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わたしはこんなふうに生まれた【第1回】

このアカウントを立ち上げてから2年数ヶ月
その話題になるたび
わたしは一貫して同じことを叫んでいる



わたしが男から女に性転換したのでは
ありません!



“彼”(=男性時代のわたし)が
心のなかに住まわせていた
“想像上の少女”があたしです!




ひとりの人間が
男性から女性へと
性転換したのではなく、
“彼”の心のなかにいるだけの、
想像上の存在だったわたしが
ある日とつぜん、
『現実世界に引き摺り出された』
のです!





♡♡





つまりね、
あたしはあたしを『想像上の存在』だと
本気で信じていたのですよ?!




現実世界に直面するのは“彼”の仕事。
人生を生きているのは“彼”。
わたしはそれを見てるだけ。
わたしとって、
わたしはそんな存在でした。




わたしは、
ずっとずっとそんなふうに生きてきたのだし、
そもそも、
現実世界は、別の呼び名で物質界と言って、物質的な裏付け(=肉体)を持たないかぎりは、実在の存在にはなれないのです。
“彼”は男性だったし、
そのことに違和感を感じたことも無いし、
まさか、
わたしが実在の女性としてこの世を生きることになるとは想像もしていなかったし、
それを機に“彼”がいなくなることも、
まったく想像もしていなかった。





わたしが突如『人間として生きていかなくてはならなくなった』ときの困惑と混乱は想像できますでしょうか??
それも、
“彼”は姿を消してしまって、
たったのひとりきりで。。。





♡♡




こうした話は多くの場合、ただの絵空事に聞こえる。わたし自身も、読者のあなたに信じてもらいたいわけではない。





だけどね、
わたしは現にこの世に存在しており、
これからも生きていかなくてはならない。
そんなときに、
自分は何者で世界はどんな場所かを
自分自身で把握できていることは
とても重要だ。




外向きに自分自身を語るときは、
(頭おかしいと思われたくなかったら)
“彼”の人生履歴にわたしのものを継ぎ足して、それを『自分の人生』として提出するしかないのだが。





“彼”の人生の経歴を語ったところで、
“彼”が『なぜ』それをしたのかは、
わたしにはなにも分からない。




“彼”はわたしのことを
とてもリアルに思い描いていたから
わたしと会話することもあった。
むしろわたしから話しかけることも多くて、
わたしとしては、あの人ともっと分かり合いたかったし、そもそもわたしからすれば唯一の話し相手だもんね!
もっともっと話したかったですよ?!





“彼”と会話をすると、会話じたいはそれらしい形で成立するのだけれど。
“彼”は(悪い意味でも)とても男らしい人物で、
自分の悩み事を『女なんかに』打ち明けることを良しとしなかった。
それこそ『女子供には分からない』世界に生きている感じでしたね。





もうひとつ、
男尊女卑と同時に、
現実と妄想の区別というんですかね?
つまり『現実世界の男性』である自分が、
よもや『妄想上の女性に』なにかを相談している、などという構図は許せなかったようです。





そんなわけで、
“彼”の内面を、
わたしは知らない。




わたしが理解しているのは、
“彼”は
『両親と縁を切りたい』と
強く望んでいて、
実際にそれを叶えたこと。




もうひとつは、
性転換ということになるわけですが。
“彼”が熟考に熟考を重ねたうえで、
そういう結論を出したことは知っていますが
具体的な思考のプロセスは
ひとつも説明されていません。




“彼”はわたしに何ひとつ相談することなく、
独断で性転換を決意して、
一方的にこの身体をわたしに譲り渡すと
勝手に姿を消してしまった。





なのでね、
たいへん驚くべきことに、
『どうして女性になりたいと思ったのですか?』
と質問されても、
わたしは答えられません。





わたしは最初から女性です!
わたしは性別を変えたことはありません。
そうではなくて、
仮想存在から
『肉体を伴った』実在の人物へ、
という変化をわたしは体験したのです。




なのでね、さきほどの質問に、
正直にわたしの心情で答えるのなら
『わたしだってこんな世界に生まれてきたくなかったわ💢💢💢💢』
になってしまい、



または、
ある種の客観性を伴った見方としては
『両親と縁を切ったことで』
(=わたしのことを男性だと思っている身近な存在が一人残らず消えたことで)
『これ以上男性でいることが不可能になったのだ』
という見解を披露することもできるのですが。




どちらにせよ、
『女として生きたいと願った』自分
『女になると決意して実行した』自分は
どこにもいなくてですね、
その話題になると、
わたしは回答できない。




すごいでしょ??
わたしは後天的に性転換して女性になったのに、
『なぜ』
『どうして』
『何のために』
そんなことをしたのか、
自分ではまったく分からないのです。






