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戦うフクロウたち ~ 英語多読のための読書ガイド~ファンタジー

英語学習誌『多聴多読マガジン』で連載している「多読のための読書ガイド」からのスピンアウト!
多読のプロたちによるおすすめの良書を紹介しているコーナーです。


ファンタジー編 ~2023年8月号~

執筆:石黒 恵介 (会社員)

戦うフクロウたち

今回はフクロウが主人公のファンタジーを紹介します。

ひとつ目の「The Last Firehawk」シリーズでは、主人公たちは悪の手から世界を救うため魔石探しの旅に出かけます。

特徴として、物語のテンポがよい点が挙げられます。

細かい設定は気にしない、次々と展開を楽しみたい方におすすめのシリーズです。

また、物語としては大真面目なのですが、挿絵の主人公たちの素っ頓狂な表情も相まって、全体としてコミカルな印象を受けます。

もうひとつは「Guardians of Ga’hoole」シリーズです。

前者と比べると、こちらのシリーズは展開がシリアスで、対象年齢が高めです。

悲壮感に満ちた物語に浸りたい方におすすめです。

残酷な描写も出てくるため、残酷なのは苦手という方は避けた方がよいかもしれません。

独特の「フクロウ表現」や造語が多いため、YLが高めに設定されています。

どちらのシリーズも「冒険は続く……」といった次巻ありきの物語構成となっていますので、気に入れば次々、読み進めていけると思います。

(1)『The Ember Stone』 (The Last Firehawk Series #1)

YL 2.5-3.5 
著者 Katrina Charman
出版社 Scholastic
総語数 約5,000 語

世界は闇の魔法を操るハゲタカ、Thronに支配されようとしていた。

Tagは、戦士になることを夢見る若きフクロウ。

ある日、親友のリスのSkylaと共に洞窟で幻の鳥Firehawkの卵を発見する。

この種族は魔石Ember Stoneを守る存在。

Thronに奪われるわけにはいかない。

孵化したBlazeを伴い、一行は魔石探しの旅に出発する。

(2) 『The Capture』(Guardians of Ga’hoole Series #1)

YL 5.0-6.0 
著者 Kathryn Lasky
出版社 Scholastic
総語数 44,243 語

Sorenはまだ飛ぶことができないフクロウ。

両親が狩りに出ていたある日、巣から転落してしまう。

捕食者に見つかれば命はない状況で、突如飛来した謎のフクロウに誘拐される。

連れてこられた施設では洗脳行為が行われており、皆自分の名前、そして記憶を失い、機械のように働かされていた。

Sorenは施設で出会ったGylfieと協力して脱出を試みる。

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