2021年元日〜初詣のはしご

あけましておめでとうございます。

公私共々、苦難の連続の2020年がやっと終わり、なんとか新しい年を迎えることができた。精神的に苦しい苦しい12月だったが、年末は敢えて今までと真逆に「何もしない」と決め、それを額面通りに実践した。外形的にはダラダラとベッドの上でiPhoneやiPadをいじったり、何かを食べたりするだけの生活、引き篭もりとほぼ同様。今までなら苦痛以外何物でもなく、と言うかむしろ嫌悪していた行動様式なので、心自体は決して満たされないものの、昨年のステイホーム慣れ？と12月の事件のせいと、寒さも手伝って、少しだけ快適さも感じることができるようになった。
今は中途半端に居場所がないような状態なので、こんなこともしていられるが、そのうちにまたそんなことが許容されないような忙しさに巻き込まれていくだろうと思うし、こんな生活の長期間の継続は心身とも支障をきたしていくだろうと容易に想像できる。有限だからこそ堪えられる？行動様式だと思う。
さて、さすがに複雑な思いがあるものの、私にとって大変革が必至の一年の初日にこんな行動様式で良いとは思えず、ついに、出かけることに。2021年の初詣。東京の神社仏閣への初詣はおそらく今年で最後になる可能性が高い。

まずは靖国神社。
雲ひとつない快晴、早朝の極寒を脱し風も穏やかで麗かな陽気が。
ここ10年近く、年末から元日まで大阪で過ごし、元日最終の飛行機で東京に戻り、2日の朝に一般参賀から靖国神社に参拝すると言うのが恒例化しつつあった。
でも今年は元日に参拝。今までの私の行動様式では超早朝にお詣りしないと気が済まなかったものの、今回から少し変えてみて心にゆとりを持ち慌てずゆっくり向かった。なので着いたのが9時半。着いて驚いたのが想定以上に参拝客が少ないこと。例年なら2日か3日でも大勢の人で賑わい、本殿まで辿り着くにはそれ相応の時間がかかるのに、すっと進みすっと終わり拍子抜けした。ニューノーマルなのかまだ今年が異常なのか、まだまだ先はわからない。
靖国神社と言えば政治的にやや偏った思想で見られることが多いし、そう言う思いは私も少しはあるものの、それより何より、ここでは四季折々を感じとることができ、いつ来ても美しいと感じれる。

次にその足で鎌倉へ。鶴岡八幡宮。
毎年3日には早朝に年に一度だけ行く店で朝食を頂き、参拝するのが常。そのまま荏柄天神、鎌倉宮、御霊神社等お詣りするのもここ数年のルーティン。ペンネームの室町は室町時代からとったもの。室町時代の前は鎌倉時代。どうしても今年は早めに行っておきたかった。鶴岡八幡宮は京都の石清水八幡宮から勧請され、武家としての源家の守護神に。何かに立ち向かっていくモードの時はここの御加護を賜りたいと思ってお詣りする。今年一年の嵐になるであろう戦いの必勝祈願みたいなもの。
そしてここも本当に美しい。石階段の頂上、本宮から見下ろすと真っ直ぐ伸びた若宮大路のその先に由比ヶ浜、材木座海岸が見える。
まだ午前中だったせいか、ここも参拝客が少ない。靖国神社同様にすっと進めてすっと終えた。コロナ禍とは言え今年は困難なことでもすっと行くような前兆か。

そしてもう一つ足を延ばして、葉山の森戸大明神へ。
初詣するのは初めて。こんなお天気とこんな陽気なので富士山と江の島を観たくて。鎌倉もそうだが葉山にもそうそう来ることなくなるなぁと思ったので、思い立ったら吉日で参拝。狛犬もマスクさせるパフォーマンス。時間的なものかここが参拝に最も時間がかかった。
そして森戸海岸。

微かに霞がかっていたが肉眼ではハッキリと富士山と江の島が見える。素晴らしいの一言。今までは休みの日、その気になればいつでも稲村ヶ崎から、逗子海岸から、とか見に来れたが、ほぼ見納めだ思い、この眺望をしばし噛み締める。

結局、そうそう今までの行動様式と変わらず、あっちこっち、イラチな性格のため、動き倒して、想定していた最大限の予定をこなしてしまった。充実したものの、何も変えれてないと自己嫌悪。そして朝から何も食べてなかったことに改めて気付く。
いつもなら食べログ等で調べるが、今日は元日で開いてる店が少ない。繰り返すが今までの行動様式を些細なところでも変えることが、今年の一つの課題なので、何も調べず、森戸神社の真前にあるハワイアンカフェで牛すじカレーと生ビールをオーダー。

現在に連なる日本の伝統的なイベントである初詣をこなし(1日に離れた場所を何ヶ所も詣る人も多くないが)自らと自らの関係者の幸福と勝利の祈願を神の御加護にすがりながら、全く正月に関係のない食事をするという、まさしく多様化した価値観を実践。
ここから何を得るのか何を学べるのかは全くわからない。
使い古された言葉だが

心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる

ことを信じて人にとってはどうでもいいことから変えていく努力を続けていきたいと思う2021年の元日だった。