藤本 憲

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藤本 憲

哲学・心理学・教育・世論に関することを書いています。 (経歴) 広島大学 総合科学部卒 塾講師

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勉強ができる≠頭がいい

 学生だった頃、自分は勉強が得意な方でした。 テストでは100点を取ったことも何回かありますし、 順位も常に上位でした。  そのためか、自分は「頭がいいね」と褒められてきました。 そこに悪気は認められず、素直に嬉しい気持ちもありました。  ただ、自分は「頭がいい」と強く思ったことありません。 あくまでも「勉強ができる」のであり、頭がいいかと問われると それはまた違う種類の議論になるのではないかと考えています。  人間の全ての行動は脳が司っている。 手や足を動かすことを含

    • 自分が気づくことの重要性 「傾聴」

       誰しも相談を受ける機会があると思います。友人や子どもから悩みを打ち明けられryことはあると思います。そうした時に、自分が持つ知識や経験をもとにアドバイス (助言) を送ってはいないでしょうか?  その人にとって有益な情報を提供する。これは一見するととても理にかなっているように思われます。時にはそれが役立ち、その人の人生を大きく変えるかもしれません。  しかし、アドバイスを送ることは本当に適切なのでしょうか? 私は、問題に直面した人に必要なことは 適切なアドバイス送るこ

      • 人間はどんな動物なのか?

        ゴリラは原爆ドームを見て何を思うのか? そんなことを考えています。  きっと何も感じないのだろうなと思っています。 いや、「なんかボロい建物あるなぁ」とかそんなことは感じるのかもしれません。ただ感じたとしてもそんな感想程度であって、それ以上はやはり何も感じないように思います。  では、人間はどうでしょうか?  たしかに「ボロい建物だなぁ」と頭によぎらないことはないと思います。 しかしそんなことよりもそれをはるかに超える何かを感じてしまうのではないでしょうか。  それは

        • 気楽に勉強しませんか?

           コロンブスはインドへの航路として、従来の喜望峰を迂回する南周り回路ではなく、 大西洋を横断する西回り航路の開拓を試みる。結果として、目的地であったインドに到達することはできなかったが、ラテンアメリカを発見し、それがのちのスペイン帝国の発展に大きく寄与することになる。  コロンブスの旅はもうひとつ重要なことを示唆しているように思う。 それは、本来の目的地には到達できなかったということである。 当初の目的を達成できなかったことから、 一見すると、インドに

        勉強ができる≠頭がいい

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          勉強していることは異常である

           コロンブスは西周り航路でインドを目指す必要があっただろうか。  当時、スペインからインドへ行く航路としてすでに南回り航路が確立されていた。 これは大西洋を南下し、喜望峰を回ってインドを目指す航路である。 この航路であれば、インドへ行くことができるのは何度も検証されていた。  南周り航路が確立されている以上、西回り航路を目指す必要性はなかったと考えられる。    それでもコロンブスは西回り航路を決行した。 そしてその結果、コロンブスはラテンアメリカを発見し、スペイ

          勉強していることは異常である

          北海道と本州の違い

           北海道を離れて久しくなった。大学に進学してからなので7年になる。 大学時代は広島に、そして今は栃木にいる。どちらも北海道からは離れているためか、出身地を答えると決まって北海道との違いを尋ねられる。  そうした質問に対して、自分はいつも食のこと、自然のこと、冬のことを答えてきた。 いくら、かにといったおいしいものがあることや雄大な自然、それに冬には自分の背丈も超えるくらいの雪が降り積もることを話ししてきた。  ただ、今振り返ると、こうした答えは相手の期待を壊さないよう

          北海道と本州の違い

          学習指導時のスローガン

           塾で勉強を教えていると様々な子に出会います。勉強が得意な子。苦手な子。積極的に自分の分からないことを言ってくれる子から引っ込み事案な子。ひとりひとり本当に違っていてかかわり方もその個人個人で異なります。  このように接し方には個人差があるわけですが、それでもどんな子に対しても必ず伝えていることはあると思っています。それはスローガンのようなものであり、だれに対しても当てはまる教えなのだと思っています。また、それは伝えている自分がとても大切にしている教えなのかもしれません。

          学習指導時のスローガン

          子どもはすでに主体的に考えている

           なんでもかんでも教えることはよくない。 詰め込み・ゆとり教育の反省を踏まえ、教育現場では自分で考えられる力を育むことが求められていると思います。そこから、では、どのようにすれば子どもたちは自分たちで考えられるようになるかということが議論されるようになっていると思います。  単に黒板を用いて知識を教えるだけでなく、グループディスカッションを増やして考える力を養っていく試みやテストも記述式の問題を増やして考えを表明させる機会を増やす試みがあるように思います。  ただ、一

