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【体験談の共有:前編】noteで初のショートショートを書いたぞ(名人による作品の推薦もあり)

《本記事は、約6,000文字弱です。最後に「名人によるショートショート作品(おススメ by 私)」がありますので、そちらだけでもご覧になって帰ってください。誰の作品かは、お楽しみに!》

私が書く記事は、基本的に実話をベースにした内容である。

先月(だいぶ前のことに感じるが)、「一般人である私が、ホントにショートショートを書くことなんてできるのか?」という企画を試した。

唐突な質問であるが、本記事に辿り着かれた各位は、自分に小説やショートショートを書くことができるとお思いだろうか?

「面白いかどうかは別として、書くぐらいなら誰でもできるのでは?」と思われる方は、(皮肉ではなく)なかなか凄いと感心する。

私もそう思って書いてみようと思ったが、始めは全く話が思いつかなかった。

そして、何事もノウハウがあるのだと思い、「ショートショートはどうやって書くのか?」という教科書を読み漁り、それらのプロセスを試してみた。

プロセスを実直に試した結果、何とか「それらしいもの」ができあがったので、それらしい体験談を共有できると思う。

私が試したのと全く同じプロセスが、各位に合うかまでは良く分からない。

ただ、実際に試された方の何人かが、それを機に「人気note作家」さんになった暁には、「人生を変えたキーパーソン」として、私のことを惜しみなく崇め奉ってほしい。


最初に断っておくが、私は作家でもなければ、物書きでもない。
ただの唐変木である。

これまで小説など書いたこともなかった。

ただ、せっかく「ラクガキ大歓迎」のnoteを始めたので、いっそのこと試してみようか!と思い立った。

全くの一般人である私が小説(ショートショート)の執筆を試みるにあたり、感じたことや戸惑ったことなども交え、できるだけ分かりやすい言葉で体験談を共有したい。

「何で、お前みたいな駆け出しの体験談を聞かなあかんねん!」とお思いの方もおられるかもしれない。

しかし待ってほしい。

プロとか10年選手のノウハウを聞いたところで、それはそれで「ふ~ん、分かったけど、それは、先生が上手だからでしょ? あっしにはムリっすよ」といじける恐れがある。

「プロではないが1年続けてます」みたいな人も、すでに一般人のレベルから離れてしまっている可能性が高い。

それらの方が当たり前にできることが、我々にはめっちゃ難しかったりするかもしれない。

、、、そう考ると、やはり「1カ月前にショートショートの執筆を初めて試みた」という(一般人各位に近い感覚を持つ)私が、体験談を共有することにも、それなりの意味があると思う。

「とりあえず、1作目の壁を越えたい!」と考えられている方は、私の勉強仲間になっていただきたい。

そして、私と一緒に(同期にデビューしたnote作家として)歩んでくださる同胞が現れてほしい。

ショートショート名人の各位「このヘナチョコが!」と罵ることなく、「可愛い奴じゃ」と考えを変え、ぜひ「スキ」の1つも付けて帰っていただきたい

ここまで言っても「やれやれ、この記事を読むのは時間のムダになりそうだぜ」と逃げ腰の方に、、、「へへ、だんな、上にも書きやしたが、後の方でショートショート名人の作品の推薦がありますぜ」。。。

実は、「あなたの記事が話題です」というのを誰かに仕掛けてみたくて仕方がなかったのだ(物ぐさで、なかなかできずにいたが)。

これって仕掛けたにもかかわらず、ご本人に届かなかったりするらしい。。。

そんな怖いことを考えるうちに、仕掛けるタイミングを逸していた。

私の記事は斜め読みしながら、名人作に釣られ、そちらだけでも読んで帰っていただいた方が「お得」である。

ここらへんに貼ると、さすがに誰も私の記事を読んでくれなくなるので、「中国の動物園のパンダ」の如く、名人作は勿体ぶって貼る!

「後でお菓子買ってあげるから、おっちゃんの話聞いてえな~」という訳だ。

私が持つ名人のイメージ。
一発勝負で、後から修正など全く必要ない!
「名人作は最後!ページはそのまま!」

ストーリーはどこから生まれてくるのか?


いよいよ私のショートショート執筆体験談に入る。

冒頭で述べたとおり、「よし、書こう!」とPCに向かったのだが、、、全く話が思い浮かばない。

実話ベースの記事の場合、基本的に考えるべきは「記憶にある話をどうやって面白く書く(茶化す)か」であると思う。

ただし、当たり前のことであるが、ショートショートの場合、その前に、そもそも「面白い話」自体を考えなければならない。

(ショートショートの準備作業)
1.どんな面白い話を書こうか(作ろうか)?
2.どう面白く(上手く)書こうか?

