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第1期コモンズプロジェクト第6回ミーティング「しくじり (問題)と解決策を川柳やボードゲームなどで表現する」

コモンズプロジェクトの岡本克彦(オカポン)です。

コミュニティ運営のノウハウをコモンズ(共有財)にすることを目指した第1期コモンズプロジェクト。2022年1月から2023年1月まで隔月で開催(全7回)。前回のしくじり共有大会を経て、今回(第6回)は「しくじり (問題)と解決策を川柳やボードゲームで表現する」をテーマに開催しました。


求められているのは解決策に加えて分かち合う場

これまでのミーティングを通じて、コミュニティに関わる方々にとってコミュニティ運営を円滑にする解決策も欲しているけれども、それ以上に欲しているのは悩みや失敗をまずは分かち合いたいということでした。一人で悩みや失敗を抱え続けるのは不安だし、負担になるということ。確かに…。

最近、心理的安全性が注目されていますがコミュニティ運営においても同様。コミュニティ運営における心理的安全性の確保に向けた一つが「悩みや失敗の共有」ということに気づきました。


コミュニティ運営のウェディングケーキモデルと成功モデル

SDGsは17の目標で構成され、タイル状に一覧で配置される画像を見る機会が多いです。17の目標を構造化したウェディングケーキモデル。環境がベースにあり、その上で社会が形成され、経済活動が行われ、私たち人々が生活していることを表現しています。
前回(第5回)のミーティングではSDGsのウェディングケーキモデルにこれまでにアウトプットした内容を照らし合わせてみました。
コミュニティ運営においてベースとなるのはしくじり共有のグラウンドルール。悩みや問題を一人で抱えるのではなく、仲間と分かち合える環境があること。そして、仲間としくじりを共有し、その解決策も分かち合う。そうすることで自分が属するコミュニティへの肯定感を抱き、コミュニティ活動を続けることができる。


コミュニティ運営のウェディングケーキモデル


このコミュニティ運営に関するウェディングケーキモデルの構造はダニエル・キム氏による「成功の循環モデル」にも通じるものがあることに気づきました。
心理的安全性ある環境構築(しくじりを共有のグラウンドルール)からスタートすればコミュニティ運営はUPDATEされ続けます。一方、悩みや失敗を一人で抱えて不安と孤独を感じるところからスタートすると同様の失敗を繰り返してコミュニティ運営のモチベーションが低下し、失敗を他者に責任転嫁するようになり、会社のような成果主義が蔓延してコミュニティらしさを失ってしまう。


コミュニティ運営の成功の循環モデル


しくじりやノウハウをツール化する

これまでのコモンズプロジェクトを通じての財産の数々。

  • しくじり共有のグラウンドルール

  • しくじりの評価ポイント

  • しくじり(悩みや失敗)

  • しくじりの他者目線での気づき

  • ノウハウ

  • ウェディングケーキモデル

コモンズプロジェクトを通じての財産の数々

コミュニティ運営のコモンズ(共有財)としての利活用を目指して、わかりやすく親しみやすいツールにすべく川柳やボードゲームで表現することを目指していました。今回(第6回)のミーティングでは、いよいよそのアイデアを創出することに。


コミュニティ運営のノウハウをボードゲームにするとしたら?

ツール化のアイデア

  • ボードゲーム。サイコロを転がして出た目にお題(しくじり)の解決策をお互いに出し合う。一番良い解決策を出した人がポイントゲット。

  • カードゲーム。お題を出してみんなで考える。大喜利形式。

  • しくじりカードはおどろおどろしいけど、それを引く楽しみがある(笑)。

  • ガイドブック。しくじりは環境などによって変化する。毎年しくじりや解決策を集めて毎年UPDATEしたガイドブックを公開する。しくじり of the YEARも表彰。