          子どもはすでに主体的に考えている

          自分に必要のない知識を勉強する理由

           現在、塾講師として勉強を子どもたちに教えているのですが、 そうすると決まって「なぜ勉強をする必要があるのか?」と聞かれます。 「英語とか数学とか私には必要ない」と。  これは裏返すと、「私に必要だと思われることは勉強する」という主張につながるように感じます。 たしかに自分に必要だと思えられれば勉強するメリットもありますし、モチベーションも高く持つことができるでしょう。また、「やりたいことをやればいい」という現代において、自分に必要なことを勉強し、やりたいことをやるという

          自分に必要のない知識を勉強する理由

          成績は自分の力で上げる

           勉強内容が分かることと、テストで点数が取れることは明確に異なる。 内容が理解できればすぐさま点数が向上すると安易に考えてはいけない。  自転車に乗ったことがない人が自転車の乗り方を教わって理解したからといってすぐに乗ることはできないだろう。  勉強も自転車と同様、理解したからといってすぐにできるようなものではない。 内容を理解したうえで、自分自身で練習を積む必要がある。 正直、ここを十分に理解できていない人が多いように思う。 勉強は自分自身で練習をする必要が

          成績は自分の力で上げる

          指導者による知識の伝え方

          現在学校で教えられている内容は特段覚える必要性がなくなってくるように思う。 なぜならこれらの知識はネットで検索すれば一発で出てくるからである。 また、Chat GPT等AIの進歩により、現代は検索すること自体もかなり容易になり、 もはや各専門家が自分のすぐそばにいるようなもので、暗記というものはほとんど必要なくなるであろう。 そうなるとこれまでの教師もことさら必要がないということになる。なぜなら暗記しなければいけないものをただ教えていただけだからである。今まで通り教えてい

          指導者による知識の伝え方

          浪人生になるにあたって

          これから国立大学の入試が始まります。入試に向けて緊張されている方は多いのではないでしょうか。入試を受ける人には自分の力が最大限発揮されることを祈るばかりです。 入試を直前にして伝える内容ではないかもしれませんが、 今回は「浪人」をテーマにしたいと考えています。 受験というのは厳しい現実です。受かる人もいれば落ちる人もいます。 つまり、受験があるということはこの先、落ちて浪人生になる人も一定数いるということです。 自分は浪人生を経験したのですが、その現実をふまえて経

          浪人生になるにあたって

          定期試験 模擬試験を活かした勉強法

          「よく勉強をしなさい」と言われますが、結局何を勉強すればよいのか 分からない人は多いように思います。 勉強の仕方は人それぞれのため、一概にこの方法をやりなさいということは言えませんが、 ひとつも方法を提示されずにただ「勉強をしなさい」と言われても困ると思います。 そこで、今回は自分なりに勉強をしていく流れを考えてみました。 ポイントは、「定期試験と模擬試験を有効活用することです。」 使う教材は3種類です。 1つ目は学校で配布される教材。つまり、教科書と学校指定ワークで

          定期試験 模擬試験を活かした勉強法

          科目別特徴 【数学・英語】

          科目別特徴 【数学・英語】

          「以前に観察したのと類似する出来事が生じると期待するのは最高度の軽率」 自然宗教をめぐる対話 ヒューム (著)

           前と同様の結果が次も出るだろうと期待することは軽率であると筆者は主張する。これは、「今まで通りやっていれば問題ない」という認識に一石を投じる考え方のように思う。「次は大丈夫であろうか」と毎回確認することが必要であると思う。  マニュアルとは、ある出来事への決められた対処法である。お客様に〇〇と言われたときは△△をしてくださいといった、ルールのようなものだと思う。それは先人による長年の経験と反省のもとに作られたものであって一種の教科書のようなものであると思う。使う人からする

          「以前に観察したのと類似する出来事が生じると期待するのは最高度の軽率」 自然宗教をめぐる対話 ヒューム (著)

          『一流の人は小さな 「ご縁」 を大切にしている』 を読んで

          本書を読んで、「人生で出会う人の数はそう多くない」ということを意識するようになりました。 もし多くの人に巡り合えるのであれば、そもそもご縁を大切にする必要がないと思います。 でも、ご縁を、特に一流の人であればあるほど意識する。 それは、人生において、人はそう多くの人とは巡り会うことができないからだと思います。 そしてだからこそ、意識的にご縁を大切にするような人との関わり方を紹介する本書があるのだと思います。 自分は薄々気づいていましたが、 本書を読んでより、「人生で

          『一流の人は小さな 「ご縁」 を大切にしている』 を読んで