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インドに住むとこんな食生活になる(インド駐在2000日)

インドでの5年半、食生活をどうやって充実させるか?試行錯誤の日でした。というのも、日本のように、会社帰りにスーパーへ買い物に立ち寄ったり、お弁当を買って帰ったり、ふらっと飲みに行ったり、という当たり前のことが気軽にできない環境にありました。
赴任当初、忙しさのあまり、日本から持ってきた乾麺ばかり食べていましたが、半年もすると栄養不足に陥り、気がつけばすぐ風邪引いたりと、体調を崩してしまいがちに。

健康管理ができてこそ一流の社会人!ということで、インドの日本人駐在員がどのように食材を確保し、何を食べていたかについて、お届けしようと思います。
インドに住む日本人が毎日カレーを食べているはずもなく、なんとかしてインドでも日本での食事を再現しようと必死でした。

1、肉と魚

鶏肉は、ローカルマーケットに行くと、さばきたての新鮮な肉が手に入ります。インドにいる間、鶏肉にはだいぶお世話になりました。

牛肉と豚肉は、ほぼ手に入りません。「あそこで豚肉売ってるらしい」と情報キャッチするも、行ってみるとおぞましい光景が。。。南部のバンガロールでは、わりと美味しい牛肉が手に入る、と聞いていましたが、デリーでは宗教の問題もあり、一般のお店では手に入りません。あったとしても、バッファローのお肉だったり。。。

そのため、一時帰国した時に日本のデパ地下でちょっといいお肉を大量購入し、小分けに包んで冷凍したものを、保冷バッグに詰めて運んでいました。日本からは約10時間の移動だったので、ギリギリ溶けずセーフ。
魚も、デリーでは新鮮なものはほぼ手に入らず、日本から干物をたくさん買って冷凍に。あとは、とにかくサバ缶をよく食べていました。お気に入りの食べ方は、サバの水煮にスライス玉ねぎと黒酢と醤油をかけて食べるやり方です。

そして、デリー空港の税関を通る時は命懸けです。なんとかスーツケースのチェックが入らないよう、そそくさと税関を進み、あきらかに捕まりそうだと思う家族におとりになってもらい、その後ろを何気なく進む、のような攻防戦。通り抜けた瞬間、ダッシュで空港の外に出てホッとする、、、毎回、一時帰国の帰りは最後まで気が抜けませんでした。

一時帰国していた同僚や、友人から「牛肉買ってきたからすき焼きパーティーするよー」とありがたいお誘いが入ることもあり、とにかく牛肉を持っている人がモテる、、、と言っても言い過ぎではないと思います(笑)

2、日本の食材

デリーには「大和屋」という、昔からある日本の食材スーパーがあります。料金は高めなので、日本食材を買うことは滅多になかったのですが、
鍋用のガスボンベは鍋パーティーには必需品!日本からも持って来れないため、重宝していました。
あとは、ヒマラヤのピンク岩塩が安い!いまだにインド出張者にお願いして買ってきてもらい、我が家では、いまだにこの岩塩を食卓塩として愛用しているほど。マイルドな塩味が肉にも魚にも合い、必需品となっています。

日本の食材は、一時帰国の時に大量購入する他、年に数回の「送付制度」と呼ばれる、送料は会社負担で日本食を送ってくれる福利厚生制度を利用。昔の生協のような感じでしょう?カタログから欲しいものを選び、重たい米や調味料は毎回オーダー。到着予定日に楽しみに待っていると、たまにインドの税関で引っかかってしまい、予定日2週間経っても届かない、、、ということもありました。

余談ですが、日本の両親から段ボール箱いっぱいの、おつまみやお菓子を送ってもらった時のこと。明らかに、インドの税関で箱を開けられチェックされた形跡がありました。あれ?なぜかお願いしたグリコのアーモンドチョコだけがなくなっているでないか!
きっと、日本語が分からないインド人税関スタッフでも、箱を見ればこれはチョコレートだ!と一目見ればわかるので、安心して懐に入れたのでしょう。。。インド人に日本のチョコの美味しさが伝わったとのでいっか〜、と思うことにして、次からはキノコの山とコアラのマーチを入れてもらうことにしました。

3、野菜とフルーツ

近所のマーケットやスーパーでも野菜は買えましたが、クオリティがいまいちなのに料金は高いこともあり、野菜はデリーの台所INAマーケットと決めていました。
行きつけの八百屋はアジア系の野菜を置いてあり、ハクサイ、モヤシ、ネギ、たまに枝豆もあったりと、他の店と比べると充実していました。
インドでは、野菜は生ではなく、スパイスと一緒に調理するのが一般的なこともあり、野菜の味は基本薄めで、美味しさが凝縮された日本のフレッシュなトマトは手に入らず、生のトマトを丸かじりしたい...とよく思っていました。
オーガニック野菜を取り扱うデリバリーサービスも、普及していたりと、健康嗜好のインド人が増えています。

一方で、フルーツには恵まれており、特にマンゴー!
夏場の旬の時期には、毎日のようにマンゴーが食べられます。マンゴーの王様と呼ばれる「アルフォンソマンゴー」も安く手に入り、甘く果汁たっぷり。その他、パパイヤ、パイナップル、メロン、スイカもよく食べていました。
フルーツはわりと充実していたと思います。私の大好きな巨峰と苺はほとんど手に入らず、恋しかったですが。。。


このような感じで、食材の確保にはともて労力を費やしていました。慣れるまではストレスの多いインド生活。食生活の充実は、インドにおいて仕事のパフォーマンスを上げるためにも大切な要素だと思います。

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