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聴くことを仕事にするまで②


わたしの目の前の真っさらな世界。
今の私にあるのものは、数日前の静かな決意の心のみです。
遠くにぼんやりとした光がある以外、何も思い浮かびません。

まず、今したいこと。今からしようと思っていること。
それは、私の中の「聴く」ことの知識を増やすことです。

今のわたしが持つ感覚だけでは、
相手との間の「軽やかな空間」をお互いに心地よく作れないことは感じています。

これから出会ってゆく知識に、
自分がどう感じるかを常に自分に問いながら、
自分自身の「心の安定」を意識し、学ぶことを意図します。

その知識の情報源は、
頼りになるYouTubeと専門書にします。

私の心に響いた言葉や事柄、
聴き方などをピックアップし、まとめることを次のステップとします。

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今日はひとつ、わたしの過去の経験から、
「 聴くこと 」の原点になったような感覚に出会ったことを少しお話しします。

目標、お手本、先生。。。というのでしょうか。
その方とは夢で出会いました。
その方をどのように表現するとよいのかは分かりません。

今から15年前のことです。
夫とお付き合いしている時、
出会ったばかりの彼との意思の疎通にそれはそれは苦しんでいました。
俗にいう価値観の違いからくるものでしょう。

自分の気持ちを何度も何度も何度も紙に書き出しては分析し、
緊張して変な言葉を伝えてしまわないようにするため、
下書きした言葉を伝える。
それでも、彼からは全て怒りの波動で返ってくる。

分かり合いたい。彼の本当の気持ちは何?どこにあるの?
その一心で、自分をゼロに戻し全集中、
相手のあらゆる状況を考え、毎回言葉を選んで発する。

手と声が震えながらも、毎回心決めて挑む。
ただ一旦、会話が進んでいくと、
彼からの問いかけに私の思考が追い付かなくて、すぐさま言葉にできない。
下書きのない返答の言葉を必死に探しているが、
その時間が彼の怒りを増幅させる。
いつもめちゃくちゃ。
焦るばかりで、泣いて終わる。
いつも最後には泣いている私の心を見る彼はない。
彼の前で泣くことさえも否定されている気分だった。

何を言っても努力しても伝わらない恐怖。失望感。

私、悪いことしてないのに。
ただ気持ちを受け止めてほしいだけ。
なんで?どうして?なぜ伝わらないの?

毎日毎日もう出てくるのは涙しかなかった。
涙、涙、涙、涙、涙。

もう限界のように心が折れていた。
もう為す術(すべ)がない。。。必死すぎて別れを考えるどころじゃなかった。
どこかで、私自身の人生の試練だと思う時もあった。

そして夢でも泣いていた。
起きるときに何度も涙が流れた跡。
泣いた朝は私の涙を嫌がられると思って、気づかれないように涙を拭いていた。

彼が隣りに居なかったある夜のこと。夢を見ました。
見たことのない「像」が出てきました。
その頭は青く、顔の部分だけがくり抜かれ、くり抜いた顔の部分だけが動きます。

そして、その方に私は彼の事を延々と話し続けます。
その方は話聞いている間中、
うんうん…うんうん…うんうん…と顔色一つ変えずに、
ずっとずっと延々とただ頷(うなず)くだけです。
楕円にくり抜かれた顔の部分だけが上下に揺れています。

頭の部分がきれいな青だったので、イエスキリストかな。。。誰だろう。
と知識がない私は夢の中でわかりませんでした。


夢から覚めると、
いつも以上に涙がこぼれ落ちていました。
ぬぐってもぬぐっても目尻から耳に流れるあたたかい涙の感覚を覚えています。

一言もその方の声を聞いていません。
解決策を教えてくれた訳ではありません。
夢の後、現状が変わったわけではありません。

ただ、聞いてくれて嬉しかった。
本当にそのままの私の全てを受け入れて聞いてくれてすっごく嬉しかった。
夢の中であっても、一心不乱に話し続ける私がそこには居た。

私、このままでいいんだって。思えた気がしました。
相手のことばかりを考えすぎて、もう自分を見失いそうだったんです。
自信が底をついていたから。

今書きながらも、もうだいぶん前のことなのにふいに涙があふれます。




。。。夢をみた後日、
祖父のお墓がある真宗のお寺にお参りに行きました。
その時、ふと目にしたお釈迦様は、
夢で見た 青い髪の色をしていました。。。

 
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「 聴くこと 」

膨大な終わりのない追求、探究はこれからですが、
この体験の感覚を私の原点にしたいというお話でした。


ここまで読み進めてくださった方、心からありがとうございます。
「心の安定」と共に次のステップに進んでいきたいと思います。


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