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秋日和

青く澄み渡った空を見ていると
風に誘われるまま、気の向くままに
どこかにふらっと出掛けたくなる。
今日は生憎泣きそうな空ではあるが…

季節の景色に心を奪われるときというのは、
病んでいた心が回復に向かっている証拠
なんだそうだ。
病んでいる最中にはそんな余裕もないからね。

だから、つとめて季節を感じようとすると
自然治癒力は強くなるのではないかと思う。
これは体で言えば免疫力のようなもの。
人間が本来保って生まれた能力だろう。

人間が学ぶべきものは自然界には多い。
けれども、学ぼうとしなければ
何も得ることができないのも事実。
何も発見できないのも事実だ。

人間は進化の過程で道具を発明した。
それは人間の体の延長上にあるもので
機能を拡張してくれるものだった。
それが発達して文明を築いてきた。

その文明の中で、より社会化する人間は
自然を肌感覚で知ることよりも、
知識を学ぶことで自然を理解するようになった。
それはある意味、壁を作ることでもある。

自然と人間の壁。
この壁の厚さと高さは人によって違うだろう。
硬さも違うかもしれない。壁は自然が
作るものではない。人が作ってきたものだ。

壁で守られていたうちは良かったが、
いつしかその壁が絶対的なものではなくなる、
そんなときがやって来る。
そのときに人間はどうするのだろう。


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