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富嶽三十六景を用いたドールを作ろうと思ったわけ~「にゃぽん」から来た町娘メイキング

こんにちは、今日はようやく町内会の排雪(完全に雪を取り除く作業です)が家の前にも入る事になり、春までの我慢ももう一息!と思う2月頭のCOCOA-MUのアカネです。


今日はTwitter・Instagram共に好評をいただきました羊毛フェルトの着物ネコドール・「にゃぽん」から来た町娘の、誕生から完成までの制作裏話を綴っていこうと思います!

切欠は母のたった一言だった…~だが娘も簡単に返事をした

明日2月2日(水)より、COCOA-MUでは猫の日に合わせたネコフェア、「ネコねこカーニバル」を開催いたします!

羊毛フェルト部門では、フェアの目玉としてネコのドールを3体作ろうと、まずは先日紹介した

「にゃたりあ」から来た貴族様

を制作しました。

ドール3体のモチーフは「和・洋・中」と決めていたので、残りは和と中。
和は着物しかない!と思い、スケッチブックにデザイン画を書き始めたのですが、裾の柄が決まらない決まらない…。

そこで横で編み編みしていたカオル母に

私「着物の裾が~決まらないんだけど~なんかネタない~?」

母「富嶽三十六景」


私 ( ゚Д゚)


最初は我が母ながら、なんてことを言ってくれたんだと思いました…。
厳密には葛飾北斎の「富嶽三十六景」の中でも有名な「神奈川沖浪裏」です。

それを着物の裾に入れる……

………スケッチブックにサラサラと鉛筆を走らせる………

私「多分、それなりには、出来る」

スケッチブックに大雑把にですが絵を描いてみて、最初思ってたよりいけるな?しかも完成したらかなりの見栄えになるのでは???

こんな経緯で「にゃぽん」からきた町娘の制作がスタートしました。

ネコ作りが苦手です~資料や写真とにらめっこで作った顔

正直なところ、私は猫(更にいうと犬)作りがとても苦手です。
どうも観察と立体化が上手く噛み合っていないのか、過去何体かドールも作ってみましたが、自分ではなかなかしっくりくるネコ、というのは作れないでいました(それでもお迎えがあったのでありがたい話です)
また、羊毛フェルトの技術としては植毛が苦手なことも原因です。

ですが、今回折角ネコフェアをやるなら苦手を克服したい!と思い、ネコドール3体を作る決意を固めました。

ドールは顔作りからスタートするのですが、今回はこんな感じでした。

羊毛フェルトのネコ作りに特化した本や(技術はいっぱい学びたいので羊毛関連の本20冊近く持ってます)、ネコカタログなどとにらめっこしながら、「ここを盛り上げて」「ここは引っ込ませて…」と凹凸を付けながらネコの顔を作りました。

猫の目はグラスアイなど、ネコらしい目の方が見栄えはいいのですが、手持ちによいものがなかったとことん羊毛にこだわろうと思って、羊毛で刺してます。

一体目よりもよりネコらしい顔が作れたと納得して、身体の制作に入りました。

袖をどこまで付けようかな?~着物の形状をベース羊毛で作る

次に「ニードルわたわた」(ベース羊毛)とワイヤーを使って、着物ドールのベースを作り始めました。

着物の形状は固定化し、(ワイヤーが入っているので少しは動かせます)袖(腕)は動かせるように使用と思って、このようなベースが出来上がりました。

最後のポーズの写真は家族から、やれ「ジュディ・オング」だの「小林幸子」だの言われましたが、個人的には好きなポーズです。

背後の写真は撮影しなかったのですが、このあと後ろの帯も「ニードルわたわた」で盛っておきました。

この時点で「よし着物!」と納得できる形が出来上がったのでホッとしました。

袖の長さが少し迷いどころでしたが、「町娘」さんの「おめかし」なので、中振袖ぐらいがいいなと思い、長さを決めました。

黄色の着物になった理由~私の脳内はかなり単純

この後は着物や帯のベース色付けに入りました。
今回のドールの着物の色は黄色、帯は赤です。

最終形を見ると黄色と波の色は相性がまずまずよく、この色にしてよかったなぁと思いました。

ですが!
黄色にした理由はかなり単純です。

ドールのテーマ→和・洋・中
ドールのカラー→黄・赤・青

以上になります!
洋の時点で赤を使っていて、青は波と被るからNG。
じゃあ残った黄色を使おう!…という本当にお恥ずかしいほどの色選びです…。
色選びはとても苦手で、配色本には本当にいつもお世話になっております。

こちらでアイデア出しや配色本のお話をさせていただいております。

そしてこの後、袖の柄を付けて、いよいよ最後に「富嶽三十六景」に挑むこととなります…!

5センチ弱の裾キャンバスに羊毛で描く「富嶽三十六景」~制作時間は8時間以上!

いよいよドール制作の最後、「富嶽三十六景」に挑むことに!

決めていたのは「波の迫力を出す」「富士山をはっきりと」「簡略化しても富岳と分かるバランス取り」です

基盤の色は波の色(青)とし、まずは全景を軽く刺しつけました。
そこから上に白の波、富士山といったパーツを少しずつ重ね付けていきました。

特に波の白は細かければ細かいほど波の感じが出ます。
必要なパーツ(波と富士山)を入れた後は、元絵から必要なところ、簡略化してもいい箇所を選別して、ひたすらに刺し続けること2日間(時間としては8~10時間程度)

ようやく「にゃぽん」からきた町娘が完成しました!

袖は市松模様、帯は水玉模様とシンプルなものを選び、より裾が目立つようにしました。

全体的な製作日数は一週間強といったところでした。
そこまで大きくないドール制作としては平均ぐらいで、実は着物のベース色を刺しつける時間と富岳を刺す時間はほぼ一緒だったりします。

丁寧に丁寧に作り上げた、今年のCOCOA-MU羊毛フェルト部門を代表する一体が作れたと、個人的には大満足の子になりました!

海外からもお褒めのお言葉が!~Instagramの世界は広い

制作後のお話ですが、Twitter、Instagramでの公開後は本当にお褒めのお言葉をたくさん頂戴しました。
特にInstagramではいいね!がまだジワジワと伸び続けていたりと、たくさんの方にご覧いただけていることを幸せに思います。

Instagramでは制作作品には英語のタグもつけるようにしているのですが、そちらの影響もあってか、海外の方からもコメントやいいねを沢山いただきました。
InstagramはTwitter以上に海外の方へのアプローチがしやすく、世界は広いなぁと実感しました。

改めて葛飾北斎が海外でも人気であること、特に「富嶽三十六景」は広く知られているんだなぁと思うと共に、羊毛フェルトで出来る限り再現したものが「富岳だ」と伝わったことを嬉しく思いました。

明日からはネコねこカーニバル!~たくさんのネコ作品が集まります!

今回は「富嶽三十六景」をモチーフとして取り入れた羊毛フェルトの着物ドールの制作裏話をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

本番はいよいよ明日!
minneのCOCOA-MUショップでは、ネコフェア「ネコねこカーニバル」を開催いたします。


対象作品をお買い上げいただいたお客様には先着順のものもありますが、ノベルティもご用意しております。

今日の夜にはTwitter・Instagramで最後のチャイナさんのネコドールや、出品作品のショート動画を掲載予定です。

たくさんのネコ達のお祭りをCOCOA-MUと一緒にお楽しみ下さい!
よろしくお願いいたします😊

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