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【ドイツ周遊】秋めくアルプスの麓に佇む白鳥の孤城・ノイシュヴァンシュタイン城
こんにちは。
ドイツ・ミュンヘンに留学中の大学生、桜です。
ついに先日、ドイツが誇る白亜の城・ノイシュヴァンシュタイン城が世界遺産登録申請されたそうですね。
今回は、そのノイシュヴァンシュタイン城が紅葉に囲まれる美しい景色を一目見ようと、秋も深まる11月頭に友達と一緒に行ってきました。
二度目のノイシュヴァンシュタイン訪問
相も変わらず出発は早朝。
早朝出発のいいところは、こんな綺麗な朝焼けに出会うことがままあるところ。
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ミュンヘンから電車を一本乗り継いでちょうど二時間ほど、南ドイツの街フュッセンに到着です。
実は今日一緒の友達は日本の大学の友達で、去年の夏休みにいちど一緒にドイツ旅行に来ていて、その時にノイシュヴァンシュタイン城も訪れているのです。
(そしてこの日より後にもう一度行ったので、通算3回。何度言っても飽きません)
その時にフュッセン駅の裏で撮った写真を思い返して盛り上がったり…
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フュッセンの駅から城の麓まではバスで向かいます。
バス停を降りると、夏に比べて随分低くなった太陽が赤い葉っぱと白い城を照らしているのが見えました。
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ちなみにノイシュヴァンシュタイン城は山の中腹にそびえ立つように建っていますが、そこから見下ろす位置にはこの城を造ったルートヴィヒ二世が幼少期を過ごした黄色が特徴的な城、ホーエンシュヴァンガウ城があります。
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ビール片手に登山
さて、城まで行くには①バス、②馬車、③徒歩という交通手段がありますが、前者二つはお金がかかるしせっかく紅葉が綺麗なんだから!と、歩いて上ることにしました。
お金浮いたしビールでも・・・とノイシュヴァンシュタイン城のラベルの瓶ビール片手に歩いて結局浮いた分を上回るという。
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一年前、ミュンヘンに留学に来れるといいなと話した友達とこうやって念願を叶えて再びノイシュヴァンシュタインを訪れていることにじーんと来ました。
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この道思ったより長くて、途中ショートカットしようと崖の土の所を登っていこうとしたのですが傾斜がきつすぎて断念。
崖の道を登って行ったのはガチ登山の恰好をしているおば様方だけでした。
それにしても、こんなに綺麗な紅葉の天井を見ながら冷たくて新鮮な空気を吸って歩くのがとても幸せで、運動不足が祟った足腰の痛みすら吹き飛びました。
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色づく木々の間から透けて見える白亜の城。
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ふと振り返ってみると、私が大好きな南ドイツの平らで長閑な田園風景。
奥には空色をした湖も見えました。
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さあ!やっとたどり着いたノイシュバンシュタイン城。
ところが・・・
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ドイツ国内外さまざまなお城を廻っていてこんなこと初めてなのですが、
城の中で火災報知機が作動して消防車が難題も駆けつけ、城門は完全に封鎖。
どうせ誰かがタバコに火でも点けたんじゃ…みんな禁煙エリアでも平気で吸うし…
と少し皮肉になっていましたが、30分~45分ほどだったかな?安全が確認されたようで、消防車も無事に帰っていきました。
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側面からみたノイシュヴァンシュタインはこんな感じ。
経年で黒ずんではいるものの、白亜の城と呼ばれる所以がわかる美しい外壁。
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未完成に終わった豪華絢爛な城内部
ここで、城を三回見学している私のノイシュヴァンシュタインお気に入りポイント。
城内見学中は撮影が禁止だったので、公式サイトの写真を使っています。
写真でも素晴らしさは伝わりますが、本物は写真の100倍くらい感動します。
控えの間
見学が始まってまず目にする部屋です。
ワーグナーの大ファンだったルートヴィヒは、彼の『ニーベルンゲンの歌』をモチーフに控えの間を造ります。
ここにおいて描かれたこの歌劇の英雄ジークフリートは、ドイツで知らない者はいないと言われています。
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玉座の間
キリストや十二使徒の絵が描かれたこの美しい玉座の間ですが、完成前に王が亡くなってしまったため実際に玉座が置かれることはありませんでした。