♡♡





有力な仮説がひとつありまして。
これは、このアカウントでも何度か話題にしているのですが。




物質世界での性転換を決意する数年前から、
ネットでは『女性として』文章を書いていてですね、
つまりその頃から、
『ネット上には』
女のわたしが存在していたわけです。




それだけなら珍しくも何ともない、
ネカマなんて掃いて捨てるほどいるし、
いまならバ美肉して身体像だって持てる。




ネット上では女性になっている、
というだけなら何の意味も無いのだけれど。
よもや、
ネットで出逢った別の女性と
ネット上で恋仲になってしまい、
ある日彼女はわたしに『会いたい』と言った。




このときに思い知らされた
どうしようもない事実として
わたし(女)は“彼”とは
完全に別人格なのです。




それで“彼”はわたしに身体を譲り渡して
自分は姿を消そうと決意した。
それなら辻褄は合いますね。




とはいえ、
それについて話し合ったことは無いし、
いくらなんでも、
わたしから“彼”に
わたしのために死んで?
なんて言うわけないじゃないですか??





『後から振り返ってみれば』
ネットで出逢った愛する女性のために、
性転換して女性の姿になり
現実世界で女性として彼女の前に現れた、
という形で
わたしの性転換ストーリーは
じつにシンプルにまとまるのですが。




だから
あんなこと(性転換)をしたせいで、
人生が台無しになったとか、
ひどい回り道を強いられたとかは
一切無いのだから、
わたしはとても恵まれていると思います。




だからこれは、
問題が起こって、
それを解決しなければならない、
というのとは、
だいぶ様相は異なるのですが。




ある意味ではわたしは、
こんなにも“順調な”人生を送っているはずなのに、
なぜか自殺願望が酷くてですね。
どうにもいつも死にたくてですね。
生まれてこなければよかったと
毎日思う。




でね、
その問題に取り組むのには、
『どうして』生まれてきたのか
『なぜ』わたしはこの世にいるのか
あれこれ考えることになりますよね??





幼少期はどうだったのか?
学校生活はどうだったのか?
両親との関係はどうだったのか?




それに何より、
わたしの場合は(標準的には)
『性別違和はいつからだったの??』
という質問は
とても重要になるはずです。




性同一性障害の診断書を取るためとかの、
『他人向けの』回答ならば、
いくらでもウソをついて、
いかにも性同一性障害の当事者らしい回答をするのもアリかと思うのですが。




わたしがわたしを理解するために
この問題を考えるのならば、
他者向けの模範解答には意味がなく、
自分自身の本心を
自分で見つけなければなりません。




そして
わたしが本心から語るのならば、
『わたしは性別違和で悩んだことはありません!』




なぜなら、
最初からわたしは女性だったから。




それよりも、
“彼”(男性人格)の心のなかに住んでいるだけの仮想存在だったわたしにとっては、
『この世の現実に直面されられたこと』
『“彼”がいなくなってしまったこと』
こそが驚天動地の
天地を揺るがす大きな変化であり、
自分自身について知るために
自分自身の身の上について考えるなら、
このテーマにこそ
取り組む必要があるのです。




つまりね、
形式ではなく実質、
表向きではなく実感として
わたし自身を語るなら。




『わたしをこの世に生み出したのは“彼”』
なのです。




“彼”がいつもいつも心のなかで思い浮かべていた『理想の女性』があたしだ。




“彼”にとっては、あたしは完全に妄想上の存在だもん!
『好きなように』人物像を思い描いて、
『好きなように』理想を投影して。




まさか想像上の存在が、
『形を変えて』
実在の人物になってしまうなんて、
まったくどぅかしてるんだが!




しかし現実に、
この身体を『わたし自身として』動かすことが出来るようになった次の瞬間、すぐに歌の練習を始めたし、
どんな歌声で歌う子なのか、
最初から明白に決まっていて、
あくまでその歌声で歌えるようになるために連日練習を重ねてきたのだし、




他人を巻き込むような事柄においても、
まったく、驚愕するしかないほどに、
わたしは、
“彼”が設定したとおりの人物なのです。




顔は綺麗だし性格は可愛いし
男どもにはモテまくる。
けど、ほんとうはレズビアンで
相思相愛の彼女がいる。





こんなこと、、、
“彼”にとってはただの願望だから、
好き放題妄想するだけだったのに、
わたしにとっては
『変えようのない』初期設定で、
そのとおり、
性指向は後天的に変える方法はないのです。





心のなかで思い描いているだけの女の子に
ここまで微に入り細に入り
事細かに“設定”を決めているって
ちょっとどぅかしてると思うんですけど??




