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開かずの扉の向こうには


身体のずっと奥の方に、開けられずにいた扉が二つありました。

でも、もう、その重さに身体が耐えられなくなってきて、開ける覚悟を決めました。



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最初に開いた扉は黒色で、目を背けたくなるような、記憶がたくさん入っていました。

苦しい顔、寂しい顔、恨めしい顔、怒りに満ちた顔。

蘇るあの日あの時の、充満する不快感や恐怖感。

わたしが目を背けてきた、わたしの悲しみがそこにはありました。

その一つ一つを、身体の震えを、ただ認めて、手放していきました。


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次に、もうひとつの、白い扉を開けました。

そこには、その時は気付かなかった、花が咲くような開放感と悦びに満ちたわたしの顔がありました。

こんなにもしあわせだったんだね。

こんなにも無邪気に笑えてたんだね。

なのに、その愛を信じられなくて、行き場を無くし閉じ込められたまま、それでもまだ、あの日の鮮度でそこにいてくれました。

あの時受け止められなかったもの、真っ直ぐに見つめてみたら、まるで今ここに息づいているかのような至福が、身体中を駆け抜けました。



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黒い扉と白い扉、真逆の記憶が閉じ込められた、二つの扉を開け放したら、それらはひとつの光になって、流れていきました。



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どちらか一方だけを感じ、受け取ることはできないことを、二つの扉は教えてくれました。


扉の先は、ぜんぶ同じところに繋がっているから、好きな方の扉だけを、自分の都合で開けることは出来なかったのです。


本当は白も黒もなく、良いも悪いもない、ただ扉の色が違ったように見えていただけで。そう気付いたとき、それらは美しく混ざり合い、言葉にならない至福の色になるのだと知りました。



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至福の色

わたしだけの色

あなただけの色



透明でありながら、何色にもなれるわたしたち。




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- ただ瞬間瞬間、流れてくる色に

染まれる悦びをこの身に感じれば、

世界はさらに美しく、輝く光に包まれる -



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開かずの扉を開いたら、

真ん中から清らかな風が吹き上げて、

輝かしい風景で “今” が満たされてゆきました。



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そうして命尽きるまで、

いくつもの扉を、

何度も何度も解き放ちつづける旅は続きます。



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止まることのない螺旋の流れの中で、

扉の先にいてくれる誰かや何かが、

今日もまた、次なる扉を開く鍵を、

そっと渡してくれるのでしょう。



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【オープニングセレモニー】

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感覚の赴くままに描いていたら、解き放たれた瞬間の身体の状態に見えてきました。

光や水が差し込み、花や緑は咲き、血や感情は活力を蘇らせ、細胞は点灯し、まるでオープニングを祝うセレモニーのよう。

祝福のハートエンジェルが、羽ばたき、舞い上がります。





散歩途中、さくらが満開に近づいていました🌸

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二十四節気の中でも、雨水と清明の言葉の響きがとても好きです。


今年の雨水は、ちょうど雨だったので、翌日の晴れ間の散歩道は本当に綺麗でした。


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今日は朝から、なんか元気やる気がみなぎっていて、三つの絵の額縁もちょうど決まったところだったので、気持ちのいい太陽の光に照らされて、オンラインストア用の写真撮影をしました。



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【川べりにて】

ピンクとシルバーのアンティーク額装が可愛くて、白鷺の後ろ姿の愛らしさも倍増💕



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【シュツゲン!】 

これまで纏っていた鎧がガラガラと崩れ落ち、本来の内側の光が現れたような瞬間になりました。


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四方向どちらの向きでも、OKです。


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慣性の法則(※)、横だとゆっくりジワジワな感じ。

(※外力が働かなければ、物体は静止または等速運動を永遠に続けるという法則。)





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【あの日の熱情】

あの日、身体の奥で小さな炎が灯った、熱情の始まり。
どこか懐かしく、まるでカンザス地方を思い起こさせるような、そんな嵐の前の美しくも儚い、刹那の一瞬。


具象物のない風景ならではの、額縁の力を感じます✨


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そんなわけで、絵を描いてからの額縁選びなので、なかなか時間がかかっていますが、ぴったりのものを見つけられたときは、本当に感動✨



ようやく原画をまとめて載せました❤️
お時間ありましたら、ぜひ覗いてみてくださるとうれしいです。




最後までお読みいただき、ありがとうございます✨



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