  • カードゲーム。しくじりのBefore&Afterの色々な状態のカードが書いてある。その状態に対する分かち合いや解決策を出し合う。

  • 日めくりカレンダー。しくじりや解決策と共に松岡修造さんのような熱いメッセージ付き。

  • サイコロ。何が出るかな方式。しくじりや解決策に加えて、コミュニティをはじめたきっかけや自分の得意なこと、助けたい相手などが書いてあって語り合う。イベントなどのチェックインツールとしても使えそう。

  • ボードゲーム。コマを進める際、しくじりを共有すると進める数が増える。マウントをとるような解決策だと後退することも。ゴールはしくじりを多く共有すること。NO アクション、NO しくじりを体感する。

  • 勝ち負けをつけない方がいいけど、ゲームの楽しさは勝負。楽しさを残しつつ、みんなで解決できるようにしたい。しくじりカード。しくじりでなく、テーマが書いてある。そのテーマに合ったしくじりを語る。実話でも創作でもいい。聞いている人は解決策カード(街の重鎮・子ども・他コミュニティの事例など)に書かれている視点で解決エピソードを語る。カードゲーム「キャット&チョコレート」が参考になりそう。数字カードを引いて、その枚数分、テーマカードを引く。テーマを繋ぎながらエピソードを語る。

  • カードゲーム「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。」。引いたカードのテーマに沿ってプロポーズの言葉を語る。プロポーズが良い場合は親に持っている指輪を渡す。持っている指輪がなくなったら勝ち。

  • 「THE SDGs アクションカードゲーム」も参考になりそう。限られた資源を活用しながら解決策を考えるのはリアリティが増しそう。


制作するツールは?

数々のアイデアから最終的なアウトプットを多数決し、「サイコロを使ったすごろくタイプのゲーム」を制作することにしました。


制作するにあたっての役割分担

2023年1月の成果発表会に向けて「サイコロを使ったすごろくタイプのゲーム」を制作することが決定したので可能な範囲で役割分担も決めました。

タイトル担当:がっきーさん
ルール担当:呉さん、オカポン

ミーティング後には早速、呉さんがゲームのアイデアを提示。爆速(驚)。このアイデアは次のブログに書きますね。


第6回ミーティングを振り返って

最後は参加者のみなさんからの感想。

  • 初参加でしたが楽しかったです。

  • アレやコレとゲームを考えるのは楽しいですね。

  • ずっとプロジェクトに参加しているとゲームを作ることに考えが向いていたが、初参加者にチェックインツールとしての相性が良さそうと言われて、そうだなぁーと感じた。新鮮な声を取り入れ続けることが大切ですね。

  • しくじりを共有するのは恋話をするようにワクワク&ドキドキする体験として広がるといいなぁ。

  • 世界中で分断が進む中、コモンズプロジェクトのような合意形成ができることを願います。

  • 心理的安全性がある場でアイデアを紡ぎ合わせられることが幸せ。

  • 毎回、楽しみ。次回の成果発表で終わってしまうのが寂しい。

  • 久々の参加で語り合いながら、支え合いながら過ごせる時間が温かい。

  • みんなでゲームのアイデアを考えるのが楽しかった。

  • 作るからにはコミュニティ界隈で流行るとうれしい。しくじりのようにゲームもUPDATEし続けられると発展性がある。年度バージョン、PTAバージョンとか。同じゲームでもメンバーによって楽しみ方が変わるのも醍醐味。

  • 1年間のコモンズプロジェクトを感想できて、うれしい。来年2月のCRファクトリーさんのコミュニティフォーラムでチェックインツールとして使ってもらいたいなぁー。

  • アイデアが具体的なアウトプットになると実感が湧いて楽しい。ゲームの普及にも貢献したい。


集合写真


次回以降の予定

今年1月からスタートした第1期コモンズプロジェクト。定例ミーティングは今回が最後。次回は2023年1月の成果発表会。今回のミーティングで出されたアウトプットのアイデアをカタチにしてお披露目します。みなさん、楽しみにしていてください!



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