桜の花びらか、ワイヤレスイヤホンか。
今朝の出来事。
用がありコンビニへ行った帰り道のこと。
コンビニでコピーを取り、何気に久しぶりのコンビニだったのでお気に入りのパンを買って帰った。
かなりお気に入りだから、久々に食べられることがうれしくてワクワクしながら歩いていた。
音楽でも聴こう。そう思ってワイヤレスイヤホンをポケットから取り出す。
私のワイヤレスイヤホンは、パステルピンクだ。優しい色味の、薄いピンク。かわいい。
そんなに高価なものではなかったけど、コロンとした丸みのあるフォルムを気に入って購入した。もう2年くらいは使っているかもしれない。
ケースのふたを開け、右耳用のイヤホンを摘んだ瞬間、すぐ横を通った自転車に乗ったおじいさんが何かに驚いたようで「わー」と言った。
声には出していないものの、私も心の中で「わー!??」となって驚いてしまい、右耳用のイヤホンを落としてしまった。というより、気づいたら消えていた。
「うそやん……壊れてもないのに、買い直す感じ!?」と思いながら、周囲の地面をキョロキョロと探した。人通りが少なくて良かった。
パンを買ってワクワクしていたところから、まさかの急降下。
まだ少し、散った桜の花びらが地面に張り付いていて、「桜の花びらなのか、私の薄ピンクのイヤホンなのか?」という感じになった。
「桜の花びら」と「ワイヤレスイヤホン」で迷う日が来るなんて、思ってもみなかった。
こんなときに思うことじゃないかもしれないけど、通常、組み合わさることがなさそうな言葉や物が組み合わさっているのを見るのが好きだ。なんだかワクワクする。
何度も周囲を見たけど見つからなくて諦めかけた。
ダメ元で肩からかけていたサコッシュのポケットを見てみると、なんとそこに落としたイヤホンが入っていた。
「ラッキー!!!!!(ラッキー?????)」と思った。
落として焦って落ち込みかけたことは良くなかったけど、これはラッキーなことなんだと思う。そう思えることはいいことだと思う。
ラッキーを噛み締めながら歩き始めた。急上昇して少し上回った。
「ところで、おじいさんは何に驚いたんだろう?」とはあまり思うこともなく、イヤホンを失くしていなかった喜びを噛み締めた。
こんなことでラッキーと思える自分のことが好きだったりする。
今日もお気に入りのパンがおいしい。
幸せを噛み締める。
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