【台湾留学体験記】自分はとても恵まれている/颯


富永颯・静宜大学管理学部観光事業学科



「自分はとても恵まれている。」この言葉を昔の自分自身に伝えたいです。大学3年生になったことをきっかけにこれまでの留学生活を振り返る機会が増えました。また大学生活も残り半分、新しいことにチャレンジしようと、さまざまな事に取り組み始めました。

今回この留学体験記書くことになったのも、中国語予備校時代の先輩からの嬉しいオファーがあったからです。今年はチャレンジの年にしようと決めた私にとって、ベストタイミングなありがたいオファーでした。そんな私の留学生活を、この体験記に残したいと思います。

遡ること5年前、台湾との出会いは私が高校2年生の時です。きっかけは、高校で行われた中国語予備校の説明会です。私は大学に進んだ後、海外への留学も目標にしていました。「日本と友好的な関係かつ学費の安い台湾」もともと留学を考えていた私にとって、メリットしかない最高の選択肢でした。


しかし、学費が安いとはいえ、台湾は異国の地。それに加えて予備校の学費。両親の不安や心配は計り知れないものがあったかと思います。今考えると、そんな中私の背中を押して応援してくれた両親には感謝しかありません。「恵まれているな。」そう感じました。


高校2年生で留学を決めた私は、約2年半の予備校生活を過ごすことになります。2週間ほどの基礎的な学習を終えた後、2年上の先輩方と一緒に授業を受けはじめました。先輩方はすでに大学進学間近で、中国語のレベルも高く、授業についていくのは大変だったのを今でも覚えています。

それでも頑張れていたのは、同じ時期に入校した同学年の友達がいたからだと思います。授業は基本的に単語、文法、本文、復習を兼ねたミニゲーム等の流れで行われました。大学入学が近づくにつれて授業の難易度は格段に上がり、後半は中国語のニュースを翻訳する授業や、中国語を用いた討論対決なども行いました。

台湾の旧正月やクリスマス、ハロウィンの時期には、いつもとは違った特別な授業もありました。高校を卒業したころから本格的に入学準備をはじめました。やる事はたくさんありましたが、幸い予備校への入校が早かったこともあり、先輩方の助けも借りつつ順調に進めることができました



 予備校に入校して約半年がたった頃、第一志望であった静宜大学管理学部観光事業学科への入学が決まりました。静宜大学は台湾中部の台中にある大学です。この大学を選んだ理由としていくつか紹介します。

まず一つ目に、台中の気候の良さです。台中は年間を通して雨が少なく、長く住むには最適な場所だと思います。二つ目に授業の内容です。観光事業学科といってもホテル系、飲食系、管理系など色々な内容があります。静宜大学の観光事業学科は、その中でも私が勉強したいと考えていた管理系だったのでここに決めました。


 大学入学後の初めの半年は、台湾人とのコミュニケーションや台湾の授業形態に戸惑いを隠せないこともありました。台湾の大学のシステムは、自分が想像していたものと大きく違っていました。一番ギャップに感じたところは、台湾の大学はクラス制度があるというところです。日本の高校と同じように、クラスメイトと担任の先生がいます。月に一度ほど定期的にクラス会議なども開かれます。


 現在三年生になり、台湾での生活に慣れ、大学の授業も落ち着いてきました。そのため最近から台湾での社会経験を積もうと思い、アルバイトを始めました。大学の外にコミュニティを作ることは、人によっては大学生活がおろそかになってしまうため簡単におすすめできませんが、私にはとてもあっていました。

社会人の知り合いもでき、その方たちからたくさんの波乱万丈な経験や、ためになる話を聞けて、自分自身の糧にできたのではないかと思います。また、ゆっくりと就活に向けた準備も始めています。台湾にいる日本人留学生が日本で就職するのはいろいろと手間がかかります。

ですが最近では学生団体が日本人留学生と日本企業をつなげるイベントを企画していたり、就活サポートも充実してきています。それらを活用するのもありだと思います。


 最後に、台湾留学は決して楽なものではないし、大変なことも多いです。それでもそれ以上にたくさんの楽しいことや素晴らしい出会いがあると思います。この留学体験記が誰かの小さな助けになっていると嬉しいです。みんなで日本と台湾を盛り上げていきましょう!


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