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指導力より大事なこと

新年度が始まり、指導に慣れてないスタッフから
「何を伝えたらいいかわからない」
「同行訪問のとき、後輩を気にかけたいけどそんな余裕もなく空回りしてしまう」
などの悩みがきかれます。

・まず相手のニーズに応えること
・独り立ちまでに押さえておくべきポイントを押さえるためのツール
は必要となってくるのはもちろんですが、

ノウハウとか指導力より大事なのは
不完全であることを指導者自身も指導される側も受け入れ、互いの成長を見せ合えること
かなと考えています。

まずは相手が聴きたいことに答える、その上で・・・

基本的には、相手が聴きたいと思っていることに対して
伝えてあげられればOKと思いますが、
でも仕事を引き継ぐにあたって押さえておかなければならないポイントというものは存在するので、

それに関してはやっぱりチェックリスト、指針があると便利です。
うちのステーションでは、
今まで新卒教育を行っていくなかで作られた

・振り返りの指針
・単独訪問前のチェックリスト

があるので、それに沿って振り返りを行うことができれば
病気だけをみる看護師や
生活背景だけにとらわれすぎることなく
網羅的に情報収集する力と
たくさんの情報を統合してケアを考える力

つけることができます。

単独訪問前のチェックリストは
比較的「最低限のこと」にしぼられているものになりますが、
それでも
・訪問開始時間に合わせて移動できる とか
・挨拶ができる とか
・訪問先のルールを守ることができる とか
人として受け入れてもらえなくなることを回避するための項目

それぞれルーチンで行うケアに対する根拠とアセスメントを述べられること
などイレギュラーのない場合の対応ができるための項目

イレギュラーがあった場合の項目に関しては
起きうるイレギュラーをいくつか挙げ、
それに対して、まず誰に連絡をとり相談するべきか、
その後の流れはどうなるのかについて検討しておくこと
などが含まれています。

これらを、何の指針もチェックリストもなく
漏らさずに指導するのは至難の業で
何年経ってもやっぱりあると安心です。


意外と大事なのは指導者側の「今の姿」をそのまま見せること


「先輩たちが本当にわかりやすく指導してくれた/いいタイミングで必要なことを伝えてくれた」
と嬉しいことを言ってくれていたのですが

「でも自分がやるのは難しすぎる!」と。
それはそんなもんですって感じですが、

理想を持つのは簡単でも、そこまでのスモールステップを設定し、
落ち着いてそのステップを乗り越えるための努力をしつづけるのは
けっこう難しく、挫折しちゃう人もたくさんいると思います。

気持ちで追い求めることだけは簡単ですが
実務に落とし込むところは大変。

そこはやはり、指導者を指導する立場から手助けするといいんじゃないかなと思っています。

そして、早い段階からできてしまっていたら
入ってきた後輩も「1年後にここまでにならないといけないの!?」

と焦ってしまうはずなので、
ありのままの、今は必死にやってコレ!っていう姿を見せることは
けして悪いことじゃないと思います。

もちろんその先にもっと追い求める理想がなく、
コレくらいでいいや
だとあんまりよくないですが・・・

完全な人になれることは一生来ないので、
不完全であることを指導者自身も指導される側も受け入れ、互いの成長を見せ合える姿勢を大事にしてほしいし、私も大事にし続けたいなと思います。

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