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私学訪問日記【立教女学院中学校・高等学校】

最寄りの京王井の頭線「三鷹台駅」から徒歩1分。緑豊かで落ち着いた教育環境。キャンパスに一歩足を踏み入れると、そこには四季折々の自然が広がっています。 

立教女学院中学校・高等学校が、現在の場所に移転してきたのは今から約100年前のこと。歴史ある校舎や講堂が建てられたその当時、まだ小さな苗木だったヒマラヤスギは、現在では冬になるとあたたかみある光を灯す素敵なクリスマスツリーとして生徒たちの目を楽しませています。

樹齢約100年のヒマラヤスギ。クリスマスツリーは杉並百景にも選ばれている。

キリスト教に基づく人間教育を実践している立教女学院。教育目標のひとつに「知的で品格のある人間になる」とあるように、上品で、おしとやかなイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

訪問した時、ちょうど休み時間にさしかかるタイミングでしたが、教室から響きわたる生徒たちの声はとても元気いっぱいです。休み時間の様子からも楽しく充実した学校生活を送っていることが想像できます。

体育祭や文化祭などの学校行事や生徒会活動では、生徒が主体的に取り組み、生徒自身で運営します。活動中の生徒たちの表情は皆、生き生きと輝いています。

制服がないことにも象徴されるように、自由な校風は同校の特徴のひとつ。自由だからといってどんな服装でもよいわけではありません。通学服としてふさわしいかどうか考えることが生徒には求められています。制服着用やリュックのマナーに関しては、生徒会で意見を取りまとめ、動画を制作して、学校全体として意識しているそうです。

高校3年生卒業時インタビュー動画を拝見した際に印象に残った言葉があります。

「自由な学校ですが、それは自分自身でしっかり選択するということです」

この言葉の意味することは、自分自身に問い、どうあるべきなのかを考えることができる人間になる、ということです。また、それは他者を思いやることにもつながっています。

立教女学院の生徒たちは、何事にも積極的に取り組んでいく中で、自由と責任の意味を自ら学びとっていることが伝わってきます。インタビューされている卒業生たちの表情は充実感にあふれ、皆、自分自身の中高6年間での成長を実感しているようでした。

同校では、生徒たちは入学前には想像もできなかったほど、充実して実りある日々を過ごすことができると言います。自由な校風は、生徒によってつくりだされ、100年以上も受け継がれている文化とも言えるでしょう。

『学びの先に、未来を描ける人に。』
そんな立教女学院の教育に今後も期待が高まります。

(コアネット教育総合研究所 横浜研究室 竹内梨恵)

立教女学院中学校・高等学校(東京都杉並区)

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