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【怖い話】貞子みたいな女

これは私が大学生の頃に体験した話です。

その頃の私はМちゃんという凄く霊感の強い子とよく遊んでいました。

Мちゃんと遊ぶ時は何故か大体夜中なのですが…
その日は家から自転車で15分位の所にある
商店街の中のカラオケに行こう!となりました。

夜中だったのでそこしか開いてなかったからです。

私はそのカラオケ店に何度か行ったことがあるのですが
昼間に行ってもなぜか雰囲気が暗くて気持ち悪い感じがするので
少し嫌だなぁと思いました。

というかそのカラオケに行くまでの商店街も気持ち悪くて
その地域全体が気持ち悪くて。
商店街の手前には大きな川があるのですが、その川も気持ち悪い。
(Мちゃんはその川で導かれたように遺体を発見した事もあります)

気持ち悪いとは汚いとかそういう事ではなく
不快感とか嫌な感じとか視線を感じるとか怖いとか
そんな感覚になります。

Мちゃんは霊感が強くて私よりもちゃんと分かっていて
私が少し霊感がある事も気付いているので
『あのカラオケは一番奥の部屋がヤバいけど、それ以外はまだ大丈夫。
友達が店員やから、奥以外にしてもらうよ』
と私が何も言わなくてもそう言ってきました。

まぁМちゃんがそういうなら大丈夫かと思ったのですが
カラオケ店に行く途中の商店街の手前にある川の辺りくらいから
キョロキョロ宙を見ていつもより更に目線が泳いでたので
(やっぱりこの辺良くないんやんか…)
と一人でビクビクしながら向かいました。

本当はダメなんですが
Мちゃんの自転車に二人乗りしてて私は後ろだったので
その目線の先がよくわかりました。
(何もないのにいきなり左や右に顔を向けたりするので)

カラオケについてからは手前の部屋にしてもらったので
特に何もなく2時間が過ぎました。

私たちがカラオケ店を出た頃には3時前くらいになっていたので
辺りには誰もおらずシーンと静まり返っていました。


(またあの商店街越えて更に川渡るんか…嫌やな)
と思いながら自転車に乗りました。
何となく来た時より気持ち悪さが増しているような気がしたからです。

Мちゃんが何故か話をせずに黙っているので
気味が悪いと思っている私も黙っていたのですが

『ヤバい…嫌な感じする』

と言い出しました。

私は怖さのあまりに聞けずにいると

『ちょっとスピード出すからしっかり捕まってて!』

と言いスピードを上げだしました。

(いやいやこの気持ち悪さの中でのМちゃんのこの反応怖すぎ…!!)
私は二人乗りの後ろなので何も出来ずに怯えていました。

商店街を抜けて川の手前に来た時に

『ヤバい!ついてきてる!』

『貞子みたいな女が走って追いかけてきてる!
今絶対振り返ったらあかんで!!』

そういわれた私は
バッ!!とすぐに後ろを振り返りました。

するとそこには何もいませんでした。
(振り返るなんて良くないけど、怖さ < 興味でした。笑)

ただМちゃんが本当に見える人というのはわかっているので

(あー…見える人ってほんまに大変なんやなぁ…)

なんて呑気に考えながら
必死に自転車を漕ぐМちゃんの後ろ姿を見ていました。

何も見えへんし…と思い途中で降りようか?とも聞きましたが
『今自転車降りたら絶対ヤバいから乗ってて!』
と必死で私を守ってくれました。
(見えてないから理解出来てなくてごめん…)

結局Мちゃんは私を乗せたまま全力で川を越えて
しばらく行くとついてこなくなったと言いました。


一度同時にМちゃんの後ろで光る何かを見たことがあるので
貞子女がどんな風に見えるのか私も見てみたかったのですが

よくよく考えたらМちゃんはいつも手が見えるとか
デカい顔がこっち睨んでるとか桜の木には顔が何個も浮かんでるとか
しょっちゅうそんな事を言ってきますが
リアルなやつは見た事がなかったので
そんなもんかーと思いました。

ただこうやって書いてみると
私は住んではいけない家はわかるし
気持ち悪い場所もすぐ感じ取れるし
でもリアルな幽霊は見ないし
他人の運気が上がる方法も何となくわかったり
自分が何か当選する前からわかったりするので
実は凄くラッキーなんじゃないかと思いました。

ラッキーというより、守ってくれてる存在の力が強いんだと思います。

今日もビビりながら書きましたが🤣笑
守ってくれている存在に感謝が深まりました。

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