見出し画像

祖父母が同じ日に亡くなった話


 

タイトルどおり
私の母方の祖父母は
同じ年の、同じ日が
命日です。 
 
お葬式に呼ばれた住職さんは
『事故死』 だと思ったそうです。

 
違うんです。 
 
おじいちゃんが朝
おばあちゃんが夕方
 
 
和尚さん
長い住職歴でも
こんなことは初めてのこと。
生涯忘れることはないであろう
出来事だと
おっしゃられていました。

 
その日の情景は
今も目に焼きついている
  衝撃的というより
  不思議な光景 
 
50年前の出来事。
私は小学1年生。
このとき
この出来事を通して
母親は少しだけ、アレを「持っている」ことも
判りました。
 
そんな
嘘みたいな本当の話
note に書き起こしてみます。
 

☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️☘️

年の瀬も迫った寒い冬の朝
朝食を食べている時に母親が言うんです。
 
「今朝方、まだ暗かったんだけど
 男の人の声で
 私の名前を呼ぶ声が聞こえたんだよね。
 それで目が覚めたのよ。
 パパさん呼んだ? ○○子って、何回も」

 
父親は
「いやー、 寝ぼけていたって
 名前では呼ばないと思うけど」
と言いました。 たしかに。

うちの両親はお互いを
「パパさん」「ママさん」
と呼び合っているので
んー、父親ではないと思うんだよね。
 
 
「そっかー。
 じゃあ私、夢みたんだね。
 でもリアルだったなー」
 
 
ちなみに、家族は
父・母・姉・私 で
毎晩4人並んで寝ていました。
その時は、母親以外誰も
「○○子、○○子、、、」
という声は聞いていません。
 
そのとき家の電話が鳴ったんです。
 
なんとなんとなーんとだ!
 
入院中の
母親のお父さん
 
私のじいちゃん
 
が、
 
亡くなったと。
 
朝ご飯を喉に詰まらせて
処置をしたが
手遅れだった。
 

「そうだあの声! お父さんだわ!
 夢枕に立ったんだ。
 私を名前で呼ぶ男の人は
 お父さんしかいないし」

姉と私、小学生でしたが
2人で ゾゾゾ と青くなってた💦
 
 
夢枕に立った時点では
じいちゃんもまだ
就寝中だったはず。
 
きっと
じいちゃんの寿命だったんだ。
いまから死ぬよ、の
サインだったんだ。
それはじいちゃん自身も知らないうちに
生き霊となって予告しに来たとか。
じいちゃんもまさか
今から自分が死ぬなんて
思っていなかったと思う。
  
母親は
そんな霊的なものを感じる人なのかな。
感受性は強いと思うけれど
どうなんだべか。
  

で、

 
 
我が家は
本家の隣に住んでいたので
私の母親は、自分の母親と(私のばあちゃんね)
ワタワタと葬式の準備を始めたわけ。
正月の仕込みもしていたので
てんやわんやです😱
 
じいちゃんとばあちゃんは
仲が悪かったので
さほど悲しむでもなく
急なことでビックリのほうが強く

とにかく
親戚皆集まる中
じいちゃんが家に運ばれてきて
和室の真ん中に用意した布団に
寝かされた。
ところまでは覚えています。
後は断片的にしか記憶がなくて。

この後

大好きなばあちゃんが

亡くなっちゃった。
 
 
😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭
 


住んでいる地域は坂が多い。
 
普段は
坂道をゆっくり歩いての買い物だが
 
この日は葬式の準備で慌ただしく
両手にいっぱいの買い物をして
ばあちゃんと母親は
早足で坂を歩いた。
これが致命傷だった。
 
上り坂の途中で
ばあちゃんがいきなり
「胸が苦しい」
と言って倒れた。
 
救急車で運ばれましたが
そのまま
帰らぬ人となりました。
 
【 急性心不全 】
  
だったそうです。
 
私の母親は
自分のせいだと
もっと、ゆっくり歩けば良かったと
しばらく
自分を責めて泣いていたな。
子供心に私も
母親のそんな姿を見るのが切なかった。 


気が付けば
 
和室には
 
布団が2つ

 
顔に白い布が被せられた
じいちゃんと
ばあちゃんが
並んで寝ている。
 
 
寝ている2人を取り囲む
親戚、ご近所さん、兄弟姉妹、孫たち
 
皆、呆然とするしかなかった。
 
異様な光景に
私は涙も出なかった。というより
小学1年生で
身近な人の死というものに
初めて直面して
それがどういうことなのか
理解出来なかった。


 
ばあちゃんの姉妹は
「因縁とは恐ろしやー、なむなむ」
と数珠をジャリジャリ鳴らしていた。
そっちのほうが怖いっつの。
 
「因縁」?
それとも
「絆」?
どっちだ💦

 
 
生前
アル中のじいちゃんは
酔っ払って暴れる人で
 
家族は暴力で
大変な思いをしてきたそうなんです。
ばあちゃんも
私の母親も
その兄弟姉妹たちも。
 
暴れると
「おれは絶対にひとりでは死なないからな」
が口癖だったって。
 
だから
 
ばあちゃん
 
連れて行かれちゃったよ。 
 
まだ、59歳 の若さで
 
戦争を経験して
子沢山で
アル中の旦那の暴力を受けて
アル中の旦那が亡くなって
これから幸せが待ってるって時に
 
ばあちゃん死んでしまった。
 
没・59歳
 
私、今、56歳。
待って。 あと3年⁉️

 
逝くの、早過ぎるじゃないか(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
 
皆んなに愛されているばあちゃんを
憎まれじいちゃんは連れて行ってしまった。
じいちゃんは
死んでも尚、娘たちから
許しをもらえずにいるよ。今だって。
 

 

それよりなにより
 
同じ年の
同じ日の
朝と夕方に
一組の夫婦が亡くなる。
さっきの数珠ジャリジャリのなむなむの
おばあちゃんじゃないけれど
 
この世に「因縁」や「運命」があるのなら
目の前で起きているこの光景は
それでしかない。と思いませんか。
 
そして
じいちゃんはなぜ
私の母親の夢枕に立ったのか。
私の母親が長女だったからか?
思い入れのある人間皆んなの夢に
現れたのかもしれないけれど
私の母親だけが
感じ取ったのかもしれない?
 
 
私の母親は
自分の母親の死を
予知出来なかった。
父親の予知よりも
必要なことだったのに。

今は私の母親
認知症で
家族のことも
もちろん娘の私が誰かも分からない。
施設に入所して
穏やかな余生を過ごしていますが
 
母親のことだから
自分の最期のときは
私のところに
気持ちを飛ばして
会いに来てくれるのではないかと
思っています。来て欲しいな。
 
祖父母の死も
母親の夢枕も
 
人間の「生き死に」は、やっぱり
科学では説明出来ないことが
あると信じざるを得ない出来事でした。
 
そして
私の母親の不思議体験や発言も
後にnoteしますので
待っていてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?