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フィンランドと幸福

フィンランド在住の ヒルトゥネン 久美子 さんにお話を伺いました。

【久美子さん】

・東京生まれ
・元々はフィンランド航空のCAさん
・フィンランド人とご結婚されました
・紆余曲折あってフィンランドの田舎に住むことに
・東京育ちなので田舎に住むことに対して社会に取り残されるような気がしたが、森のある生活に魅了されています
・HP: https://www.khjapanmanagement.fi/


【森】

・日本の森と違って平坦なので一人で入ってもあまり怖くない
・何もしないことをするために行く
・森の中に身を置くと色んなことを五感で思いついたりする
・ヘルシンキにも森がある
・長い冬が終わって春になると土から懐かしい香りがする
・小さい花を見つけては幸せを感じることで、ちっちゃい幸せがいっぱいあることに気付いた
・6月~7月までブルーベリーが森の中にたくさん生える
・森は誰の所有であっても、森に入ってもいいし、果物などを採っても良い
・どんなに取っても取り尽くせないので
・ブルーベリー採りをしていると、ついつい大きな木ばかりに目が行って次々と進んでしまうけど、ふと周りを見渡すとそこにもたくさんのブルーベリーがあることに気付いた。身近にたくさんの幸せがあることに気付かされ、見ているようで見ていないことにも気付かされる。
・このように森にいると色んな発見があってあっという間に時間が経つ


【日本】

・ロシアに近いので商社マン家族がよく赴任している
・昔の商社マンの奥さんなどはフィンランドに住むことに不満を持たれていた方がいたそうですが、最近は聞かなくなった
・映画「かもめ食堂」のカフェはまだあり、日本人が経営している
・映画が話題となったときは日本での仕事を辞めて、「ここで働かせてください」といきなり来た日本人もいたらしい。「ビザがないと働けない」と断られた。
・フィンランドがワーホリをすることになったので、いずれは日本人の若者も働ける

【フィンランド人】

・性格はシャイ
・静かにさせておいてくれる
・ほっておいてくれる
・一人きりが苦手なラテン系にとっては寂しいと感じさせてしまう
・日本が大好き
・ロシアには100年、スウェーデンには600年支配されていた
・他の北欧とは民族が全く違い、言語も全く違う
・東ヨーロッパに近く、顔が丸く、鼻ぺちゃ、バイキングではない
・スウェーデンに追いつけ追い越せと頑張ってきた
・スウェーデンからはちょっとダサいと思われていた時期もあったが、今は同等で仲が良い
・王様がいない平民の国
・みんなで国を守るという意識が強い
・みんなが平等じゃないと意味がない
・平均値が高い


【生活】

・男同士でも井戸端会議をしている
・知らない人とでもお話をする
・子供でさえ(バス停だと1席空けて座って)酔っ払いと普通にお話をする
・今、酔っ払っているからといってもそれはその人の一面。一場面をみてその人を判断するのは間違っている。色んな事情があるのかもしれないと考える。

【社会】

・アルコール問題があって酔っ払いが多い
・うまいキャンペーンをよくやってる
・例:「孤独はタバコや飲酒よりも死を招く」
・考えさせるCMなどを展開する
・例:2画面で、二人の人が同時に生活を展開。片方は映画を楽しんで普通に生活。もう片方は映画を見た帰りに事故をしてしまい、怪我をして、会社を辞め、お酒に溺れ、バーで酔っ払っている。
・一面だけを見て人を判断してはいけないことなどを示唆している
・このように立ち止まって考えさせられることがいっぱいある。
・日本人が忘れてしまったようなことを思い出させてくれる
・最近は億万長者も生まれてきた
・麻薬やアルコール、経済格差問題も生まれている


【愛国心】

・フィンランド人はフィンランドが大好き。愛国心がある。
・有事のときは国外から戻ってくるフィンランド人は多い
・自分を喜ばせてくれたり、守りたいと思う自然がある故郷が大好き。そんな故郷があるから国が好きになる。
・日本から研修に来た人たちが、「どうやって愛国心を学校で教育しているんですか?」と聞かれるが、教えるものではなく、自然と思うもの。

【高齢者施設】

・久美子さんが研修で来られた日本人をよく紹介する施設がある
・重度の認知症を持っている人たちの施設
・本当に必要な薬しか与えない
・好きな時間に寝て、好きな時間に起きる
・好きなものを食べさせてあげる
・無理やり食べさせない
・普通は無理やりスケジュールにあわせて生活をさせるが強制しない
・入居者はどんどん元気になり、みんな長生きをする
・みんな笑って亡くなる
・病院には送られずその施設で亡くなる
・国連から賞を貰った
・設備などは普通
・1ヶ月40万円
・使い慣れた自分の家具を持参する
・ベッドだけは専用のものを使用
・家族や友人が自由に来訪する
・面会時間も決められていない
・お酒も飲んでいる
・日頃から死について話すので、ゆっくり準備ができる
・死ぬことは決してタブーではなく、当たり前のことという意識
・こけたり、怪我することはたまにあるが普通のこと
・この施設を見ていたら死ぬときのイメージを考えるようになった
・立派な暮らしをされてきて、お子さんたちは海外で成功しているお年寄りがいたが、みんな海外にいて誰もお見舞いに来ない
・反対に決して裕福そうではないが、家族や友人が頻繁に出たり入ったりするお年寄りもいた
・こういった光景を見ていたら友人を大切にしようとより思うようになった
・多少仕事をズラしても、友人と会うことを優先するようになった
・死ぬことを前もって考えたほうがいい
・日本でもこうした施設は作れる
・介護職は仕事には満足しているが、給料はあまり良くない。でも辞めない。
・施設長がとても良い方

【教育】

・自分が一体何を幸せに感じるのか
・自分がどんな仕事をしたいと思っているのか
・考えさせることが大事
・日本では自分ではないところから価値観が来ている
・教科書は面白いし、良いものが多いが、教師はどんどん端折っていく
・外国から学ばなくても、自分の中に答えがある
・一つだけでもいいから、小さいことからやってみる事が大事
・保育園では、「人と違って良い」から学ばされる
【ポジティブに諦める】
・ポジティブに諦めることがコツ
・精一杯やってみて駄目だったら諦めて人に譲ることが大事
・いつまでも困っていると苦しくなる
・向いていないと思ったら快く諦め、出来る人を探す
・「出来ない」や「やめたい」と言ってみる
・シンプルに生きることが大事
・諦めるとは「明らかにすること」

【いろいろ】

・北にはラップランドがある
・サーメ人が暮らしており人権が守られている
・ニュースや学校などもサーメ語で生活が出来る
・先生でさえストライキを2週間起こしたことがある
・サンタクロースの国
・多くの家庭では子供が大きくなってもサンタクロースの存在を否定しない
・NATOに加入すると決めたらロシアからサイバー攻撃が始まった
・国民は「そりゃーそうだろう」と冷静に受け止めている
久美子さんのHP: https://www.khjapanmanagement.fi/

以上です。実はフィンランドについて色々と聞いてみたいことが沢山あったのですが(サウナとかオーロラ等)、久美子さんの話が人生においてとっても大切なことをお話下さったのでそれどころではなかったです(^_-)

お話を聞いてから山へ行きました。今までは頂上に登ったら、すぐに下山していたのですが、今回はボーっと過ごしました。確かに色んなことが思いついたり気づきが生まれました♬

本当はまだまだメモしていたのですが走り書きなので読め取れなかったです。残念。

久美子さんのお話は本にしても良いくらいの考えさせられるお話ばかりだったので、また是非お聞きしたいです。本当に有難う御座いました。

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