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エメラルドさんのつぶやき日記#8【大阪旅行】


8:00起床。カプセルの中の一室で快適な目覚め。
本当に静か。うちの家とは大違い。他の客もマナーが良くて、こんな快適な朝は久しぶりって感じ。

10:00チェックアウト。喫茶店に向かうことにした。
ホットケーキが食いたくてね。

エメラルドの喫茶店探訪・喫茶P

喫茶Pは雑居ビルが立ち並ぶ路地裏の一角にひっそりと存在していた。蔦が絡まる扉を開けると中は意外に広い。店の奥まで4人掛けのテーブルとソファが等間隔で並んでいる。
席同志はゆったりとしている。気兼ねなく長居できる貴重なスポット、見つけた。人気のお店らしく店内はほぼ埋まっていたが席はすぐに案内された。少し早めに来たから入れたのかしら。



昭和レトロなインテリア。天井にはシャンデリアが煌々と輝いていた。店内中央の大きなガラスケースにはアンティークの食器や置物が陳列されている。壁には額縁に飾られたフランス絵画のような、絵。キョロキョロしていると看板娘の老婦人と目が合った。老婦人が優しく微笑んでいた。

「ご注文でしょうか?」
おっと紺色の制服を来た店員がオーダーを取りに来なすった。Aセットを注文。口コミサイトでおススメされていた厚切りのバタートーストと珈琲のシンプルセットだ。

BGMは外国語。気が付くと私の周りに座っている客は皆外国人だった。外国人に四方を囲まれていた。英語・ドイツ語・フィンランド。台湾中国広東語。こいきなジャズが流れてる。




珈琲を飲み干したところで私は逡巡していた。只今の腹の中は7割8分6厘。ここでホットケーキを追加するか、否か。斜め向かいのカップルがホットケーキを分け合い自撮りしている。それを横目に、「小麦粉に小麦粉。絶対腹パンパンになるであろう。分け合う相手も居ないことだし致し方ない、ホットケーキは次回にするか。」と答えを出した。


長居できるとは言えテーブルの食べ物がなくなったら追加するか店を出なきゃと思うのだが、そんな無言の圧はみじんも感じなかった。バタートーストは普通だったが、席はゆったりで寛げて、インテリアも素敵、Wi-Fiまで使えるときたもんだ。場所代、くつろぎ代と考えると安い。なにしろ都会はいつも満席で座る場所を探すのにも一苦労。道端にベンチもあまり見当たらず、一度席を立つと次に座る席を確保するのが難しい。下手すると永遠に歩き続けなければならない。

そろそろ出るか。外へ出ると若者や外国人観光客が数人、列を作って並んでいた。

「お先に失礼」重いリュックを背中に担ぐとエメラルドは次の席を探してブラブラと大阪の街をほっつき歩いた。
朝の冷気を頬に感じながら。








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