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ディープ・フェイク最前線レポート

私がディープ・フェイクについて検索したのは、「テレビ会議にイーロン・マスクが来た」というSNSネタからです。

「ディープ・フェイクの光と影」

突然ZOOMに入って来たおなじみのテスラ社代表、驚きも無理ありません。
しかも挨拶の後に、女性の髪の色を褒めたりと細かい演出ぶりです。

こちらは Avatarifyというアプリ(当時はGit Hubのソース)の宣伝でもあったので、楽しむ事が出来ましたが一歩間違えると犯罪にもつながる技術です。

ディープ・フェイクの仕組み

冒頭のタイトルは、ご紹介したイーロン・マスク動画の検索時に気になったタイトルをお借りしました。(DIAMOND SIGNALより)
この表現こそまさにこの技術にピッタリ。

その仕組みは通常のディープ・ラーニングと異なり、「GAN(敵対的生成ネットワーク)」と呼ばれる2段階構造となっています。
簡単に説明すると、AIで生成したデータをAIが評価するという構造で、これを繰り返す事により、人間が見てもフェイクだと見破り辛いフェイク画像を生成する事が出来ます。

このYou Tubeのように、まるでザッカーバーグがデータ盗用に関する警鐘を鳴らしているかのようなインタビュー動画も作る事が可能になり、永久にオンラインで拡散され続けて行くのです。

ただし「光」の面も否定出来ません。この技術を活用する事により、高感度の高いバーチャル・アイドルのパフォーマンスを楽しんだり、亡くなった大切な人を感じる様な動画を作る事も出来ます。

身近に迫る危機(デート・アプリの例)

今までご紹介した様なケースは有名人であったり、個人で楽しむコンテンツの将来性です。しかしディープ・フェイクは私たちのすぐ身近にも存在します。
コロナ時期の自粛期間にデート・アプリを始めた人も多いのではないでしょうか。
どのアプリも写真だけではなく、動画やチャット、電話機能まで追加されてコミュニケーション・ツールのひとつとして進化しています。

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同時にスキャマー(scammer:詐欺師)と呼ばれる個人やグループも激増し、優しさや寂しさという感情のスキに漬け込む手法が横行しています。

写真をレタッチするという従来の手法から、今回のテーマであるディープ・フェイクを活用した動画メッセージや、ビデオ通話に遭遇する事もあります。
私の経験上ですが、中国アプリWe Chatに誘導するお相手は可能性が高いです。
手口としてはチャットを初めてから3日位で「信用に値する動画/通話」での
アプローチがあります。
一度信用を勝ち取ると強いですね。
その後はチャットや画素数の低い「仕事中写真」や「家族写真」が送られてくる事が多いです。クロージング(個人情報や金銭に関わる決着)は出会ってから20日位ですね(笑)
もちろんスキャマーには様々なタイプがいますので割愛しますが、それだけで長文のブログを書けそうです!

レタッチにせよ、ディープ・フェイクにせよ「違和感」は否めないです。
つまり冷静さがあれば対応出来ますが、ディープ・フェイクでの「信用に値する動画/通話」があると難しいですね。

身近に迫る危機(スマホ・アプリの場合)

今回ディープ・フェイクについて投稿したいと思ったのは、友人との会話がきっかけです。
SNSについて話していた延長で、効果的な動画投稿のサンプルをチェックしていました。
ひとしきり盛り上がった後で、最近流行りのアプリ「Face Play」(顔ハメアプリ)を試す事に。

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テンプレの中華美人の動画テンプレに自分のポートレート(数枚選択してミックスし、よるリアルに近づける事も可能)を当てはめます。

実際に試してみたのがコレ。

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後でインスタのフィードに動画を公開します。(こちらは私、Kanackyです。)

こちらのアプリもよく出来ていますが、セキュリティ面での不安は拭い去れません。
ノリも含めて「やってみた」のですが、後悔の念を加味しつつ本日投稿しました。
ご存知の通り、アカウント登録する際、個人情報をサービス側に共有します。
特にディープ・フェイクのサービスでは、個人の顔(虹彩情報、映り込み)、背景情報、指紋情報(ピースをした際)を提供する事になります。

ディープ・フェイク活用について

利用する際は最新の注意が必要ですが、生成した素材は最大限に活用しましょう。
もちろん「光」の部分に焦点をあて、個人で楽しむ事はオススメですし、信頼度の高いサービスを期待したいです。
ビジネスでの活用は善悪の判断が必要ですが、個人の思い出に寄り添うサービスは、個人的にも利用してみたいと思います。

皆さんはどのように活用しますか?




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