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「誰も見ていなくても大丈夫」。仕事でなかなか結果が出ない時の心得

こんばんは。クロスメディアグループの濱中です。

今回は、三人の人生の先輩から、それぞれ違う場面で、一つの共通したことを教えてもらう機会がありました。その共通の「教え」が、広報という仕事を捉える(人間として成長していく)上で非常に大事なものだと感じたので、皆さんにも共有させていただきたいと思います。

デザイナーから教わった広報の心構え

クロスメディアグループには社内にデザイナーの方々がいるので、普段はあまり外部のデザイナーの方とお仕事することがないのですが、最近、初めて外部のデザイナーの方とお仕事をする機会がありました。

こちらの広報誌を制作した時のこと。

約一ヵ月という制作スケジュールだったことや、私が外部のデザイナーの方と仕事をするのが初めてだったこと、また他の広報の仕事が同時並行して行っていたこともあり、制作スケジュールが最後の最後に詰める流れになってしまったことなど(言い訳です…)、デザイナーの方とのやりとりがかなり自分目線になってしまっていました。

ファイル名を間違ったまま送ったり、素材を入れ忘れてしまって後から別でメールで送ったり、赤字を入れずに伝わりづらいメール文で修正依頼をしたり…

悪気はなくとも、デザイナーさんの無駄な時間を増やしてしまい、デザインに専念できるようなディレクションができていませんでした。その時は、プロジェクトを進行させるのに必死で、まったく余裕がありませんでした。

制作の後、デザイナーの方と反省会をしました。私は厳しくご指導いただくのを覚悟していました。しかし、その方に言われたのは本当にシンプルなことでした。

「制作チームのディレクションをするときに一番大事なことは、何だと思う?」

「スケジュール通りに進めること、でしょうか?」

「それもそうかもしれないね。でももっと大事なことがあるよ。広報のようなディレクターの仕事は『チームメンバーの力を120%発揮できるようにすること』。これは全く難しいことじゃない。相手がパフォーマンス発揮できるように、無駄をいかに省いてあげられるか。広報はメンバーが仕事をしやすくするステージをつくる仕事だと思うよ」。

話し方も言葉も優しくて決して難しいことは言われませんでした。しかし、そこにはプロフェッショナルとしての厳しさを強く感じました。当たり前のことを当たり前にすること、いつもメンバー目線の明確なコミュニケーションを意識することを教えてくださりました。

広報は広報媒体をゼロベースから作ったり、リニューアルすることがよくあります。今回の学びから、チームで何かを制作する時やプロジェクトのディレクションする際には、メンバーそれぞれの強みを活かせる「ステージ」作りをしていくこと、そのためにはできるだけ皆んながスムーズに仕事ができるように、私が先回りして考えたり、相手のやりやすさを考えて動いていくこと、これらを自分のルールにしようと決めました。

著者から教わった陰徳(=広報の仕事)の捉え方

「広報はステージ作り」。このことからもわかるように、広報の仕事はスポットライトの当たる仕事ではありません。むしろ、皆んなを輝かせるための陰の仕事が多い。いかに誰も知らないところで小さな思いやりを積んでいけるか。それが広報の仕事の9割を占めるのではないかと最近とても思います。

先日、『感性のある人が習慣にしていること』の著者SHOWKOさんとTwitterでやりとりする機会がありました。

私が広報としてもっと陰徳を積んでいこう、という呟きを投稿したところ、SHOWKOさんが「陰徳は別名で『宇宙銀行』です」と、教えてくださいました。

陰徳、というものは単純に「陰の頑張りや努力」だと思っていました。しかし、SHOWKOさんに教わった陰徳の定義から、広報担当として誰も知らないところでの気配りや努力は、宇宙への投資として必ず価値として積まれていくものだと、より一層ポジティブに考えられるようになりました。

他人の評価や、目先の結果ではない。もちろん、頑張っている仲間や会社のために結果を出したい気持ちは人一倍あります。しかし、早く結果につなげたくなる気持ちをぐっと堪えて、焦らず広報活動をしていこうと思います。それが一番早く、周りの人たちのためになる広報に繋がるんだと思います。

母から教わった広報担当として(人間として)大事にすべきこと

私は仲間が結果を出したり、会社に貢献している姿を見ていると、仲間の頑張りをもっともっと社会に知ってもらいたい、それが私の仕事だ、という気持ちがつい大きくなります。良いことだとは思うのですが、気持ちが前のめりになってしまうと本末転倒です。

数日前、大阪にいる母に電話で「なかなか自分は会社に貢献できている実感がなくて、悔しい」、そうこぼしてしまいました。すると、母はこんなアドバイスで返してくれました。

「広報って実はすごく地味で、忍耐強くないとできない仕事やと思うよ。他人の評価でしか生きていかれへん人間になったらあかん。自分がどれだけ会社のこと考えて、行動したか、じゃない? 自分が納得するだけの仕事ができてるかって考えたら?」

広報の仕事の経験がない母の方が、私の活動から広報という仕事をよくわかってくれていました。母の言葉にはっとさせられました。(自己啓発書で何度も読んだことのあるアドバイスでも、母に言われると何百倍も響くものです…)

自分が広報として納得いくまで、考え抜いて、行動しきれているだろうか。自分にこんな問いかけをしっかりできていただろうか…

学生時代に熱中していたマラソンと同じくらい、広報は忍耐がいる仕事だと気づいた今、あの忍耐強さを取り戻そうと思います。地味なことこそ丁寧に、愛を込めて、取り組むこと。

このnoteのテーマでもありますが、「前向きに奮闘」することが、私の広報としてのあり方だと思っています。うまくいかなくて良い。腐ったり、めげたりせず、創意工夫し、前に前に進んでいこう。決して焦らず、着実に。

人生の先輩方たちによって、新たな決意ができました。

人間力が磨かれ、鍛えられる「広報」という仕事に対し、感謝の気持ちで向き合っていこうと思います。

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