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読書

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2024年3月の記事一覧

源氏物語「帚木」あらましと感想2

理想の女性について左馬頭は一家言あり、長々話し続けています。その間、源氏は心の中で藤壺の宮を思っていました。光り輝く理想の女性・藤壺に手の届かない苦しみで胸はいっぱいです。とりとめのない女性談議は朝まで続きました。

紀伊守の邸へ

翌日、源氏は妻の実家である左大臣家へ向かいます。妻・葵の上は源氏より四歳上の気位が高い女性で、結婚当初からよそよそしい態度を崩さず、源氏は物足りなさを感じています。

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源氏物語「帚木」あらましと感想1

帚木とは、信濃国(長野県)園原にあるという伝説上の樹木だそうです。

ほうきを立てたような形から帚木といわれ、遠くからは見えるけれど近寄ると見えなくなってしまう不思議な木で、この章に登場する女性になぞらえ源氏が和歌に詠んでいます。

源氏と頭中将

光源氏はこの頃、17歳で中将という位についています。
元服(成人の儀)後、左大臣家に婿入りしましたが足繁くは通わず、内裏の宿直所で寝泊まりすることが多

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