上の「1」を済ませなければ、「2」に進めないゲームとなる。

「2」は全記事に対する永遠のテーマとなるため、本記事では割愛し、ショートショートに特有の「1」に焦点を当てる

まず、私のような一般人レベルにとって、「頭が空っぽ」の状態で、なけなしの脳みそに「さて!話を考えていただきやしょう!」と意気込んでも、脳みそちゃんも「バケラッタ!」みたいな意味不明なことしか言わない。

そ・こ・で!

田丸雅智さんという方がネットで「話づくり」の取っ掛かりとなるノウハウを伝授してくださっているので共有する。

これは、かなり「ほぅほぅ」と勉強になった。

このノウハウ自体は、以下の記事で十分に解説してある。

もう1回書くと繰り返しになるで、本記事では割愛する。

ありがちな、「ここから先は有料です」みたいなことでもなく(そもそも私のノウハウではない!)、めっちゃタダ!であり、さほど長くもない。


単語同士を組み合わせる


上のノウハウは、目から鱗であった。

「うそっぱち話」を考えるための方法があったとは。。。
正直者の私は、そんな脱法行為(?)について思いを巡らせることもなかった。

雑に言うと「適当に単語を組み合わせ、訳の分かんない新しい言葉を作り出し、それを誰かに説明する」というノウハウらしい。

、、、確かに、「空っぽの頭」よりも、ベースとなる「ネタのヒント」みたいなものが、頭の中にできあがったように思う。

そして、私は「単語」+「単語」= 「訳分からん単語」をもとに想像を膨らませ、「それらを『お題』にした作り話」を文字に落とす行動に着手した。

その結果、1日のうちに勢いでバババババ~ッと4作を書き上げることとなった。

単語同士を組み合わせ、ヘンな言葉をつくってみる。
「名人作は最後!ページはそのまま!」

1作目:「食中毒死神」をお題としたショートショート


(a) 単語同士の相性が良さそうな「お題」を選んだ

まず、既存の単語を組み合わせてつくった「訳分からん新単語」のグループを眺めた。

合計11個の「訳分からん単語」が出来上がった。

名人であれば、どの単語でも話をパッとつくれるのかもしれないが、一般人である私には、このセレクションがなかなか肝であった。

まず、「できるだけ聞いたことがない単語」の方が想像が膨らむと思う。

たとえば、グループの中に「高いクジラ」という単語がある。

これは「値段が高いクジラの肉(とか油)」みたいなものが実際にありそうで、現実的な方向に脳みそが行ってしまい、ヘンなことを考え辛くなった。

逆に「殻が痛いサンディエゴ」とか「トゲトゲ契約書」あたりは、「ヘン過ぎ」て上級者向けであると(そのときは)思った。

「普通」過ぎず、「ヘン」過ぎずの単語が、一般人はちょうどよく感じた。

最も「話をつくりやすそう!」と感じたのが、「食中毒死神」である。

「相性が極端に良さそう」「極端に悪そう」な単語同士の組み合わせを選ぶと、話がつくりやすそうに感じた。

「食中毒」と「死神」って、どちらも「死」に繋がりそうなネガティブなイメージを持つ。

「食中毒みたいなものを駆使して(武器として)、死神が悪さをする」みたいなベタな話がつくれそうだと思い、この組み合わせを最初に選んだ。

逆に相性が悪そうな組み合わせ、たとえば「優しい死神」とか「幸せを運ぶ死神」とかがあれば、何となくヘンな話を考えやすそうである。

さて、実際につくってみたデビュー作が以下である。

(b) 「お題」を前面に出すのか? 出さないのか?

この話を考えるにあたり、主人公は何となく「死神」にした方が、話がつくりやすそうだ。

問題は、その「死神」を「オス! オラ死神!」とハッキリと出すのか、隠す(何かに例える)のか、とても迷った。

本作に限らず、お題を「分かりやすい死神キャラ」として前面に出すのか、「〇〇は、まるで死神のようだ」として隠すのかは、色んな作品を考える上でポイントになると思った。

因みに、似たようなテーマで書かれた既存作が、ときに参考になるかもしれない。

「死神の話、、、」と考えていたとき、漫画『アウターゾーン』の中の「救命艇に死神がいる」という話を思い出した。

その話を反芻している内に、「割れ窓理論」という説も思い出すに至った。

そして、「『死神』がいると言っている内に、人の心は本当に『死神』をつくり出す」みたいな話が書けないだろうか、、、と思った。

要するに、先輩方の話をパクる少し拝借するというのも、一般人レベルとしてはアリだと思う。

(c) 方向性が決まったら、主人公のキャラを考える

上の「出す」か「隠す」かが決まった後は、主人公となる「死神」と、それ以外の登場人物のキャラを考える。

これは次の(d)とも関係がありそうである。

(d)「どう〇すか?」を考える

ここまで来ると、もう「どう〇すか」を考えるしかない。

「死神」と「食中毒」という物騒な組み合わせであるため、一般人レベルとしては「誰かに〇んでもらわなければ、話にならない」わけである。

本作に限らず、「お題をどのようにオチとして使うか」という普遍的な問題提起と考えることが可能と思う。

上のキャラ設定の話に戻るが、一般人レベルとしては、「〇すキャラ」「何を考えてるか分からない不気味な奴「〇されるキャラ」「分かりやすい悪役」みたいにするとスムーズにいくと思った。

「名人作は最後!ページはそのまま!」

[失敗談 1] 字数が多くなった!