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そして、音声ガイド曰くこの部屋はトルコ・イスタンブルのアヤソフィアをモチーフにしているそう。
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他にも、懐古趣味的で自分が生まれるより前のロココ様式をこよなく愛したルートヴィヒ二世が造る城の内部には、ヨーロッパ各国さまざまな城のオマージュが見られるのでとても楽しいです。
寝室
なんといってもここが私の一番のお気に入り。
バイエルンを象徴する“青”とバイエルン王国の紋章がちりばめられたこの部屋は、特に身長190センチ越えの王のからだをすっぽりとおさめるための巨大なベッドは、カーテンから枕まですべて真っ青でひたすら美しい。
そしてこの部屋は、ワーグナーオペラの最高傑作ともされた悲恋の物語『トリスタンとイゾルデ』がモチーフになっていて、壁中に物語のワンシーンが繊細に美しく描かれています。
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そして、王はワーグナーのオペラ『ローエングリン』の白鳥の騎士を自分と重ね合わせており、その象徴である白鳥がこの白には大量に登場します。
そのうちの一つが、この寝室の蛇口。
ひとつひとうつの家具や装飾が緻密であり華やかで、この寝室には寝ずに10時間でも20時間でも籠れる気がします。
居間
サロンと「白鳥の間」からなるこの居間は、先ほどの『ローエングリン』がモチーフとされているだけあって白鳥が多く登場します。
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ちなみに一枚目画面中央の扉は、ルートヴィヒこだわりの洞窟へと続いています。
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歌人の間
またまたワーグナーのオペラをモチーフにした部屋が。
ここは「歌人の間」で、『タンホイザー』がモチーフにされています。
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そしてなぜここが私のお気に入りの一つなのかと言うと、
先日アイゼナハにあるヴァルトブルク城(ルターが聖書を翻訳したことでも知られる城)に行ってきたのですが、そこにある「祝宴の間」で毎夜毎夜行われた歌合戦をワーグナーがオペラにしたのが『タンホイザー』なんです。
そしてその祝宴の間がこちら。
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シャンデリアの形など少しの違いを覗いては、同じ部屋かと錯覚してしまうほど。
実はルートヴィヒ二世こそが、当時まだ無名だったワーグナーを王宮に呼び寄せたりして一流に引き上げたパトロン。
彼の城を訪れると、彼のワーグナー愛が本当によく伝わってきます。
秋の絶景を見に
さて、今日のお目当ての景色を見に行きます。
ノイシュヴァンシュタイン城を一番綺麗に見るには「Marienbrücke」=マリエン橋へ行くのがいいです。
端へ向かう途中の道から町のほうを眺めると、ちょうど山が秋の装いに移り変わっていくベストタイミングな景色が眼前に広がっていました。
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ノイシュヴァンシュタイン城周辺は基本的に高低差がすごくて歩いているとずっと息切れしている状態なのですが、あともう少し頑張ります。
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そして、この日端から見えた景色がこちら。
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燃えるような赤と優しい黄色、ところどころ残る緑が城を囲み、目を見張る景色とはこのこと。
両サイドの陰になっている部分をつなぐように橋が架かっているので、ちょうど山間からさす光が城を照らしていて抜群のプロポーション。
先日すっかり冬になってから訪れた時は、南中高度が低すぎて城も影に入ってしまっていたので、ぎりぎりのグッドタイミングだったかもしれません。
※ちなみに、一番綺麗に城が照らされるのは朝の時間帯なので、あさイチに橋からこの景色を堪能してから城内見学をするのがおすすめです。
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ほろ酔いのまま帰りも徒歩で山道を下ったので、シャレにならないくらい疲れたのですが、最後に湖の景色を。
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鴨さんが泳いできて目がばっちりあいました↓
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そしてそれを撮る私を友達が撮っていました↓
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初めて見た時からその感動が忘れられず何度も訪れてしまっているノイシュヴァンシュタイン城、ドイツにいる間にあと何回行くんだろう・・・と思いながら今日はここまで。
ちなみに私はバイエルン州の城に一年間何度でも行き放題の年間パスのようなチケットを50ユーロで買っています。
すぐに元は取れるので、すごくおすすめ。
それではまた!
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