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日記#12 結局、備忘録

2021年11月14日(日)

久しぶりだから書き出し方がわからなくて、リズムが掴みたくて人の記事をいくつか"つまみ見"した。本当は、どうでもいいことだってなんだって、毎日少しずつ吐き出してその蓄積を残したいのに、日が空くとどうしたって「その時期の総括」みたいなことを書こうと頭が働きだしてしまう。これだけ多くのことに直面している毎日、全部の見たもの、全部の思ったことをここに言葉にするのは無理なのに。お父さんと南アルプスで飲んだペットボトルの赤ワインのこと、借りを相殺するために手伝った仕事でひたすら苛々していたこと、2年半ぶりにやっとおばあちゃんに会いに行けたこと、84になったばあちゃんのピンクの愛車で津和野に大量のリンゴと外郎と山陰を買いに走ったこと、秋田に出来た大人の友達のこと、半フリーランス状態になって半年が経ったこと、それがすごく楽しいこと、全然書けてない。昨日の幼馴染の表情についても、skoobのことも。実家の国籍違いの兄妹は受験が迫るけど会う度朗らかで、お母さんは一昨日還暦になって、定年を迎えた。この家で同棲を始めて、今月で1年が経つ。彼と一緒に暮らすようになって、毎日が本当に明るくなった。そう書いている私は現在進行形で懲りずに奴に怒り、LINEで当たり散らしている。帰ったらやっぱり喧嘩になってしまうんだろうか。いつも私次第なのに、私の手によって地獄のような喧嘩に持ち込んでしまう。私という奴は、本当に人を怒らせる天才であることだけは確かみたいだ。温厚な彼が「初めてイラッとする感情を知った」のは私と付き合ってからだと言うし、非暴力主義の父親が思春期の私を殴って眼鏡をふっ飛ばしたとき、父自身が一番ショックを受けているみたいだった。彼が手をあげるときも、狐につままれたような顔をしているときがある。

今の自分の最大の力を振り絞った仕事が終わり、10月は過ごしたい人と、心が喜ぶことを目一杯しようと決めた。着手できずに後回しになっている予定を、可能な限り詰め込んだ。結果として私は合計5日ぐらいしか家に居なくて、同居人がひどく寂しがった。山梨、宮城、山形、大阪、兵庫、奈良、島根、秋田。あちこちで紅葉を見たけど、どれもそんなに代わり映えしなかった気がした。

結局、どこにも深入りしない、総括のような備忘録に終始してしまった。仕方ない。ほんとうに、なるべく限り忘れたくないのだ。


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