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読書歴

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2024年5月の記事一覧

閉塞感、行き詰まりへの共感:小山さんノート

閉塞感、行き詰まりへの共感:小山さんノート

■概要
「小山さん」と呼ばれた女性が遺した膨大な日記を有志メンバーによって文字起こし、抜粋した一冊

■感想
公園でのテント生活という厳しい環境の中でも、百円を拾った、喫茶に行った、等小山さんが小さなことに喜びを感じていたことが伝わってくる。

一方で、小山さんの鬱屈とした、どうにもできない閉塞感、同じことを繰り返していることへのやるせなさが全体を通して感じられる。
自分も数年前の日記を読んだとこ

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[読書]心の病気ってなんだろう?

[読書]心の病気ってなんだろう?

■概要
精神疾患の症状や患者の中で起こっていることについて中学生向けに書かれた本。

■気になった部分
〇統合失調症 
主な症状は幻聴、妄想。思春期-青年期にかけて発症が多く、患者は「いい子」だった傾向が強い。
「いい子」であったことから主体的に何かできる、と言う感覚が少なく、主体的な自分がない、と感じるようになり、しっかりとした自分を見出そうと行動的になる。それが焦りにつながり、自律神経症状を発

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時間を作って行動に移す:”私の時間”はどこに消えたのか

時間を作って行動に移す:”私の時間”はどこに消えたのか

■印象に残った部分
〇「時間給」に換算しない
時間をかければ必ずしも良い結果が出るわけではない、という指摘は確かに。
時間給労働から脱出したい。

〇スケジュールは前倒しで管理する
前倒しだからちょっとずれてもいいか、と結局なりがちだが、前倒しのスケジュールで終わるに越したことは無い。

〇やる気に頼らずついでの5分で取り掛かる

やる気に頼っている時点でやらない方向に進んでいる、という指摘は胸に

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生成AIは物語の一部でしかない:東京都同情塔

生成AIは物語の一部でしかない:東京都同情塔

■あらすじ

■感想
〇生成AIの文章を実際に使ったことで知られているが、それは小説の一部で、それよりも短い文章の中でいろんな要素が詰まっていることが印象的だった。

・カタカナ語への嫌悪に始まる言葉への執着
・犯罪者の家庭環境
・AIとの対話
・東京オリンピック
・性差別

〇カタカナ語への違和感については、自分もカタカナ語が嫌いなので、よくぞ書いてくれた、という感じ。

〇全体的に主人公の頭の

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[やりたいことリスト80]宗教に関する本を読む

[やりたいことリスト80]宗教に関する本を読む

海外旅行で教会とか行きながら、宗教について全く理解していないと思い、こちらを購入。

■印象に残った部分

・ユダヤ人でビジネスの成功者が多いのは、「学ぶことが大切」「時間当たりの成果を意識する」等の教えがユダヤ教にあるから。もう1点、キリスト教社会の中で差別されたことで、政治家や完了は目指せない代わりにビジネス・金融等で人生を切り開こうとしたから。

・「労働は辛い義務」という認識のカトリック→

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[適度なリスクを取れ]経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて

[適度なリスクを取れ]経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて

■印象に残った部分

自分は「リスクを取りたくない人」そのものなので胸に刺さるが、上記は当たり前といえば当たり前だなと。リスクを取っているんだからリターンがあるべきなので。

まさに自分…。

・「人材価値のピークは35歳」「新卒2年目までに転職できる人材になれ」などレベルが高いアドバイスは、キャリアとか転職とかからもう距離を置きたい自分には耳が痛い。
「サンクコストにこだわるな」だけ参考にして、

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