私学訪問日記

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教育と学校経営専門のシンクタンク&コンサルティング企業である「コアネット教育総合研究所」https://core-net.net が、私学の魅力的な取り組みに迫ります/教育の専門家である研究員が、実際に見てきた学校現場について書いています/日本の私学の最前線が、ここにあります!!

最近の記事

私学訪問日記【跡見学園中学校・高等学校】

 ここ数年応募者数を伸ばし注目を集める「跡見学園中学校・高等学校」(以下、跡見学園)は、2025年に創立150周年を迎える伝統女子校です。超伝統校である一方で、学内では建学の精神を時代に合わせて解釈し、必要に応じて新たな取り組みを導入しています。跡見学園の特徴的な教育実践の一部をご紹介します。  跡見学園の魅力は何といっても「伝統と革新」。時代に合わせた教育ビジョンは「自らの美意識のもとに新たな価値を生み出し、周りを幸せにする女性」。ここで言う「美意識」とは単純に見た目の美

    • 私学訪問日記【芝中学校・高等学校】

      【圧倒的なカリスマ性を持つ校長先生】 言葉にすれば陳腐に響いてしまうのですが、芝中学校・高等学校の校長である武藤道郎先生は、お会いしてすぐに自然とそう思えてしまう大きな魅力を感じました。 感情と語彙が豊かで、サービス精神満載、相手の喜ぶ顔が大好きなコミュニケーション能力の塊でした。そんな武藤先生に、芝中学校・高等学校の教育についてお聴きしました。 (この動画でも武藤先生の、魅力の一端を知ることができます) 【絶妙な教師力】 まず、芝中学校・高等学校のホームページでダウン

      • 私学訪問日記【神奈川学園中学・高等学校】

        横浜駅から歩くこと10分の場所に位置する神奈川学園中学・高等学校は、1914年(大正3年)に横浜の地に創立され、100年以上の歴史と伝統を有する女子校です。創立者である佐藤善治郎は、「一、女子に自ら判断する力を与ふること」「二、女子に生活の力量を与ふること」を建学の理念として掲げています。同校が創立された大正時代には、すでに貿易都市として発展していた横浜ですが、この地で女性が社会で活躍していくために必要な能力を育てる教育を今日に至るまで行ってきました。一人ひとりの個性と人格を

        • 私学訪問日記【渋谷教育学園渋谷中学高等学校】

          東京都渋谷区にある、渋谷教育学園渋谷中学高等学校は、21世紀の国際社会で活躍できる人間を育成するため、「自調自考」の力を伸ばすことを根幹にして、国際人としての資質を養う、高い倫理感を育てるという教育目標を掲げている学校です。同校では「自調自考」の力を伸ばす様々な教育活動が行われていますが、その中でも、昨今、特に注目されている取り組みが、2021年度より行われている「学びのオリンピックSOLA(Shibuya Olympiad in Liberal Arts) 」です。初年度で

        私学訪問日記【跡見学園中学校・高等学校】

          私学訪問日記【海城中学高等学校】

           結論から書けば、「海城は、ぼんやりしていない」ということだ。  一方、世の中は、段々と、ぼんやりしてきている。  日本は、成長社会から成熟社会へと移行し、多くの人がそれなりに裕福になり、生き死に困るということはあまりない。「人の数だけ幸せがある」という、一見、自由であるかのようなアナウンスもある。それでも、「なんとなく幸せなような、そんなこともないような」「何かを成しているような、ただ動かされているような」曖昧な思いの中で、生きている人も少なくないだろう。大きな不満はな

          私学訪問日記【海城中学高等学校】

          私学訪問日記【香里ヌヴェール学院中学校・高等学校】

          京阪本線香里園の駅を降りて、閑静な住宅街の緩やかな坂道を少し登ると、正面に伝統的な美しさを持つ建物が見えてきます。学校とは思えぬほど美しい建物ですが、これが香里ヌヴェール学院の校舎です。 それもそのはず、この建物はかの有名な建築家アントニン・レーモンド氏が設計したもので、国の登録有形文化財にも指定されているのです。 こんな環境で毎日学んだら、さぞかし心が豊かになるだろうと羨ましく思いながら校内に入ると、池田靖章校長先生が明るく迎えてくれました。池田先生は38歳(校長就任時

          私学訪問日記【香里ヌヴェール学院中学校・高等学校】

          東京家政大学附属女子中学校・高等学校 『在校生による学校説明会』

          JR埼京線「十条駅」から歩くこと5分。東京ドーム2個分の敷地面積を誇る東京家政大学のキャンパス内に、東京家政大学附属女子中学校・高等学校(以下、東京家政)はあります。緑豊かなキャンパス内には、樹木2,000本、200種類以上の野草、そして約25種の野鳥が生息しているそうです。 東京家政は、創立142年の長い歴史と伝統を持ち、「自主自律」の建学の精神の下で、「愛情」「勤勉」「聡明」の三つの生活信条を実践しています。また、“「KASEI」から「SEKAI」へ”という合言葉とともに

