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ひつじのエッセイ
2024年2月29日 21:03
「愛」とか「愛する」とか、そんな言葉を大真面目に語るのは何だか気恥ずかしい。それに正直、愛に、あるいは人を愛する能力みたいなものに自信があるわけでもない。私の関心は自己中心なのがデフォルトだし、きっと、程度の差こそあれ、他の人だってそうだろうと思っている。しかし、考えてみればみるほどよく分からない。愛って一体何なのだろうか。いや、これは、本当に恥ずかしい問いかけをしてしまった。ただ
2024年2月27日 15:38
誰しも、また会いたいと思う人がいるだろう。あるいは、これからきっと、そういう人が現れるだろう。というのは、誰しもが死を経験するからだ。私たちが経験する死とは、すなわち、親しい人との別れである。そもそも、死は三種類しかない。①自分が死ぬこと。②親しい他者が死ぬこと。③親しくない他者が死ぬこと。この三つである。(脚注1)この中で自分が死ぬことは経験できない。もし経験した人がい
2024年2月25日 19:29
子は親を救う。もっと言えば、すでに救っている。なぜなら、子は死と愛の弁証法だから・・・どうしてこんなことを言い出すのかと言えば、それは『葬送のフリーレン』を考察していて、もしかしたらそんなことが言えるのかもしれないと気づいたからだ。『葬送のフリーレン』では、フェルンが子、ハイターが親である。フェルンは、育て親であるハイターを救ったと言える。ハイターがフェルンを救ったのだというこ
2024年2月22日 20:23
アニメ『葬送のフリーレン』の、主にエピソード1第1話「冒険の終わり」の範囲で考察した内容。『葬送のフリーレン』は恋と残酷性の物語である。それはフリーレンブルーで端的に表現される。おとぎ話の世界まずはストーリーの舞台を語ろう。『葬送のフリーレン』の舞台は、女神や大魔法使いフランメの信仰がある世界だ。女神の正体は明らかになっていない。凱旋した勇者一行を招き入れた、王様の屋敷の壁に飾られて