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くらしと私が満たされて

何週間ぶりかわからない、目覚ましをかけずに朝を迎えた。私の夜更かしはせいぜいAM1:00過ぎまで。特別朝寝坊はしないけれど、それでも今日はよく眠った。

オレンジを4等分にして、ベーコンチーズトーストと食べた。録画していた金曜ドラマを観ながらコーヒーを飲む。昨日洗濯したばかりだから、洗濯機の中はほとんど空。良いお天気だから花柄のシーツを洗って干した。
ホルモンバランスが作用して、ここ数日身体中が火照って乾燥している。
ご機嫌な朝はフェイスパックに限る。顔には潤いを、生活には整理が必要。
70リットルのゴミ袋ひとつぶん、家中のものを捨てた。

時折断捨離をするようにしている。
サステナブルでなくて恥ずかしいのだけれど、そこそこの頻度で服を買ってしまう。1年着なくなったら捨てる。気に入っていたものは妹に譲るけれど、思い出さなくなるような服とは決別でよい。
自分の気持ちがきちんと保たれること。
その養分になるのが服を買うことなのだと思う、私にとって。

通信大学の秋学期が今月から始まっていた。今日は時間がある、集中力もある。3つはがんばろう。途中、いただきものの”中川政七商店”の最中を食べた。あんこを自分で挟むやつ。慎ましい甘さ、品があって好き。

冷蔵庫が空っぽ。買い物に行くがてらゲオに寄ることにする。サブスク抵抗派だったのだけれど、夏の終わりごろからNetflixを契約してしまった。何だかんだ使っているので大きな声では言えないけれど、やっぱり映画は映画館で観るか、レンタルショップから選ぶ方が性に合っている。

外、まだ夏の名残がしっかりあった。気に入っているPUMAのビッグTはそろそろ着収めと思っていたけれど今日の気温には適切だった。
14:00前の秋晴れの空気は、なんだか薄いオレンジ色で、私の気持ちとおんなじだなと思った。よく眠ったからかな。明るくて潔い日。

隙間なく並ぶDVDの棚をみて、ちょっとほっとした。怒涛の日々に映画の時間を取れずにいたのだけれど、映画は変わらず私を満たしてくれると一瞬で感じた。2本借りた。明日はDUNEを映画館で観よう、決めた。

スーパーで買い物をして家に着く。作り置きとして揚げ浸しをすることにした。お昼を食べていなかったので、サンドイッチを口元に運びながら、絹さやの筋をとる。茄子は常連、今日は珍しく舞茸も揚げてみる。白だしとあごだしのめんつゆ、みりん、醤油。油からだしてじゃぼんと漬ける。これは明日から食べます。しみしみの幸せの味。
絹さやは半分は夜のスープにとっておいた。レトルトのソルロンタンに野菜と牛肉を足した。これだけでメインになる。私はスープを愛している。

料理に時間を割けなくなっているのだけれど何かに手間暇をかける、丁寧にこしらえる、そういう作業は気持ちを安定させる。なにより美味しいものができる。
器用な方ではない、でも料理は楽しい。ぴつぴつと音を立てる厚みの無い油に野菜を浸しながら静かに満足した。

夕飯を食べて、シャワーを浴びて、歯を磨いた。のに、チョコのクッキーを食べてしまった。最近、昔の自分ならしなかったことを今の自分に許してみたりしている。(20:00を過ぎてお菓子をたべるとかね)
今を楽しむ、ルールはいいよもう。

『ハニーボーイ』を観た。
子ども時代から役者として活動するオーティスは、大人になって飲酒トラブル起こすようになる。カウンセラーからPTSDと言い渡され、父親との関係性を回顧していく。
秤の針が、1と-1の間をぎりぎりで揺れているような感覚。あとほんの少しでも重くなれば、痛々しい感情まであっという間に針が振れてしまう。背負う必要のない苦しさを向けられるオーティス。けれど心の行き場を失っている父親の想いも見過ごせない。
燻らすタバコの煙。どうか楽になってほしい。

ほうじ茶ミルクティーも飲み終えた。気づけば外は雨。入り込む冷えた空気が心地いい。積読になっていた『暗幕のゲルニカ』をおともにそろそろベッドにもぐりこむ。

一日を書き終えた。
優しくあろうとしなくとも
優しくいられた日だった。
誰かを想う気持ちが強くなって、一方で、
大切にできなかったらどうしようとも
思っていた。私は自分のことになると
とかく立ち回りが下手になるから。
取り繕う必要なんてない。
私は自分で自分を満たしていけるのだから
そのままで周りを大切にできればいい。
「孤独」は誰にでもある、
そのうえで「その孤独は自分だけのもの」だと
あの子にも教えてあげたい。

明日もまた、穏やかな秋の日。


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