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エンジニア歴25年の私が、脱サラして電子契約サービスを立ち上げたわけ


はじめまして、CoffeeSign広報担当の柳澤です。

 今年7月にサービスを開始した電子契約サービス「CoffeeSign」ですが、大変ありがたいことに開始3か月で、予想を超える多くの方にご愛用頂き手応えを感じております。

そんな「CoffeeSign」立ち上げのきっかけは、創業者兼エンジニアの乾自身が、契約業務時に感じたストレスでした。

第2回目の記事は、いかにして「CoffeeSign」が生まれたのか、乾自身がその想いを語ります。



「☕乾 泰行 (いぬい やすゆき) のプロフィール」
セキュリティ(主に電子認証)に専門性を持つフルスタックエンジニアとして25年の経験を持つ。いくつかのスタートアップ立ち上げを経験し、2020年10月よりSDT株式会社日本法人の代表取締役に就任。AIやIoTといった先進技術を活用したサービスを提供している。
神奈川県藤沢市在住。自宅から5分の湘南の海で毎朝30分、波に乗ってから仕事をするのが日課。

セキュリティーに専門性を持つ、フルスタックエンジニアとして25年

もうずいぶん前になりますが、私の学生時代はちょうどインターネットが普及しだした頃でした。
台数限定で破格のパソコンを買うために、電気店に朝から並んでパソコンを2台購入し、ネットワーク化したのが私のエンジニアとしての原点です。

インターネットの世界に魅せられて、セキュリティ関連を専門とする会社でエンジニアになり、夢中で仕事をしていたら気づけば25年経っていました。

会社員エンジニアとしてキャリアを積みながらも、「IT✕水産業」や「AIの画像解析技術」など、幾つかのスタートアップ立ち上げにも携わってきました。

私は、ハマるととことんのめり込むタイプです。一度、情熱を感じてプログラミングのスイッチが入ると、アドレナリンが出て止まらなくなるんです。
日常生活でも「もっとこうしたら便利になるのに…」と、ついエンジニアの目で見てしまいます。根っからのエンジニアかもしれないですね。


サービス立ち上げのきっかけは、自身が感じた契約業務ストレス

会社員として年齢を重ねる中で、マネジメント業務が増えて会議ばかりの日々に違和感を覚えるようになりました。

エンジニアが天職だと感じていた私としては、もっと自分自身で手を動かしたいとも感じていました。そんなタイミングで、ちょうどSDT株式会社の日本法人立ち上げのお声がけをもらい、ほぼ直感で起業の決断をしました。
今は開発に没頭する毎日で充実しています。

2020年10月に起業してからは、私自身も契約を締結する場面が増えました。最初は紙の書面で契約を行っていましたが、押印して返送したり、スキャンしたりという面倒な作業に辟易して、すぐに電子契約サービスに切り替えました。
そこで、とある有料の電子契約サービスを使ってみましたが、そこでも値段も高価なわりに、使うときのストレスがとても大きかったんです。

これは何とかならないだろうか……と考えていたときに、私自身が持つ「電子認証」の技術を使えば、もっと使いやすい電子契約サービスを安価で作ることができるのでは?というアイディアがひらめきました。

短い時間で、あっという間に契約が終わる世界を実現するために

私自身が持った契約業務ストレスから出発しているので、サービスを作るからには徹底的にわかりやすいUI/UXを追求したいと思いました。そこで企画段階からUI/UXデザイナーに入ってもらい、ユーザーの方が直感的に使えるUIとUXを追求しました。

また、契約というと取っ付きにくくて難しい、どうやって進めたらいいかわからないという事業者さんも少なからずいらっしゃるかと思います。

そのような心理的な負担を減らし、短時間でストレスなく契約業務が終わるサービスを提供したいという想いから「コーヒーを飲んでいる間に契約が終わってしまう」というコンセプトが生まれました。

リラックスしながらお使い頂けるように、居心地の良いカフェを意識した世界観にも、こだわっています。

システムを作りあげているときは、一気に情熱をこめて作り上げました。まさに一つの家を作るようなイメージ。細部までこだわり抜き、安定して長くお使い頂ける土台が完成したと思います。

100%内製でシステムを作り上げ、運用監視の高度化や省人化を実装していることで、安価で高度なデジタル暗号化技術に裏打ちされたサービスを提供できることも強みです。
今後もお客様の意見をいただきながら、使いやすさや技術面をブラッシュアップしていきたいと考えています。


チームで考えたサービス名「CoffeeSign」

サービスの提供を開始した当時は正直不安なことも多かったです。でも、多くの反響があり、お客様の無駄な時間を削減できているのを感じています。

私自身は生粋のエンジニアで、戦略的な部分が苦手だったり足りない所も正直多々あります。そんなところは前職で縁があり、一緒に働いていて、その力が2倍にも3倍にもなるような心強い仲間達にチームに入ってもらい助けてもらっています。

前述したようにUI/UXデザイナーはもちろん、企業法務に詳しい専門家、戦略立案を助けてくれるメンバーなど優秀なメンバーがいてこそ成り立っているサービスです。

実は「CoffeSign」という名称は、そんな大切な仲間と一緒に考えた思い入れの深いサービス名です。
コーヒーを飲む時間は、仕事を始める前にスイッチを入れる目的で嗜む方もいたり、気分をリフレッシュする特別な時間だと思います。

「コーヒーを飲んでいる間に契約が終わってしまう」というコンセプトを通して、日本全国の事業者さんを応援していきたいという想いを込めています。

今後は、非営利団体に特別プランを無償で提供

まだサービス開始したばかりで、お客様から頂いた声を反映してサービスをブラッシュアップさせていく必要があります。また事業を軌道にのせることも経営者としての最重要課題です。

そんな中で、今後ぜひ実現したいのは、非営利団体に特別プランで「CoffeeSign」を無償提供していくことです。

昨今のソフトウエアは、OS、データベース、各種ライブラリなど世界中のエンジニアが無償で貢献するOSS(オープンソースソフトウエア)という仕組みに支えられています。「CoffeeSign」を立ち上げる中でも、そういった技術に支えられるありがたみを沢山感じてきました。その開発時に感じてきた恩恵を、今度はなにかの形で私から還元していきたいと思ったのが、非営利団体に特別プランを開設する理由です。

またChief Strategy Officerとして参加するメンバーも、プロボノとして非営利団体のITチームリーダーとして活動中です。その中で非営利団体の金銭的かつ人的リソースの制約を肌で感じ、チームとして決断するに至りました。

それ以外にもコーヒーと絡めた、お客様に喜んでいただける施策も企画中です☕
ぜひ、これからも「CoffeeSign」をよろしくお願いいたします。