そこにないものの話ができない苦痛【Row&Row】
村山由佳著 Row&Row
結婚13年目
広告代理店に勤めている40代妻
住宅兼店舗(郊外)で美容室を営む3つ下の夫
お互いに些細な不満をかかえつつも、
離婚するほど不仲でもなく、
かといって穏やかで安らげる関係でもない生活
夫が趣味サークルで出会った20代の女性を雇い、
一緒に仕事をするようになってから
崩れていく夫婦関係
夫と妻の性格が両極端
妻:夫
・会社員:自営業
・バリキャリ(男社会):変化のない日々(地域の奥様相手)
・収入多い:普通
・強さ:弱さ
・鋭さ:鈍さ
妻はいわゆるバリキャリ
(妻に言ったら絶対怒られる表現だな~)
男性社会の中で働き続け、信頼と業績をあげてきているから、
自分の軸も自信もあって、真面目で頭の回転が速い
1人でも生きていけそうって言われるタイプ
夫は自宅の1階で美容室を営むが、売り上げはそこまで…
妻の収入に頼っている部分があり、引け目を感じたり
上から物を言われている(見下されている)ように感じて
男としてのプライドを結構気にしている
結婚生活を続けていくうちに、
知らぬ間に互いにプライドを傷つけあっていて
少しずつ居心地の悪い溝ができていった
結婚当初、長所に感じられていた部分が
短所に感じるように。
でも、変わったのは相手じゃなくて、自分の受け取り方。
夫婦だけど他人だから、価値観が違って当たり前だけど
結婚相手は反対の性格でいいのか?
反対だからこそ、補い合えるものもあるはず
けど、仕事への理解は近い業種のほうはいいのかなとも思えた
恋愛だけじゃない。仕事と生活と子供
各登場人物の仕事ぶりを見ることができる
お仕事小説好きの私としては、激アツ!
バリキャリ奥さん…好きだなぁ
回りからの信頼が厚いから、助けてくれる人が多いところも
素敵だな~って。
どこまでがリアルと近いのかはわからないけど、
広告代理店の忙しさよ…
トラブルを何度も乗り切って
家に帰ってきたのに
安らげない自宅っていうのがつらいなぁって。
相手に気を使って置きたいものも置けず
猫も飼えず
休日も気を使って…
そりゃ仕事していたり、カプセルホテルに泊まったほうが
気が楽なのも分かるよ涼子…(奥さんの名前)
子供がいないから、遅くまで仕事ができるけど
片道1時間半だから終電を気にして
夫がちょっと不機嫌なのにも気を使って
でも離婚するほどじゃない
つらい!!!
なにこれつらい!!!!
結婚てなんなんだ
自由がいいよう
村山由香さんラブ
村山由香さんの本は、「花酔ひ」「ありふれた愛じゃない」「ある愛の寓話」を読んだことがあって
最初の2冊は、今回紹介した本の雰囲気(ジャンル)と近いかな
心理描写が本当に生々しくて
自分がその人物になったような感覚に毎回なる
(移入できるのは、たぶん私が共感性が強いからっていうのもあるかも)
すれ違っていく過程が細かくて、どんどん引き込まれていくから
この本は500頁以上あるんだけど、2日で読み終わってしまった
しかも朝活を頑張っているのに、先が気になりすぎて夜更かししてまで
読み進めちゃった
ブラック気味な恋愛小説が読みたい人に
ぜひ読んでみてほしい。
あとお仕事小説好きにも読んでほしい一冊
インスタでも、本の紹介をしてるよ~
https://www.instagram.com/citrus_lemon358/
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