立ち話で固定観念のオンパレードを押し付けられる
今日は国際女性デーですね。
ミモザの花をモチーフにしたイメージ画像があちこちで散見されるなか、今日の昼間は散歩に出かけました。
すると固定概念のオンパレードのような押し売りを受けてしまったので、ここに書いてみます。
散歩中たまに会って話をするおじいさん
いつも同じような時間帯に散歩をしていると、その時間帯の散歩を日課にしている同じ人に会う確率が高いです。そんななかで、たま〜に出会うおしゃべり好きな推定70代後半ぐらいのおじいさんがいて、たまたま今日、その人にばったり会ったときのこと。
「どう? 仕事は? もうそろそろ選んで断らないといけないぐらい仕事入ってきた?笑」なんて今日も気さくに声をかけられました。
そう、普通であれば会社に勤めている時間帯(平日の日中など)に私が散歩していることが多いので、それを不思議がって「お仕事は? それとも学生さん?」なんて声をかけられたのが、そもそも話をするようになったキッカケだったのです。
私は個人事業なので出勤も決まった勤務時間もなく、みんなが働いている時間帯に仕事をしている時もあれば、逆に週末でも仕事をしていることもあるし、相手先からの確認待ちで日中に空白の時間が出て、リフレッシュのために散歩する時があるんです、なんてことも以前そのときに話して説明していました。
「そんな自由に仕事ができて、遊びのような、はたしてそれは仕事なのだろうか。僕のときもそんな働き方があればなぁ」なんていつもどこかちょっと引っかかるコメントを残して去っていく。そんなおじいさんです。
今日、言われたこと
今日も立ち話で、天気の話など当たり障りのない世間話を交わしていたなか、急に「でも寿命で親族が亡くなって孤立したときのこととか、そろそろ考えて自立しておかないと」と言われたのです。
心のなかで「あぁ、この人のなかで私はちゃんと仕事をしていなくて自立もしていない人として見られているんだな」と思いながら、昨日ちゃんと確定申告の納付書を持って税金を納めてきたんだけどなぁ、なんて考えながら適当に「はぁ、」みたいに相槌を打ってしまった。
すると、おじいさんの一方的なマシンガントークは勢いを増していき、
「仕事が無理なら、結婚するとかね。いまボーイフレンドとかいるの? 実はメールを夜に返し切れないほど沢山いたりして(笑)どちらにせよ、そろそろ急がないといけないね」
「いやぁ〜実は、30歳を超えてお互いに独身だったら一緒に住もうねって仮約束してる同性の子がいて」なんて、なぜかその場では言えませんでした。というか、いう気にもなれなかった。
だから「いやぁ〜、とりあえず今は仕事に集中したくて」なんて答えるのが精一杯になってしまって、当たり障りのない返答をしてしまった。
一瞬、反論しようかと脳裏によぎったのだけれども、なんともそのおじいさんに一切の悪気がなく、君のことを想って言っているんだよみたいなものが滲み出ているのを感じ取ってしまって、これがこの人なりの(もしくは、この人が生きてきた時代の)"当たり前で普通の" 話題の振り方なのだろうなぁ、なんて頭で色々と考えているうちに会話が終わってしまったのです。
最後にカウンターパンチ
最後に聞かれた質問が、趣味はなに? だったので、読書です、と答えると
「どんな本を読むの? 僕は男だから歴史や戦記物が好きだけど、女性だったらやっぱりロマンティックな愛を語った物語ばっかりが好きなんでしょう?」
と、とことん固定概念に当てはめられたことを言われてしまったので、さすがにこれには正直に答えることに。
本当に文学から専門書までいろんなものを読みますけど、好きな本でいうとニーチェとか、あと最近は『暇と退屈の倫理学』を読んでます、なんて正直に答えると、私が好きな本には興味がなかったのか すぐに「じゃあまたね」と帰っていきました。
……なんか、反論とか、したほうが良かったのかな。
いやいや今の時代はね……なんて答えた方が良かったのかな、なんて思いながらも、そういうことが"普通で良し"とされて、当たり前とされた時代を生きてきたのだろうなぁと、帰り道に考えながら。
今日 私に向けられたおじいちゃんの数々の発言は、いまの時代に当てはめると全部が問題発言に近いな、なんて感じながら。
でも、あの人たちが生きてきた時代よりも、いま時代はたしかに変わってきているんだなとも実感できる出来事でした。
これからも時代がどんどん進化していくといいな。
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