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【OSAKA】ワークショップレポート / 大切な器を直す“金継ぎ”ワークショップ

日本各地のモノづくりを支える人たちと共に考えて作った
コト や モノ を伝え、各地の工芸の職人や製造業の職人達の技術や想いを繋げるミチを作る”コトモノミチ”のワークショップレポートです。

2021年7月25日にCOTO MONO MICHI AT PARK SIDE STORE 大阪店で開催された「金継ぎワークショップ」の様子をレポートします。

「金継ぎ」とは、割れた器などを直す伝統的な修理技法です。
漆を用いて修理を行い、仕上げに金彩を施して割れや欠けの跡を美しい”景色”に変えてしまうのが金継ぎです。

コトモノミチ でも作品をお取り扱いしている、漆作家の 追立睦(おいたてむつみ)さん を講師に、参加者の方々がそれぞれ持参された大切な器を、直接手順を教わりながらご自身の手で直していただきました。

追立さんの金継ぎのお仕事では通常、本漆を使用し、ゆっくりと硬化させながらお直しをしていくのですが、今回は時間の限られた一回限りのワークショップという事で、簡易金継ぎ体験となりました。


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まずはそれぞれお持ちいただいた器を確認します。「割れ」なのか「欠け」なのかによって少し直し方も変わってきます。割れた上で欠けている、なんて場合もありますね。
器の状態を確認しながら簡単に手順をご説明いただいたら、追立さんが最初の手順を実践しながら詳しく説明していきます。
その際、当店で以前落として、大きく欠けてしまった器をお直ししていただくことに。
綺麗に直してもらえるといいな…ドキドキ!

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早速、欠けた部分を埋めていきます。
今回は、二液性の樹脂を使用。一回で綺麗に埋めることは難しいので、数回に分けて塗り重ねていくのだそう。
割れたものは、パズルのようにパーツをひっつけていきます。
パーツの形によって、この欠片を先につけて次にこの欠片を…と、順番が大切なようでした。

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はみ出してしまっても、この後綺麗に修正していくので思い切ってやってしまって大丈夫。

ある程度硬化したら、はみ出している部分をデザインナイフで丁寧に削っていきます。
ざっくり形を整えて、まだ少しヘコみがある部分に塗り重ね、乾いたらまた削って…の繰り返しで、少しずつ形を整えていきます。

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大皿をお直しされているお客様。
はみ出した部分が多い分、綺麗な線に整えていくのが大変そうだ…と拝見していたのですが、最終的にとても綺麗な一本の線に!金継ぎの才能(?)を発揮されていました。

隙間が綺麗に埋まったら、いよいよ漆を塗っていきます。
なるべくはみ出さないよう慎重に、埋めた部分の上を漆塗りしていきます。

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説明をしながらすいすいと漆を塗っていく追立さん。とっても綺麗!さすがです。


漆は肌がかぶれる心配があるので、手袋を装着して作業を進めていきます。
細い線が多いと、漆を塗るのも大変そう。集中力を要する作業です。

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漆を塗り終わったら次はいよいよ最後の仕上げ。細かい金粉を綿にしっかりと含ませて、ぽんぽん、クルクルと優しく漆塗りの上を撫でながら金を乗せていきます。

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少し撫でるだけで、金が綺麗に輝き出しました。
満遍なく金を乗せることができたら

金継ぎ完了です!


とは言っても、漆は硬化するのに条件があり、金継ぎをした当日はまだ乾いていないのですぐには使えないのだそう。
金や漆が剥げないように丁寧に梱包しお家に持ち帰ったら、高温多湿の場所で数日保管し、ようやく完成です!

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追立さんに直していただいたお店の器も…
とっても綺麗に仕上げていただきました!

「金が施された器は、以前の姿よりもどこか立派な感じ!」「自分で直したからなんだか愛着が湧きます」と、皆様にも大変気に入っていただけたようです。

ご参加いただいた皆さま、講師の追立さん、本当にありがとうございました。


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