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自分を知るには、 自分の知らない場所に 身を置くのが手っ取り早い

福岡に移住してもうすぐ2年になる。

移住したら新しい自分になるんじゃなくて

古い自分がより色濃くなるような気がする。


移住してすぐのころは、

何もかもが新鮮で、

まるで人生を一からやり直せたような

そんな気分で毎日を過ごしていた。


言葉のイントネーション、

食べ物の味付け、

人々の性質……


今までいた環境とは

違うものに刺激を受けて

浮足立ち、

観光客と同じ心境だったと思う。


と同時に、

自分と周りの違いが目立つのがイヤで仕方なかった。


方言の違いがバレないように

こちらのイントネーションに

寄せてしゃべったり、

自分の性格も

自分から見てこちらの人に

受け入れられやすいように

振舞った。


一言で言えば、

古い自分を消して

新しい自分を作った。


そうやって

少しでも早く順応しようとしてきた。

それは

努力というよりも、

無意識というか、

大げさにいうと

生き延びる術みたいなものだったと思う。


そんな中で気づいたことは、

新しい自分を作って

その人を演じていれば、

そうなるわけではない、

ということだ。


もちろん、

意識的にやっている日頃の装いが定着して

知らない間に

自分らしさになっていることもあるが、


別人を演じれば演じるほど

オリジナルの根っこにある部分が

より色濃く顔を出す。


よく、

海外に移住した人が、

「やっぱり自分は日本人だな」

としみじみ感じるという話を聞く。


住み慣れた環境を離れることで、

自分のルーツが顔を出すのだ。


ということは、

自分を知るには、

自分の知らない場所に

身を置くのが手っ取り早いということだ。


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