見出し画像

クラシコストーリー!変わらない挑戦の心とモノづくりの姿勢

2020年、クラシコは積極的な採用活動を始めました。

「テーラード技術を取り入れた医療従事者向けの白衣を中心に、メディカルアパレルの領域でグローバルNo.1のブランドをつくる」

この目標は創業時、代表の大和(おおわ)と共同創業者の大豆生田(おおまめうだ)によって掲げられました。

以来、着実に商品数は増え、コラボ開発、BtoB事業の開拓、海外展開など、目標に向けて邁進を続けています。

それから12年。クラシコで「変わったもの・変わらなかったもの」があります。

変わったのは、オーダーメードでの生産を終了させたこと。
変わらないのは、挑戦する心とモノづくりへの姿勢。

この記事では「白衣のオーダーメード」を販売していた当時の様子を公開しつつ、現在のクラシコの原型となった歴史についてお伝えします。

国内初!オーダーメード生産への挑戦

画像1

──現在はレディメード(既製品)の販売のみですが、以前はオーダーメード販売もしていました。どのような理由から始まったのでしょうか?

理由は2つありました。

当時のメディアカルアパレル市場では、医療従事者向け白衣のカスタマイズをしている会社が、個人商店を除いて見当たらなかったことが1つ。

新しいことへ挑戦し「業界でパイオニア的な存在になれたら面白いね」という会話が社内でされていました。

もう1つは、お客さまからの要望が多かったことが挙げられます。

リピーターの方々から、

・ほかの人と被らないオリジナル性がほしい
・より身体に沿うような白衣がほしい

という感想メールを多くいただいていました。

──オーダーメードの生産に向けて、懸念されたことなどはありましたか?

この取り組みが始まったのは創業から3年が経った頃です。当時のクラシコといえば、白衣の定番商品やスクラブ(半袖ウェア)の型を増やしている時期でした。

そのため、日頃やりとりをする工場はすべて量産工場だったんです。そこへ無理をいう形でオーダーメードの商品を作り始めました。

スタート前からある程度の予想はできていましたが、やはり量産工場でイチからオーダーメードの仕組みを作っていくことは大変でした。

工場側もそれを承知の上で、課題解決の方向を一緒に探していこうと話がまとまりました。そこから2年ほど、試行錯誤しながらオーダーメードの販売を続けることになります。

難しい課題にも「挑戦の姿勢」を貫く

画像2

──当時扱っていた「オーダーメード」はどのようなものですか?

クラシコのECサイトでご注文をいただく際に、着丈や総丈の指定、ボタンや裏地などの選択ができるもので、フルではなくセミオーダー方式でした。

基本的にはリピーターのお客さま向けで、既製品をより自分にフィットするサイズに変更したり、デザインも自分の好みをより反映させることができました。

注文が入ってから工場にオーダーが流れ、生産が開始されます。

──運用を始めてみて、大変だったことはありますか?

コストと生産クオリティの面ですぐ課題にぶつかりました。

最初はあまりコストをかけずにスタートし、受注量も半月に10~30着程度に抑えるようにしていました。工場へのオーダーシートはシステムで構築してメールやFAXで工場へ流す、という送る方も送られる方も手間のかかるやり方で。特に工場にはかなりの負荷がかかってしまいました。

また、当時クラシコが提携していた工場はオーダー専門ではないため、カスタマイズで1つ1つ異なるオーダーを量産で流すのは初めて。そんな背景もあり、注文内容と異なる着丈で生地を裁断してしまったり、違うボタンを付けてしまったり。

1ヶ月に100着以上のオーダーが入るようになってからは、生産が追いつかなくなり…。それを補おうとすると、今度は納期管理とコストの面で採算がどうしても合わなくなる、といったことがありました。

──具体的にどんな問題がありましたか?

在庫管理が特に大きな課題でした。

注文が入ってから生地を裁断するのか、それとも選べるパーツごとに予め生地をカットしておくのかなど、何度もディスカッションをしました。

最終的には生地もナマモノなので、受注してからすべての生地パーツを裁断するようになりました。理由は生地のロット毎で色が微妙に異なることもあるからです。

違うロットの生地を組み合わせて1つの製品を作ってしまうと、袖や襟などのパーツ毎に若干の色の違いが生まれてしまい兼ねません。

予め生地をカットして生産性を上げるには、工場側にロット管理までお願いしなくては行けない状況になりました。

もちろんその分、工場へは通常の既製品を作るよりも高い料金をお支払いしていましたが、それでも工場負担があまりに大きいということでオーダーメード生産はやむなく中止せざるを得ませんでした。

──最終的にオーダーメード販売は終了させましたが、この経験から得られたものはありましたか?

私も前職からアパレル業界にいたので、この挑戦が難しいことは当初から予想はしていました。ですが、やってみないとわからないこともたくさんあります。

事実これまでクラシコは、バリューの1つである「手を上げよう」へ次々とチャレンジすることで成長してきました。挑戦の心は今後も忘れたくないと思っています。

創業期から変わらないクラシコの想い

画像3

──10年近くオーダーメードを扱っていませんが、現在はどのような生産体制なのでしょうか。

レディメード(既製品)の販売に絞っています。半年毎の生産計画を縫製工場に伝え、納期管理やクオリティの担保、安定した生産数の維持をコントロールしています。

月の売上によって数量の比重が変わることはありますが、運用は安定しています。いわゆる計画生産です。

──もう一度、オーダーメード生産に挑戦したい気持ちはありますか?

オリジナル性であったり、特別なものを望むお客さまにはオーダーメードの品を提供したいという想いはいまもあります。

今後はメディカルアパレルの領域で「店舗」の運営をすることも想定しています。

そういった場面では、対話のなかでオリジナル性や独創性、そして身体によりフィットするものを提供していきたいですね。

ただ、目下クラシコが挑戦しているのは海外展開、特に中国や欧米を中心にしたグローバル市場です。

ナース向けのBtoB事業も着実に動き出していますので、優先順位を確かめながら進めていきたいと考えています。

──生産方式が変わっても、今も変わらず大切にしていることがあるとしたら、それは何でしょうか?

お客さまの声やご要望と、ブランドとして大切にしているデザインの考え方や世界観。この両輪のバランスを取り、上手く共存させながらモノづくりに向き合うことです。

現在は終了してしまっているオーダーメード生産も、もともとはお客さまの声から始まったものでした。お客さまが望むもの、且つ、クラシコの目指す世界観とマッチするのであれば「手を上げて」挑戦する。これまでもこれからも、変わらずに続けていきたいです。

──最後に、これから入ってくる社員に向けてメッセージをお願いします。

これからクラシコは社員数も増えていきます。

そのなかにあっても、私たちは「お客様の声に結びついた商品作りと、クラシコの目指すブランドの世界観」の2つを大切にしていることを忘れないでほしいなと思います。

そして、どんなに難しいオーダーであっても挑戦を忘れず、「手を上げる」。それがいまも昔も変わらないクラシコのバリューであり、想いです。


===

クラシコでは、一緒に働く仲間を募集しています。もし、興味をお持ちの方は、こちらからエントリーくださると嬉しいです。


この記事が参加している募集

オープン社内報

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?