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進撃の巨人OP神聖かまってちゃんの『僕の戦争』考察

突然ですが再び進撃の巨人関係で語らせて頂きたい!

6月の初めに諌山創さん作の少年漫画『進撃の巨人』の最終巻が発売されて放心状態だったのだが改めて動画を漁っていたら新たな知見を得たので興奮気味に記事を書いている。(落ち着け!😁)

あくまで私の個人的見解であるということと小さなネタバレがあるのでそこだけ注意して欲しい!楽しいで頂けたら光栄だ。

今回紹介したいのは神聖かまってちゃんの『僕の戦争』という曲だ。この曲は進撃の巨人ファイナルシーズンのOPなのだがとても不思議な曲なのである。

なんとこの曲、大部分は英語の歌詞で書かれており曲の終わりで日本語の歌詞が登場するようになっているのだ!

アニメは勿論ショートバージョンで英語の部分しか流れないため、初めてこの曲を最後まで聴いたときに私は驚いた。

私はこの曲を一通り聴いて閃いた。

英語の歌詞は他国で起きている戦争に参加している大人(男性?)を表し日本語の歌詞は戦争が起きていない国で何か嫌なことがあって孤独な子供(女の子?)を表しているのではと考えた。

まず英語の歌詞から。

英語の歌詞は男性が歌っており終始言葉が暗くて重い。兎に角この人が憎しみを抱えていることがひしひしと伝わってくる。

作品で言えば主人公のエレン・イェーガーの心情を表現しているように思える。彼も島以外の国々に対して深い憎しみを抱いていた。

物語の終盤まで読むと特定の国というよりは戦争をしなければ生きていくことのできない世界の在り方を憎んでいるようにも思えた。

This is my last war (これが私の最後の戦いだ)

『僕の戦争』(神聖かまってちゃん 作詞・作曲 の子)

この歌詞が一番エレンの心情を表しているのではないだろうか。

長年続いてきた戦争の連鎖を断ち切るのは自分だ!という強い意志が伝わってくるようだ。

進撃の巨人という作品に合わせなくても戦争に参加している人は常にこの瞬間が最期だと思って戦っているに違いない。

それとこのパートで気になったフレーズがもう一つある。

Angels planning disguised  with devil's faces (天使たちが悪魔の顔を装って計画する)

このフレーズを聴いて私は作品のキャラクター、戦場で戦う戦士候補生の少女、ガビ・ブラウンを思い出した。

ガビは敵兵を殺すことに何の躊躇いもない。
それは自分たちを貶めた敵だし国が殺すことを推奨していたからだ。子供たちはそういう風に教育されている。それに戦争で戦果を上げなければガビは国の中で自由に生きる権利を得ることができないから尚更容赦がない。

本当は自分達と変わらない人間だということに気が付いていないのだ。

「沢山敵兵を殺したよ」と両親に笑顔で報告する姿はまるで無邪気な天使だった。その行動自体は悪魔の所業だというのに。

そして最後にこのフレーズ。

You are the real enemy (お前が本当の敵だ)

この表現本当に深いと思う。お前がというのは勿論エレンのことなのだがあえて二人称にしているのがしゃれている。

エレン以外の人がエレンを指さして言っているようでもあるし、ある時のエレンが何も知らないエレンに向かって言っているようでもある。

現実世界に当てはめると、敵国の人を殺している自分こそが本当の敵かもしれないという解釈することができる。

次は日本語の歌詞についてみていこうと思う。

この部分は女性が歌っていて今までの英語歌詞とは雰囲気が大きく変わる。

今まで感じてきた暗く重苦しさを感じさせない。どちらかというと明るい。歌詞の主人公も戦争に参加している人物から戦争とは程遠い子供に変わっている。

まず全く戦争を感じない。英語歌詞に合った憎しみとか破壊とか恐怖という直接的な言葉が使われていないのだ。
戦争という言葉すら出てこない。

しかし歌詞をよく見ると不穏な空気が漂っている。

帰り道を終わらせないって
泣いていいよ今だけは
下校時間他人の影踏み
気づいたら夜明け1人きり
1人きりを終わらせないって
泣いていいよ今だけは

気になる部分を抜粋したのだがどうやらこの歌詞の主人公は孤独らしい。

初めは帰り道が憂鬱そうだったから家に帰るのが嫌なのかと思っていたがそうではなさそうだ。
学校で孤立しているらしいことが後半の歌詞から読み取れる。

帰り道がこんなに憂鬱な描写になっているのは

学校で嫌なことがあるし家に帰っても理解してくれる人がいない。孤独感があるからではないだろうか。

それでもこの子供は

明日の準備がどうせまたあるし
宿題やって寝なくちゃね

と変わらない憂鬱な毎日を諦めて受け入れているように思える。

ここで英語の歌詞と日本語の歌詞のちぐはぐな世界観が何を表しているのか。私なりに2点考えた。

・戦争があろうとなかろうと同等の憎しみや悲しみは存在する。
→戦争だけが人を傷つけるものではない。平和な世界であっても人を傷つける行為があり憎しみや悲しみを感じている人が存在していることを表現している。

・大きい戦争と小さい戦争がある。
→英語の歌詞は国をあげての戦争だが日本語の歌詞は学校や家という小さなスケールの話だが両者にとって『戦争』に変わりはない。

ファイナルシーズンから人間同士の戦いに変わったせいだろうか。歌の雰囲気もより現代的になったと思う。

それ以前のシーズンはどちらかというとファンタジックな歌に近かった。ドイツ語が多く使われていて異国感あふれていたように思える。

『僕の戦争』の考察を終えて最終的にお伝えしたいことは……

物語の雰囲気に合わせて作られる楽曲って最高!

ということだろう。😁

こんなふうに物語と合わせて盛り上がることができるから楽しい。

皆さんも『僕の戦争』を是非最後まで聴いてみては如何だろうか!

本日も最後までお読み頂きありがとうございます!😁

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