          東京家政大学附属女子中学校・高等学校 『在校生による学校説明会』

          私学訪問日記【大宮開成中学・高等学校】

          JR大宮駅東口から国際興行バスで約7分、学校の最寄りのバス停天沼町(大宮開成中学・高等学校前)を下車すると、もう目の前は大宮開成中学・高等学校です。 大宮開成中学・高等学校では、創立から80年、校訓である「愛・知・和」をかかげ、国際感覚豊かな高い志を持つ21世紀のリーダーの育成を目指しています。大宮開成と言えば、プレゼンテーション教育を核とした探究学習、国際理解教育に定評がありますが、それらの学びを下支えしている同校の図書館教育について紹介します。 中高一貫部では、心身の

          私学訪問日記【大宮開成中学・高等学校】

          私学訪問日記【多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校】

          小田急線・京王線「永山」駅または京王線「聖蹟桜ヶ丘」駅からバスで約12分、聖ヶ丘の住宅地にある多摩大学に隣接した敷地内にある多摩大学附属聖ヶ丘中学校。同校の教育理念は「自主研鑽、敬愛奉仕、健康明朗」で、それを実現するために、少人数できめ細かい指導(知識)、本物から本質に迫る教育(探究)、主体性と協働性(多様性)の育成を大切にしています。中1から高3までの中高一貫教育を基本とする男女共学校で、1学年120名とコンパクトなサイズ感も特徴です。 私が訪問した日は、ちょうど中間テス

          私学訪問日記【多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校】

          私学訪問日記【立教女学院中学校・高等学校】

          最寄りの京王井の頭線「三鷹台駅」から徒歩1分。緑豊かで落ち着いた教育環境。キャンパスに一歩足を踏み入れると、そこには四季折々の自然が広がっています。  立教女学院中学校・高等学校が、現在の場所に移転してきたのは今から約100年前のこと。歴史ある校舎や講堂が建てられたその当時、まだ小さな苗木だったヒマラヤスギは、現在では冬になるとあたたかみある光を灯す素敵なクリスマスツリーとして生徒たちの目を楽しませています。 キリスト教に基づく人間教育を実践している立教女学院。教育目標の

          私学訪問日記【立教女学院中学校・高等学校】

          私学訪問日記【サレジオ学院中学校・高等学校】

          横浜市営地下鉄グリーンライン北山田駅から閑静な住宅街を抜け、滝ヶ谷公園を越えるとサレジオ学院中学校・高等学校(中高一貫・男子校)の校門が見えてきます。 カトリックの教育修道会「サレジオ会」を設立したドン・ボスコの精神を受け継いだ教育理念は、現代の文脈に翻訳され受け継がれている事を感じられます。 校長の鳥越政晴先生は、毎朝の生徒の登校時間には校門に立ち、生徒達を迎えています。 サレジオ学院では、家庭的な雰囲気の中で生徒の成長を見守ることをアッシステンツァと言い、先生方は生徒

          私学訪問日記【サレジオ学院中学校・高等学校】

          私学訪問日記【東京純心女子中学・高等学校編】

          正課の授業は昼食前までで終わり。「放課後」にあたる午後の3時間を、なりたい自分になるために自由に使える学校。 ・・・こう聞いて、どんな学校を思い浮かべるでしょうか。 フリースクール? 通信制の高校? いいえ、実は、東京都八王子市にある東京純心女子中学・高等学校のことなのです。 同校が2023年度より始めた新しい学びの形、「FYM(Find Your Mission)プロジェクト」。 45分授業とICT教材の活用、定期考査の工夫によって、総授業時間数は従来どおりのまま、自由に

          私学訪問日記【東京純心女子中学・高等学校編】

          私学訪問日記【函嶺白百合学園中学高等学校編】

          スイッチバックを繰り返しながら藤の花盛りの山路を進む箱根登山鉄道が、強羅の駅に到着しました。
 心地よく硫黄が香る改札を抜け、大文字焼きで有名な明星ヶ岳を眺めながら白百合通りを歩いていくと、すぐに緑に囲まれた校舎が見えてきました。 函嶺白百合学園中学・高等学校。
 神奈川県箱根の地で70余年の歴史を刻むカトリック女子校で、全国に広がる白百合学園の姉妹校になります。
 門を潜ると、まず出迎えてくれたのは「ごきげんよう」という子どもたちの爽やかな声でした。 「ごきげんよう

          私学訪問日記【函嶺白百合学園中学高等学校編】