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vol.4 「出会うと元気がもらえる」まるで天然温泉のような存在の人を天龍峡で見つけました。

こんにちは。信州ふるさとアンバサダーのきよです。

地域を愛し活動する【人】を通して、つながりたい地域に出会う「信州心のふるさとMAP

今回は天龍峡のキーパーソン、折山尚美さんからお話を伺いました。

現在、折山さんは地域資源や空き家・文化財の活用など、関係人口と地域を繋げる役割を担われています。
地域の課題解消のために、地域住民や移住者、学生団体と自治体、企業と一緒に取り組めるように、仲間の輪を広げ、その中から生まれる様々なアイデアで100年先まで描ける事業を展開されています。


折山さんから受けた印象

折山さんとお話をして受けた印象が、この3つ! 

①たくさんの人が集まる
②元気がもらえる
③とにかく熱い!

これって何かに例えられそう…と考えた時、
「温泉」だと、思いつきました。

折山さんの周りには、何かを求めてたくさんのヒト・コトが引き寄せられているようです。

天龍峡の景色

遠くからでも地域を応援できる新しいカタチ

折山さんが引き寄せたコトのひとつだと思ったのが、「天龍峡Local Dao」です。

簡単に説明をすると・・・
①住民票を得るために発行される絵(NFT)を買う
②地域を盛り上げるプロジェクトに参加できる
 ※どこに住んでいる人でもOK!
という取り組みです。

一緒にプロジェクトを進めている大平さんの記事に詳しく書いていますのでご覧ください!

数多くの応募地域のなかから天龍峡が候補地に選ばれ、本格的に活動を始めようとされています。具体的に、どんなことを進めているのかこの部分からお話を伺いしました。

「今考えていることは100年先の、〈未来の天龍峡〉を描いてます。地域がどこまで描けるか、どうなりたいのかって明確にない限りNFTを使ってもうまくいかないと思って。20代のUターンしてくる若者と10、20代の地元の子たちを中心に“50年100年先の天龍峡をどうしていきたいか”をみんなで話しています。」

人が集まって話し合いをする様子

 「こういった話し合いの場に都会の人にも参加してもらい、都会ではなかなかできなくなってしまった誰かのためになる体験をしてほしい」と折山さんは言います。
「ギブギブになってしまう関係だと絶対続かないと思っています。“地方でできることはなんだろう”と考えた時に仲間意識だったり、本気で語り合うってことだったり。それが地方でリアルに感じられることなんじゃないか。都会では語り合うことは避けられてることではと、みんなで話しているなかで行きついたんです。そういう関わりって天龍峡に来て見てもらえば全部、体感できることなんです。なので、ぜひ来てほしいです。」

そんな熱い話し合いができる皆さんの原動力は何なのか。地域に愛着を持ったエピソードについてもお伺いしました。
「先祖さんから受け継いだこの地をつなぎたい。その一心ですね。あと美しい天龍峡をこの美しいまま残したい。」

残したい天龍峡の景色

「いま90歳の大家さんのお家を借りてるんですけど、ここは大家さんが生まれたお家なんです。『この天龍峡をもう1度、新たな形で人が集うような場所にしてほしい』って私に託された願いなんです。それを最初に会った時に滔々と語ってくれました。」

実は大家さんと折山さんを繋いだのは大家さんの娘さんだったそう。
「『あそこのカフェをやってる皆さんが関わってくれれば天龍峡は変わるよ』と娘さんに言われたそうです。〈絶対ここの人たちだったらやってくれるよ。〉なんて言ってもらえて本当に光栄でした。」

想いを引き継いだ家(テンリュウ堂)

おかしいお願いごとほど、何かある

折山さんが大切にしているのは「NOと言わない」こと。人柄がわかるエピソードを聞くことができました。
折山さんが最初のお店をやっていた頃、「これからおばあちゃんを連れて行きたいんで、おばあちゃんをおんぶしてお店まで一緒に下ろして欲しい」というお願いの電話が女性から来たと言います。※階段を降りて入る川底にあるような景観のいいお店だった。
普通の会社なら断ってしまうであろう、このお願いを、折山さんは当然のように「もちろんいいですよ」とおばあちゃんをお店の入り口までおんぶし、アップルパイと抹茶ミルクを振る舞いました。

それから数ヶ月後、そのお客さんが今度はひとりで手土産を持ってみえました。おんぶしたことのお礼かと思いきや、実はあの日がお母さん(おばあさん)の最後の外出だったというお話が。「『近くに自分のお家があったので、お店からその眺めが見たいってことでうちに電話した』と。でもその時はその話をしてくれなかったんです。もし断っていたら、この景色を見せずに終わったかもしれないです。これって大きくないですか。断ることよりも受ける重要性ってすごく高いですよね。『おんぶしてくれ』なんて言いやすいことじゃない。そういうおかしいお願いほど『何かあるのかな』と思わなきゃいけないよね、って思っています。」

お店から見える景色

印象に残った言葉と感じたこと

これまでの折山さんのエピソードで共通するのは心があたたまって帰っていくこと。 

「みんながこっち(天龍峡)で過ごして最初に来た顔より帰る時の方が断然明るくなっている。何か満たされてるんだと思うんですよね。」

最も印象に残った言葉がこの部分でした。
上記の話においても、未来について話し合いをしている時のみんなの顔、折山さんにバトンを渡した大家さん親子の顔、おんぶしてもらった後にお店で景色を眺めるおばあさんの顔、みなさんの明るい表情が頭のなかで再生されました。

 残したい天龍峡の景色

「天龍峡に来てくれた人が来た時より帰る時の方が、元気になって帰っていく」これが、折山さん=温泉のような人だと捉えた部分です。
*人が温泉に入りにきて、温まって帰って、また帰ってくる(周りに人が集まり続けている)

温泉の成分でお肌がツルツルになるように、折山さんと出会ったあとは、心にワクワクが残ります。
「ちょっと疲れたな」「何かきっかけがほしいな」という方はぜひ天龍峡と、折山さんと繋がってみてはいかがでしょうか。


編集後記

伝えたいことがたくさんあり、どの部分を記事にまとめるか、かなり悩みました。天龍峡で奮闘する若者やりんご農家さんの話、折山さんの幼少期のエピソードなども非常に興味深かったです。記事を作成するにあたっても折山さんは優しく背中を押してくれました。

天龍峡はフジりんごができる最南端。
温暖化のため、りんごの次に何を育てていくか検討を進めている。

ゲスト|折山尚美さん

合同会社nom/代表社員
新潟県に生まれ南信州に移住。病院勤務ののち、ホリスティック医療「アーユルヴェーダ」を学ぶべくスリランカへ。飲食店を15年勤務し、会社を設立。「土に還る」を事業の主体にし、地域資源の新しい活用提案や空き家・文化財の活用など、関係人口と地域を繋げ役を担っている。
地域の課題を住民や移住者、学生団体と自治体、企業と一緒に取り組みながら、仲間の輪を広げている。その中から生まれる様々なアイデアで100年先まで描ける事業を展開する。

聴き手|きよ

大阪生まれ京都育ち、川崎市在住。教育現場で数年働いた後、現在は子育て支援センターにて勤務中。働きながら思うことは「みんながみんなの家族のような存在になれる環境ってやっぱり素敵」。今回の取材を通して近々、天龍峡に行きたいと思っている。

関わりたい。行ってみたい。そんな方へ

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