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ハノイへ行った話 PART3

3日目の朝

怒れる男

この日は朝食を食べずに旧市街へ出発
ホアンキエム湖周辺へ
当初からフルさんに順路を選んでもらって私はついていくだけ、この時点でフルさんは旧市街の道をかなり把握していた

ガイドブックに載っていた生春巻きの店舗へ
本場の生春巻きにパクチーが盛大にのっている、私は苦手です

朝からフルさんは怒っていた

「当初泊まるはずだったホテルに泊まれず、勝手に別のホテルに振り替わるなんてありえないし、なぜ手配した旅行会社は連絡もして来ないのか?」

「だから、旅行会社(日本企業)に『御社の対応はどうなっているのか!』とメールした!」

私は「なるほど、そう考えればそうだよな」と思う

地図も見ないでどんどん進むフルさん
生春巻き屋
好きな人は好きなんでしょうね

オリジナル

ホアンキエム湖周辺を歩く
人気の『THE NORTH FACE』の取り扱い店舗が多くあって覗いてみる
商品を見ていると女性の店員にマンマークされ、手に取るものすべてに対して「それは〇〇ドンだ」と教えてくれるかなり買いづらいシステム

300万ドン(当時、恐らく15000円位)だと言われた商品に対して

私「高すぎる」

店員「じゃ、250万ドン」

私「高い高い」

店員「じゃ、200万ドン」

私「高い、買わない」

店員「…じゃ、150万!」

(最初の値段何だったんたんだよ…)

私「これ偽物だよね」

店員「オリジナルだ」

私「オリジナル…??」

店員「オリジナルだ!」

ハノイは『THE NORTH FACE』を安く購入できますよ
どういう意味のオリジナルかはわかりませんが…

originalとは意味・読み方・使い方
https://ejje.weblio.jp/content/original


ジャングルのような街
ゆるい土産物も多い

路上のブンチャー

路上の『ブンチャー』食べる事に
ブンチャーは米で出来たそうめんの様な麺を焼いた肉団子の入ったつけ汁につけて食べる料理
麺の塊をはさみで切って提供していた
味は…そんなに美味しかった記憶はない

直火で肉を焼く
ベトナムの大勝軒
開放感しかない

突きつけられた現実

悲しい知らせ

暑いハノイの旧市街を歩いていた時
フルさんのiPhoneに問い合わせの件で、旅行会社から返信あり

「弊社としては滞在予定だったホテルの設備故障に伴う変更を認識しておりません、滞在予定だった現地ホテルにも確認した所お客様がお見えにならない事を、心配しておりました」

立ち止まって状況を整理する
バイクのクラクションだけが絶え間なくビーッビーッと響き渡る

我々はダニエルとスティーブンに騙されていた訳で、すぐに問い合わせれば済んだのに2泊もしてしまった
なかなか良くない状況だ
取り急ぎタクシーを拾ってバックパッカーズに戻り、ダニエルとスティーブンに事実確認すべきと判断した

タクシーを待っている最中、怒れる男フルさんが

フル「吉田、これからホテルに帰ってダニエルとスティーブンと話す時、今までに見せた事のない俺を見せるかもしれない」

吉田(えぇ…)

フル「日本語でひたすらに怒鳴り散らしてやろうか…」

吉田(これは…カオスな状況になるな…)

バックパッカーズにて

私はかなり混乱していてバックパッカーズに戻るタクシーにiPhone置いて来てしまったが、そんな事を気にしている余裕もなく部屋に戻った

旅行会社の現地の担当者からフルさんに連絡が入り状況を説明する

現地担当(ベトナム人)「お客様、騙されてますね」(日本語)

フル「余計なお金は発生しないと言ってたんですが、取られますかね」

現地担当(ベトナム人)「取られると思いますよ」(日本語)

我々「やはりそうか…やっちまった」

現地担当(ベトナム人)「私が宿泊予定のホテルに伝えて今から迎えにいかせます、必要であれば現地の警察にも連絡します」(日本語)

勝負の時

現状を再確認した我々
1階にいたスティーブンを呼び出して事実確認をする
何も知らないスティーブンは我々に観光はどうだった?などと話しかけてくる、片言の英語でスティーブンに話しかける