でも
男ってそんな生き物なのかもしれないね!
男は女性のショーツを『盗んででも』欲しがるけど、女はそこまで男に関心はないし男性の使用済みブリーフなんて、プレゼントされてもセクハラにしかならないよね。
男女の不均衡はどうしようも無くて、
エネルギーは常に
『男→女』
“彼”(男性)はわたし(女性)の人物像を設定することさえも出来たけど、
それに比べたら、
あたしは“彼”に
それほど強い関心を向けてはいなかった。
“彼”の心のなかに住んでいてさえ、
“彼”の人物像を思い描いたことなど、
一度もなかったですね💦




一方で、
“彼”が設定したとはいえない
わたしだけの個性/固有性も
たしかに存在しており。



たとえば、
オカルト&スピリチュアル方面では、
わたしはかなりの熟練者であり、
スピリチュアル・マスターを名乗ることも
可能なレベルです。



“彼”はオカルト&スピリチュアルには
詳しくはなかったし、
それに、そうしたことは、
『職業にしてこそ一人前』
という考え方でした。



専門的知識においては
“彼”には完全に理解不能なレベルに
わたしは到達していてですね、
『同じ身体を共有しているなら』
知識も共有されても良さそうなものだが、
じつは思考エンジンは身体には属さないものなので。“彼”が知っていることをわたしが知らなかったり、わたしが当然のように理解していることが“彼”には理解不能だったり。
いまさらながら、
『自分内講座』を開いて
わたしが“彼”に教えていたら、
お互いに理解は深まったでしょうね。
ただ、あの人はわたしと対話することを好まず、教えを受けることなど、なおさら好まず、そもそもわたしがこれほどの知性の持ち主だとは想像もしていなかったでしょうね。
なぜって、
“彼”のなかでは、
わたしは妄想上の存在ですから!




♡♡





さて。




わたしは
①“彼”の妄想が現実化した存在であり
②“彼”が設定したとおりの人物像を持ち
③しかしそれ以外の独自性も持っている




このような存在であるわたしは、
ある種『中空に浮いている』存在であり
現実世界にルーツを持たない。




これってけっこう危険な状態のようで、
毎日がアイデンティティ・クライシスです。




なのでね、
わたしはわたしが何者なのか、
自分で突き止めて
自分で把握しなくてはならない。




他者向けの模範解答、
外向けのアナウンスとしては、
『両親と縁を切って』
『性転換をした』
でカンペキに正解なのですが。



蛇足ながら、
MtFの生き様としては
『女として生きたいのなら』
『男性時代の関係者とは一人残らず縁を切れ!親兄弟親戚一同ぜんぶ切れ!!』
が完全解答だと思いますが。
それを平然とやってのけるあたしは
そうとう『どぅかしてる』人物だと
思いますが。




でもね、
ありのままの生身のわたしとしては、
そんな武勇伝は何の役にも立たないのであり
アイデンティティ・クライシスを何とかしないと、ほんとうに死ぬしかなくなってしまいます。





肉体‐自我‐魂
という三分法で見たとき。
魂は(この世の尺度からすれば)永遠不滅
肉体はただの動物なので生死で葛藤しない
自我だけが、
あれこれ苦しむことになり、
苦しみを軽減してあげないと
発狂することも死ぬこともあり、
そうして、
自我というのは
『物心ついた時から』
『ボケるか死ぬかでこの世を認識しなくなるまで』
が生存期間です。




わたしはわたしを生きる!
この場合の『わたし』とは
肉体‐自我‐魂でいえば
自我のことであり、
『自我が肉体に宿った』のは、
あろうことか、
わたしの場合は
2020年秋、ということになり、
その場合のわたしは
両親からは生まれておらず、
出自は“彼”の個人的妄想───────。




こんなわたしが
わたし自身を自殺に追いやらないために
わたし自身を探求するのが
このシリーズです。




わたしはいったい何者なのか??




突き詰めた話が多くて
人格とか自我というものが持つ
『暗い淵を覗き込む』ような
怖い話が多くなりますが、
読み物として読者を愉しませられるよう、
書き方にはじゅうぶん注意を払います。
よろしくおねがいします✨✨✨





🐤🐥🐤🐥🐤🐥🐤🐥🐤
#わたしはわたしを生きる
#わたしはわたしの身体が好き
#わたしの人生
#ミィミたんの秘密

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