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あなたが持っているイメージで、その後の健康や老化が左右される

こんにちは!

こしあんです。

『実は、あなたが持っている「老い」のイメージそのままに、あなたは歳をとります。』と言われたら信じられますか?

イエール大学社会心理学者ベッカ・リーヴィの調査で、「老いについて否定的なステレオタイプを受け入れ、それを信じている人は自分自身がそうしたステレオタイプになりやすい」という結果があります。

※ステレオタイプ
心理学で人間の行動・思考・性格などが型にはまって一様であるさまを言う。思い込み、偏見、先入観など

つまり、おじいちゃん、おばあちゃんに対して、「体が弱い」「すぐ病気になる」「動きが遅い」といったイメージを持っている場合、あなたは健康上のトラブルに見舞われやすくなります。

これをステレオタイプの体現化と呼んでいます。

ある実験で、老いに対して暗いイメージを抱いている人と、明るいイメージを抱いている人を比較したものでは、暗いイメージを持っている人たちは病気になるか否かは自分ではどうしようもできないと考えがちで、処方された薬の服用など、健康のための行動にあまり熱心でない傾向がありました。

また、心臓発作で死ぬ可能性は、明るいイメージの人たちに比べて2倍にもなります。
そして、数十年後には記憶を失っている人も多く、病気やケガをしたときの回復のペースも遅いことがわかっています。


別の研究では、高齢者を対象にあるテストをしたところ、老いに関するステレオタイプなイメージを思い浮かべただけで、被験者はまるで本当に認知症であるかのような低い点数を取ったと言います。

ちょっと考えるだけでそんな風になってしまうなんて怖いですよね。

「思い込み」や「偏見」といったものから、私たちが受ける影響というものは意外と大きいのかもしれません。


【カッコよく年を重ねたいなら「老害」という言葉は使ってはいけない】

この「老害」という言葉ですが、たまにネットで見かけることがあります。
ひらたく言えば、迷惑な老人を侮蔑交じりに指す場合に使われたりします。

先ほどのリーヴィの研究から、「老い」についてネガティブなステレオタイプを受け入れ、信じている人はそうなる可能性が高いと言いました。

そうすると「年老いた人」について、「迷惑」「傍若無人」といった捉え方をし、一括りにして「老害」という言葉で表現する人はもしかしたら、そんな年の取り方をするのかもしれません。

ただ、色んなタイプの年配の方を知っている人は「年寄りはこうだ!」といった偏見もないのでそうならないかもしれませんね。


【老人は本当に気難しいの?】

若い人は老人に対して良いイメージをあまり持っていないと言われています。
「気難しい」とか「怒りっぽい」、「話を聞かない」といった事も言われています。

でも実際は、歳をとった方が感情を上手くコントロールできるようになります。
スタンフォード大学の研究によれば、年齢が上がるとともに、日々経験する感情は強まっていくと言います。
歳をとって涙もろくなったりするのも、ちょっとした季節の移り変わりに心が動かされるのもこれが関係しているかもしれません。

また、一般的に高齢者は日常生活で、ネガティブな感情よりもポジティブな感情を多く経験しているそうです。


ただ、だからといって「毎日が最高だー!」といった幸福感に包まれてわけではありません。

その感情は単純なものではなく、もっと複雑です。

たとえば、あなたは「アポトーシス」という言葉をご存じでしょうか。
この言葉は細胞の自然死のことを指しています。
またギリシャ語で秋になると枯れ葉が落ちる状態を言ったりします。

風などで落ちるのではなく、細胞の死によって葉はひらひらと落ちていきます。
この時、葉が散っていく風景に物悲しさを感じるかもしれません。
でも、新しい命を芽吹かせるためには必要な事でもあります。

そう考えると、悲しさもありつつ、新しい生命の誕生を祝う気持ちも出てきませんか?

年をとると、このようにいろんな感情が混ざり合うようになります。
複雑ではありますが面白くもありますね。

実は、いろんな感情が混じり合って存在することで、若い頃のような感情のアップダウンを避けられ、コントロールできるようになると考えらえています。

歳をとって感情が上手くコントロールできるようになり、感情の複雑さが高まれば、日々の経験はより豊かになります。
また、そういう人は、健康寿命も長いことわかっています。


リーヴィの実験で、高齢の被験者に英知や達成など”歳をとることのメリット”を思い起こさせた後、ストレスの多い課題を与え、回答してもらったものがあります。

その結果、被験者のストレス反応(脈拍や血圧の変化)は対照群と比べて少ないことがわかっています。


私自身、年配の人と仕事をすることがありましたが、その人たちは割とパワフルな人が多かったので、歳をとる事にネガティブなイメージはあまりありません。

当時、一緒に仕事をしていた85歳の人は握力が60近くもあり、びっくりしたことがあります(笑)

もし、健康に年をとりたいのなら、好奇心旺盛で元気な人を見つけ、あなたの理想のモデルにするのが一番手っ取り早いかもしれませんね。


今回はここまで

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