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人なんて分かり合えなくて当たり前

「なんで分かってくれないんだろう…」

誰かと摩擦が起きたときの常とう句である。

でも、

人なんて分かり合えなくて当たり前である。

思い返してみてほしい。

今までに、

誰かと、

完全に分かり合える経験などしたことがあるだろうか。

全くの微差もなく、

完全に一致するような。

そんな経験があったとして、

あくまでもそれは、

「自分の実感としてそう感じた」のである。

人はそれぞれ、

小さいときから培われた

発想の配線が出来上がっている。

いくら本を読んで洞察を得ても、

出会いの中で新しい価値観に触れても、

反応として現れる配線は、

残念ながら変わらない。

思いやりを寄せてくれたり、

聴くためのスキルを持っている人は、

話す側の情報をより多く

キャッチしてくれるかもしれない。

ただしそれは、

完全に脳みその中身が理解されたわけではない。


人はどこまで行っても不可解なのだ。

巧妙で精巧すぎる動物。

それこそ、「神のみぞ知る」

である。


でも、

それでいいのである。

お互いを分かりっこない人間同士が、

なんとか耳を傾け合って、

自分の言い分を譲ったり、憤りを感じたりして、

「分からないもの」として付き合っていく。

そのうちに、

段々とパターンみたいなものが見えてきて、

「分かりっこないけど、

自分から見て

“恐らくこうであろう”」

という領域でなんとなく落ち着く。

案外それが、

ちょうどいいバランスなのだ。

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