当初、500文字~1000文字ぐらいに収めたかったが、結果的に5000文字ほどに膨らんだ。

初稿が完成したときは、もっと長く、削っても限界を感じた。

初めてショートショートを書く方は、同じ問題に直面するかもしれない。
短い文章で、読み手を煽り、オチまで付けるというのは、想像以上に難しいことがわかった。

これについては、ネットで名人の方数人が、とても興味深いことを仰っている。

「1シーンごとの字数の目安」みたいなものを、自分の中で感覚として掴んでゆく必要があるらしい。

私のデビュー作は「今日」、「1カ月前」、「昨日」と時系列を入れ替えて「3つのシーン」で成り立っている。

要するに、シーンを3つ盛り込んだ時点で、どれだけセリフや背景を削っても字数削減の限界があるらしい。。。

そう考えると、最初にターゲットとなる「字数」を定め、その後、書き始める前に「シーンの数」を事前に決める方がよいのかもしれない。

[失敗談 2] まさかの「お題」ずれした

これは、単なる私のケアレスミスであるが、「お題」をデカデカとアタマに書いたにもかかわらず、少しずれた。

ショートショートを書くにあたり、必ずしも「お題」を宣言しなくともよいと思うが、宣言した上で「ずれ」が生じると、読んでる方も何ともシラケると思うので、気を付けたい。。。

お題に寄せようと思ったが、すっかり話が出来上がった後だったので、エネルギーが残っていなかった。

そろそろ「名人作」のおススメせんかい!


さて、約束の6,000文字弱が近付いてきたので、タイトル詐欺にならぬよう、最後にとても参考になる「名人たち2名」の作品をご紹介する。

私のダラダラとした文章の後に持ってくるのも、失礼な感じもするが、序盤に持ってくると、そこで逃げる方が多いので、それでは私が何とも可哀そうではないか!

では、1作目のご紹介!


松浦照葉(てりは)さんの作品である。

何と!
私のお題である「食中毒死神」で、お題ずれなく(^^;)見事な作品をつくっていただき、非常に感服した次第である。

お世辞でもなく、めっちゃ高尚な話になっている!

「そもそも死神とは、どういう存在か?」から掘り下げられるとは。
教養レベルに差があるようにも感じ(汗)、大いに唸らせられた。。。

悔しいが、今回は私のデビュー作より、松浦照葉(てりは)さんの作品を読まれることをおススメする(私のも読んでくれる優しい方がスキ ♡)。

続いて、2作目のご紹介!


やっと!
ikue.mさんの作品を紹介することができた。

私はすでにikueさんの作品のファンになってしまい、私が「ショートショート書きたい!」と思ったきっかけをくださったnoter仲間さんである。

一番最初に「昇天」という作品を拝見し、「うわ!何コレ?めっちゃオモロい!」と思った後、続けて「雛祭り」という作品を読んだら作風がガラっと変わって激しく心を揺さぶられ、気付いたらフォローしていた。

「ギャップで人は落とせる」という実例である。
ikueさんは悪い人ですね。

さて、ikueさんの「汗」を選んだのには意味がある。

「松浦照葉(てりは)」さん「ikue.m」さんという両名人の作品に着目いただきたい。

私は、上手い方というのは、主要部分のストーリーも去ることながら、最後の1文(オチの後のオチ)が秀逸であると感じる。

2作品のどちらにも言えることであるが、私がこれらの作品を書くことができたとして(できないのであるが)、最後の1文の直前で話を終わらせてしまうと思う。

2作とも、最後の最後に「前の部分で出て来た前菜の残り」を改めて掬い上げ、(良い意味で)一見余分とも思われる「1文のデザート」として添え直し、それが別腹に入ることによって「最高潮に高揚されられた気分」を「ストん!」と緩和させられる。

もう!
このテクニック、何て言うの?
教えてよ!


「名人たちの作品」「私のもがき苦しむ姿」を見て、「面白そう! 私もショートショートにチャレンジしたい!」と思う方が居られれば、この上ない喜びである。

よし、初の「あなたの記事が話題に」も仕掛けたぞ!

果たして、名人たちに、私の思いは伝わっているのか?
それとも、エラーにより、届くことなく手前の池に落下したのか。

そして、本記事に最後の「1文のデザート」は出てこない。。。

(「後編」につづく)




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