我々「おかしいと思って日本の旅行会社に問い合わせたら、宿泊予定のホテルのシャワーは壊れてなくて、我々を待っていたようなんだけど騙したんですか?」

悲しそうな表情を浮かべ何も言わないスティーブン

我々「これから宿泊予定のホテルの人間が迎えに来ますので出ていきます、お金は払いません、警察にも通報しました」

悲しそうな表情を浮かべ去っていくスティーブン

フルさんが日本語で暴言を吐きながら暴れまわる最悪な状況を覚悟していましたが、呆気なく決着
急いで部屋のものを片付けて出ていく
バックパッカーズの外で本来の宿泊先だったホテルの従業員を待つ

20分後、バイク2人乗りの若者二人がやってきた
後ろに乗っていたのが支配人らしく我々を発見して簡単な自己紹介
すぐにホテルへ移動するのかと思ったら
支配人がバックパッカーズに突撃
1階にいたダニエルをベトナム語で怒鳴りちらす
ダニエルもベトナム語で怒鳴り、5分程ベトナム人の喧嘩を見ることに
成り行きを唖然と眺めていた

喧嘩の後で支配人はタクシーを呼んで乗り込む
直前まで暴れまわっていた人に対して、我々は微妙な空気だった

支配人「あんな所と違って俺たちはお前たちをタクシーに乗せる事もできる、あそこは悪いホテルだ」

(えぇ…そうでしょうね…)

アジアスターホテル

チェックイン

当時、アジアスターホテルは5階建て小さな安ホテルだった

2022年時点ではかなりきれいになっている様で驚いた

支配人にフルさんが2人分パスポートを渡す
パスポートチェックされていると、なぜか私のパスポートにコンドームが挟み込まれており支配人と従業員がニヤニヤしながら「Hentaiね」とこちらを見てくる

(お前らこっち見んな…)

コンドームの持ち主は隣で爆笑している

(おい…)

割当られた部屋はまだ清掃中
中学生ぐらいにみえる従業員がタオルで床を拭いていた
早く終わらせて出ていって欲しい
30分程で完了、優しい私はチップを彼に渡す
大変喜んだ彼は別の従業員を連れてきて

「こいつにもチップあげてくれよ!」

(こいつ関係ないじゃん…)

面倒なので少額渡して帰ってもらった
いろいろあって疲れたのでベッドに寝転ぶと蟻が数匹活動していた

(甘いものを溢したのか…これを拭いてたのか…)

3日目は蟻と寝ることになった

アジアスターホテルからの眺望

再び、街へ

ホアンキエム湖

1階へ降りると先程のタクシーの運転手が私のiPhoneを届けに来てくれた
ホテルが変わったのになぜ場所がわかったんだろうか…?

お礼をいくらか渡し、返してもらう
遠隔初期化をかけてたのでPocket WiFiに繋がった瞬間、私の手の中で初期化された

気持ちを切り替えて街に出ていく
従業員はまだ私を見てニヤニヤしていた

ホアンキエム湖周辺では観光客を狙った手口が多い気がした
突然、靴を修理して金を請求してくる輩がいる
地面に座って待ち構え、立ち止まった所を見計らい勝手に修理しようとしてくる、私の常識を超えた国だ

ホアンキエム湖はすっかりと夕暮れ時
観光客は絶えず赤い橋では記念撮影が行われていた
水面に映るネオンが美しい

赤い橋
人が多すぎないだろうか?

お土産探し

旧市街でお土産を探し
民芸品などは多くどれを買うか迷う
ハノイの街は朝から晩までずっと賑やかだ

おみやげを買ったフルさん、ベトナムの方は優しい人も多い

夕食は飽きずに路上でフォーにした
みんなお風呂の椅子の様なものに座ってフォーをすする
意外にもこのフォーが私には一番美味しく感じた

ここは調理も食べるのも路上、看板はない
テーブルもお風呂の椅子

いろいろあった3日目
最後はバーで呑む事にした
調子外れの演奏が気持ちいいバーだった

振り返っているとまた海外旅行をしたくなる

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