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脱・すっぱい葡萄!認知の歪みを矯正するぞ

昨夜、久しぶりに猫の絵を描いた。母が送ってきてくれた実家の猫の写真をモデルに描いたのだが、我ながら特徴を捉えて描けたように思う。

大きなお腹と、猫にしてはかなり小さめの顔、目立つ乳首と細い尻尾。5匹きょうだいの末っ子の猫で、きょうだいの中で一番体重がある女の子だ。

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自分で言うのもなんだが、我ながらこれはかなり似ていると思う。この絵を描く前の自分にこの絵を見せて、「この絵のモデルは誰だと思う?」と聞いたら120%正解してくれるに違いない。ヒゲもよく描けているし、描くのが難しい白猫にしては良い感じだ。うん。

さて、アツい自画自賛はこの辺にして……。

私はこの絵を写真を送ってくれた母に見せたくなった。今まで何枚か猫の絵を描いてきたけど、絵を見せたことは一度もない。でも、この絵はどうしても見てほしくなった。

緊張しながらLINEで写真を送る。どんな言葉を添えたらいいか全然思い浮かばなかったので、ひとまず「だーれだ」と送ってみた。でも、1時間経っても返事はこなかった。

めんどくさいって思われたかな、と思いつつ、LINEを送っても無視をすることの多い母のこと、どうせまた無視されているんだろうなと思った。返事がきたとしても、ひねくれ者の母のことだから、「そんなことして暇があったら仕事でも探せば?」なんて言われかねない。

返事が来ない間、むくむくと妄想が膨らんでしまって、脳内母に嫌なことを言われてちょっとだけ落ち込んでいた。

ところが、画像を送って1時間半くらいが経った時、ついに返信がきた。

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猫の名前を当ててくれて、私が描いたのか聞いてくれた。脳内母にお小言を言われていたところだったから、嬉しかった。

欲しがりな私は褒めて欲しくなって、「似てるでしょ」と聞いてみると、「特徴捉えてる」「上手いねー」と褒めてくれた。

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なかなか"褒めるだけ"をしてくれず、褒めてくれてもあとで落としてくる母が、"褒めるだけ"をしてくれたのは意外だった。そして、嬉しかった。

ここではたと思った。「さっきの脳内母、誰?」と。

私は、人のことを根が悪であるはずだと思いこんでしまっている節がある。どんなに良い人だったとしても、自分の脳内では自分を攻撃してくる人になっていたり、私がいないところでは私のことを悪く言っているに違いないと思ったりしてしまう。脳内の誰かが私を褒めてくれることはまずない。

私が勝手に脳内で悪人に仕立て上げているだけで実際は良い人というパターンも多くて、当の本人と会話してみたときに勝手に肩透かしを食らったような気持ちになる。一人で何やってんだって感じだけれど。

イソップ寓話の『すっぱい葡萄』じゃないけど、手に入らないものや自分の思い通りにいかないことがあったとき、手に入れられなくてよかったと思い込もうとしているのかもしれない。だから、自分の脳内に住んでいる人たちは、みんな自分にとって嫌な性格をしているんだろう。

世の中思うようにいかないことばかりなのに、こんなこと思っていたらそりゃ生きづらいよ。生きづらさに嫌気がさすことがよくあるけど、それって結局、自分の考え方や捉え方次第で、自分で自分のことを追い込んじゃっているだけなんだよな。

認知の歪みを矯正するのって、目に見えないから難しい。歯の矯正みたいに矯正装置が使えれば良いのになと思う。そんなことを言っていても仕方ないけどね。試行錯誤しながら矯正していこう。脱・すっぱい葡萄。


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ちなみに、これが母が送ってくれた写真。まん丸でかわいいのよ。

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