に働かせてもらったり、学費の負担が厳しかったときに仕事を回してもらうことでサポートしてもらったりと助けてもらったので、恩返しのつもりでした。その後はAI系の会社に勤め、音声認識を担当しました。

—— さまざまなご経験を積み重ねてこられたのですね!CRへの転職のきっかけはどういったものだったのでしょうか?

AI系の会社で働いているときにコロナ禍が襲い、どこの会社も大なり小なりそうかとは思うのですが、状況が一変しました。同社は上場を目指していたのですが延期が繰り返され、僕個人としても働き方がフルリモートへと変わり、先が見通せなくなりました。そんなタイミングでLinkedInを通じてCRから声がかかったんです。
もともとIoTに興味がありましたから、これまた「面白そうだな」と思いました。

—— CR入社を決断する際に決め手となったのは何でしたか?

やはり「AI×ロボット」というところが決め手でした。AIの仕事に携わる中で、AIだけで完結させるよりも、AIと現実世界とがつながった形のほうが可能性はずっと大きくなるはずだとはずっと感じていましたので。

思いの外にスムーズに適応できたCRでのSWエンジニアとしての仕事

—— 実際に入社してみてどうでしたか?

SWの観点から言うと、物を動かすことに対して少し身構えてしまっていたようなところがあったのですが、想像していたよりもずっとシームレスに、さほど違和感もなく適応できたように思います。要は結果を渡す先が変わるだけなのだなと。ブラウザに渡せば表示され、ロボットに渡せば動くんですよね。

—— 就労環境的な面ではいかがですか?

一緒に働いているチームメンバーは皆んな専門性が高く、僕の知らないことを知っています。特にハードウェア回りの知識の豊富さにはいつも驚かされますね。頼れる仲間に囲まれているわけですから、心強いです。 それから、ちょっと意外だったのは、思ったよりも体を使うことです。それなりに重いものを運んだり、食品で汚れた部品を洗ったり、地味に筋肉を使うこと、物理的に動くことが結構多い。SWエンジニアの仕事と聞いてイメージしがちな“一日中PCの前に座っている”というのとは違います。

—— 終業後やオフの日はどんな風に過ごしていますか?

仕事帰りにボクシングジムに行ったりしています。休みの日はどこかに遊びに出かけることが多いですね。

お客様に喜んでもらえるとやっぱり嬉しい……!

—— お仕事でとりわけ達成感を感じられたご経験について教えてください

Delibotのv.2.0を納品させていただいたお客様の反応がよかったと知ったときはやっぱり嬉しかったですね。食材ごとのパラメータを管理する機能を作ったり、データ管理回りということでログを取ったりとあれこれしていたので、喜びもひとしおでした。

納品時に同行しなかったのでお客様の反応を直接見ることはできなかったのですが、伝え聞くだけでも十分に嬉しかったですし、また次もよろしくという話があったと聞き、大喜びしました!

SWエンジニアだって自分で作ったものが動くのを見たい

—— この先挑戦したいと思っていることがあれば教えてください

AI回りの仕事を少しずつ増やしていけたらと思っています。ロボットとの組み合わせによるAIのさらなる可能性に惹かれてCRに来ているわけですしね。

それからもう一つ、これは必ずしも仕事としてではなくてもいいですし、小さいものでも構わないので、ちゃんとロボットと呼べるものを自ら作って動かしたいなとも思っています。

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)ってご存知ですか? IoT開発を体験できる超小型コンピュータです。それを使ってLEDを点灯させたりパネルに文字列を表示したりといった程度はしたことがあるのですが、しっかりと物を動かしたことはありません。だから、物を、ロボットを動かしてみたいのです。

もともと子どもの頃からものづくりが大好きで、美術も得意なほうでした。今も時々デッサンのような感じで絵を描いたりします。自分が作ったものが動くのを見るのはやっぱり楽しいです。純粋にSWというのではなく、そこにハードウェアが関わってくることの魅力だと思います。

最後に

——— CRという会社はどういった人に向いていると思いますか?

CRは会社としてどんどん成長しているなと感じるので、会社の成長とともに自分自身も成長していきたいと前向きに考えている人にとっては、CRは理想的な環境だと思います。そんな人と一緒に働けたら嬉しいですね。

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