見出し画像

Mちゃん

これは私が大学生の時に体験した話しです。

私が大学生1回生の夏に
幼馴染が亡くなりました。

その事は中学の時に少しだけ仲良くなった
Mちゃんからの連絡で知りました。

連絡をもらった時は授業中で
事情を説明して急いで帰宅したのですが
大学がかなり離れた所にあったので
お葬式には間に合いませんでした。


その日はそのままMちゃんに会いに行き
何があったのか色々と教えてもらいました。

それから私はMちゃんとよく遊ぶようになりました。


よく遊ぶようになってから気付いたのですが
Mちゃんと話していても目が合う事がかなり少なく
ほぼ常にキョロキョロと目線が泳いでいました。

私はその頃バイト先で上司によく
相手の目を見て話すように言われていましたので
余計に目が合わないのが気になりました。


でもいい子なのは昔から知ってるので
特に気にせず遊んでいました。

Mちゃんは毎回毎回遊ぶ度に
心霊系の怖い話をしてくる子でした。

しかも全ては実体験らしく
毎回違う話なので
よくそんなにネタがあるなぁと思っていました。
(ウソだと思ってたので)

私はリアルな幽霊は猫しか見た事ないのですが
Mちゃんは当たり前に見るらしく
人間か幽霊かわからない位
リアルに見えると言っていました。


ある日、夜中に私とMちゃんとA(女性)の3人で遊んでいました。

その日は近所の銭湯に行き
その後は深夜で遊ぶ所がなかったので
Mちゃんのおばあちゃんの家に行く事になりました。

Mちゃんのおばあちゃんの家ではありますが
もう亡くなっており、一応水道は通ってるけど
電気は通ってないという事でした。

『うちのばあちゃんち、めちゃくちゃ出るよ』

そんな風に言い出しました。

あー、はいはいと聞き流しながら
おばあちゃんの家につきました。

入ってみると
真夏なのに何故かひんやりと肌寒く
ラップ音のようなものがバキバキと聞こえ
確かにここはかなり気持ち悪いなぁとは思いました。

入ってすぐにリビングに行き
3人で座ると早速Mちゃんが
『後ろの部屋の入り口から真っ白い手が何本もおいでおいでしてるの見える?』
と言い出しました。

私は目を凝らしてよーく見たのですが
全く何も見えませんでした。

(また嘘ついて…めんどくさいなぁ…)

とその時は思いました。

それからラップ音がパキパキ鳴る真っ暗な部屋で
またMちゃんが怖い話をしだしました。

私は怪談好きですが
変な肌寒さとラップ音が不気味で
ガタガタ震えながら聞いていました。

私の隣にはAが座り
私達の向かい側にはMちゃんがいました。

怪談話を聞いていると
Mちゃんの真後ろにあるベランダの
窓からパーっと光が入りました。

室内は真っ暗なので凄くよくわかり
(あ、車が通ったか…)
と思ってそちらを見ました。

するとMちゃんが振り返らずにその位置を指し
『今そこ光ったやろ?』
と言いました。

私『え?うん。光った。車通ったんやろ?』

M『あそこ車入られへんよ』

A『ていうか私も見てたけど、何も光ってないよ』

私『えぇ!?今あそこめちゃくちゃ光ったやん!』

A『いやこんな真っ暗なんやから光ったらすぐわかるよ』

M『だからここ車入られへんし、でも私は後ろ光ったの見えたよ』

いやいや、後ろめちゃくちゃ光ってたけど
Aには見えてないはしいし
ていうかMちゃんの真後ろで
更に2メートル近く後ろやのに
それどうやって見えたんや‼︎
頭の後ろにまで目がついてるんか…

と訳がわからず物凄く怖くなりました。

今までウソと思ってたのに…
一緒に見てしまった…
しかも真後ろで普通の人間絶対見えへんのに

という事は……

私の後ろの部屋の入り口から
真っ白な手が沢山おいでおいでしてるのも
ほんまなんかい‼︎‼︎

と心底怯えました…。

そこからの怪談話は本当に恐怖でしたが
お願いしてもMちゃんは
怪談をやめてくれませんでした🤣笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?