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呼んでくれるもの


2017年秋頃から、体調に危うさを感じはじめ、じわじわと見えないところで、身体が蝕まれていたのでしょう。

コロナ禍と同時に体調が悪化し始めた途端、凄い勢いで全身の皮膚が爛れ、眠れない寝たきりの日々を一年過ごしました。

その間にnoteを始め、辛いながらも、いろんな方との繋がりに励まされて今日まで来ました。

ここ半年ほどで、かなり回復して、ようやく外出できる機会が増えてきました。身体はほぼ傷口もなくなり、もうあの過酷な辛さも忘れかけていますが、全身あちこち拳サイズの穴が空いたような酷い爛れが、嘘のように綺麗になり、なんなら爛れていたところの方が、皮膚が真新しく美しくなっているようで、奇跡のような自然治癒の力を感じています。

 身体が爛れた場所は、エネルギーのメインとなる通り道だったこともあり、信頼する整体師さんのサポートに支えられ、体感としてエネルギーの循環を理解する機会となりました。

閉じ込められたエネルギー(感情)が身体の中でのたうちまる。魂がこっちを見てと叫んでいる。こんなに苦しませてしまうほど無視してきたものがたくさんあったこと、どんなに無視しても、そこからは逃れられないこと、人生の成り立ちのようなものに気付かされました。

顔が元に戻るまでは、あと少しかかりそうですが、なんで顔が最後なのか、そのことについてもわかる気がするので、ゆっくり丁寧にクリアにしていきたいなぁと思っています。

この一年半、ほぼ人に会うこともなく、義務も手放し、やりたいこと、やれることだけ、やってきました。家事はマイペースに掃除と洗濯、手の爛れが治って心の余裕が生まれてからは、ようやく洗い物もするようになりました。娘の保育園の送り迎えなど、対外的なものはすべて夫がやってくれるので、じっくりと自分と向き合うことが出来ました。

夫には深く感謝するとともに、なんでいろんなこと全部やらなければならないと思い込んでいたんだろう?と、今となっては不思議に思います。

夫は自営をしながら、結構な家事をやってくれるので、無理させてるのかなと思うこともあるのですが、聞くと、無理はしてないし、そもそも無理はできないと言います。力の抜き方が上手いと自画自賛していましたが、わたしにとってはありがたいことです。

何ヶ月か前、夫に、わたしにもっとやって欲しいことある?と聞いてみたことがあります。すると、【あるよ。】と言われたので、何言われるのかなと構えてしまったのですが、予想外に【もっと人と交流して欲しい。】と言われました。あと【あんたは絵を描いてたらいいと思う。】とも言われたので、その時、わたしの魂の望み、ちゃんと見てくれる人なんだなぁと、すごくうれしかったのを覚えています。

結婚するとき、料理はしない!と宣言して結婚しましたが、料理がしたくないのではなく、女が料理をしなくてはならないという風潮に反発した故のものだと思っていました。でも今となっては、単純に義務として、何かをやり続けなければならない(と思い込んでいる)こと(すなわち束縛)が嫌だったのだな、とわかります。

わがままに生きさせてもらってるなぁと思うのですが、その分、決めなくても自然と役割分担みたいなものが生まれ、それぞれが得意なことをやる状態となり、バランスが取れ、家庭内の空気が穏やかになりました。娘も今がいちばん楽しそうで、うれしいです。

そんな中、4年ぶりに、大好きな画家・石井一男さんの個展へ行ってきました。


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最後に行ったのが2017年。それまでは2011年から毎年のように 行っていたのですが、ようやく、戻って来られました。

石井さんは本当にナチュラルな方で、はじめて会った時から、シンパシーを感じました。とても温かく接してくださり、画家とお客様という感じというより、似た者同士みたいな感覚があって、石井さんも安心して、わたしたち夫婦に接してくれているような気がしました。

4年ぶりに行って、覚えてくださってるかなぁ?とドキドキしましたが、会った瞬間、【あれ?なんか久しぶりな感じやね。】と思い出してくださいました。


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このまなざしに、心の深いところを掴まれました。


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4年ぶりに見た石井さんの描かれる絵は、以前に比べ色や躍動感みたいなものが増していたりと、ゆるやかな変化が見られて、でも相変わらず温かくてホッとして、すごく心地よかったです。

そして、図々しくも、わたしも絵を描きはじめたんですと、自分のお話をする機会にも恵まれ、少し絵を見て頂くことができました。我ながら思い切ったことするなぁと思いましたが、なぜか絵を描くことになった経緯を簡単に話したとき、ふと、石井さんご自身の歩まれてきた道のりと重なる部分を見た気がして、その瞬間、誰のセリフだろう?と不思議な感覚になりました。

東京でグループ展にニ度参加させてもらったこと、夫の美容院に飾らせてもらっている絵を見て、欲しいと言ってくれるお客様が現れたこと、そんなよろこびをお話したら、石井さんもご自身のことのようによろこんでくださってる気がして、うれしかったです。

数々の苦難を超えて、何十年も無垢に絵を描き続けられている方が、近くにいたのかと思い、思いもよらず絵を描くことになった自分の今を重ね、人生ってただただ素晴らしいなぁと思いました。

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これまで出逢ったもの、

起こること、みなすべてが、

わたしを自由にし、解き放ってくれるものでした。


これからも意識を研ぎ澄ませて、呼んでくれる方へと流れていきたいなぁと思います。



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2016年の展覧会にて。



いつも読んでくださるみなさまには、感謝しかありません。

読んでくれるというのは、“呼んでくれている”ということでもあるのだなぁと、今初めて気が付きました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます✨


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